2014/08/29

おかしな料理

先日もこのブログに書いたドイツ料理の本。
もちろんまだまだ飽きずに、毎日キッチンで活躍してもらっている。なんせ、何百という料理の数。ちょっとやそっとでは品切れにはならない。


先日。
作ろうと思った料理名はKoteletts in basilikumsahne(バジルクリームのカツレツ)。
もちろんこのレシピにも写真はついてない。
調理の仕方を読んで、どんな料理になるのか想像をしてから作り始める。煮物なのか、焼き物なのか、揚げ物なのか。
この料理はカツレツにバジルを使ったソースがかかっているもの・・・と想像する。


バジル、カツレツ用のお肉、白ワイン、バター・・・と材料を そろえる。


私がこの本を使って料理をするとき・・・まぁ、最近はまだ毎日のことだけど。
あらかじめ調理方法を読んで、さらに作りながら確認して・・・と、普段料理をするのと比べると格段に時間がかかる。
まぁ、私のドイツ語力を考えるとそれでもまだ許せる範囲内だと思うけど。
まず、1行読んで、これをして、さらにもう1行読んで、それをして・・・と、まるで初めて料理をする若い奥さんみたいだ。・・・私は新しい奥さんではあるけど、若い奥さんではない・・・ちなみに・・・。


今思えば、調理中、フライパンで肉汁に砂糖を入れたときに、なんだか量が多いなぁ、とは思った。
いくらなんでも、これは私たちの口には甘すぎる、と、砂糖の量を少し減らしもした。

できあがった料理は、まぁ、おいしいんだけど、やっぱりそれでも、ちょっとだけソースが甘すぎる。でも、お肉と一緒に食べるとそこそこおいしい。
まぁ、そんなもんよね。全部のレシピが私たちの口に合うとは限らない。




本の中のレシピで、一度作ったものには、一応コメントを入れている。出来上がった料理で、
味を調整したいことなど、など。調理時間が長すぎる、とか、この材料が多すぎる、とか。


今回のレシピにも一言「砂糖が多すぎる」って、書こうと思ってページを開く。
zu viel Zucker・・・・と。
さらっと、レシピを読み返していると・・・。


あれ。
材料のところ。
Zucker(砂糖)じゃなくて、Zuckerschoten(さやえんどう)って書いてあるんじゃない?

材料がページの端側に書いてある。
横幅が狭いせいで、ひとつの単語が二つに区切って書いてある・・・。
200g Zucker-
schoten
・・・って。
このZuckerの後ろのハイフン(-)はひとつの単語を2行に分けて書かなくちゃいけない時につけるもの。

いや、確かに。
普段、砂糖の量はEL(Essloeffel・食事用のスプーン)とか、TL(Teeloeffel・ティースプーン)で分量が書いてあるのに、どうしてここはグラムで書かれてるんだろう、とは思ってた。量が多いからかなー、なんて。
 




・・・って、ことは。
あのソースが甘かったのはやっぱり間違い????
さやえんどうを入れなくちゃいけないところに砂糖を入れたら、そりゃ変な味になるよね。
レシピどおりの材料で作ったら、ソースは甘くなく、しかもちょっと緑が入ってきれいだったんじゃない?


なんという読み間違い・・・。
自分自身であきれてものも言えない。


仕事から帰ってきたWolleにも、夜飲みに行ったときに会ったHeiniにも、しこたま笑われた。
唯一「あー、それは間違えやすいかもー」と、やさしく慰めてくれたまめこちゃん、ありがとう。




それ以来、私が料理の本を眺めていると、Wolleが脇から言う。
「写真のついてない料理にしようよー」
最初のときだけ聞いてみた。
え、どうして?そのほうが難しいんだよ、私にとって。
「だって、どんな料理ができるか、楽しみだし、面白いじゃ~ん」


・・・・・。
この前のバジルソースのカツレツは彼にとって面白かったのか?
あるいは、はて、私の間違いを笑うのが面白いのか?


確かに、こういう間違いは後になって面白くはある。
でも、なんだかおいしくないよねー、と思いながらご飯を食べるのはうれしくないじゃん!!


すでにいくつも作ってきたレシピ。このソース以外にももしかしたら勘違い調理があったかもしれない。


あのあと、Wolleは何を楽しみにしてか、私が本を使って料理をすると、その後にレシピ見せて~、とにやにや顔でいうようになった。
いやいや、そうそう同じ様な間違いはしませんよ。そんなに毎回楽しみにしないでください。


今回の教訓。
みなさん、レシピは隅までちゃんと読みましょう。

2014/08/26

気温10℃の8月

残り数日とはいえ、まだ8月。
日本ではまだまだ暑いようで、電話でもすると「暑くてねぇ」という話題もでる。


さて、ここドイツ。
今朝の気温は7度。
・・・・たったの7度・・・!
27度とか、17度とかじゃありません。10の桁はつかないただの7度。


Wolleが仕事に行くとき、ベッドの中でしっかりと目は覚めていたものの、「ベッドから出なくてもい~い~??」と、駄々をこねてみたくもなる気温だ。


気温7度。
何が必要かというと、下着に長袖Tシャツにカーディガンに、その上にあったかいベスト。
ベッドからでて、慌てて着替えて、思わずヒーターのスイッチを入れる。


まだ8月だというのに・・・。


テレビのニュースでも今年は8月なのに寒すぎる、というコメントを聞いた。
いや、冗談ではなく、寒すぎるよ!
どうして8月にヒーターつけてるの。

2週間ほど前の結婚式。
あの日が今年最後の夏の日だった、なんてみんなで冗談を言い合うくらい。あの翌日から、急激に冷えて、ズボンをはかずにいられたのは本当にあの日が最後。


日中は、それでも少しは気温が上がる。晴れていれば18度、20度・・・。
風さえなければ、日向にいるのが気持ちのいいような・・・。
が、それすらもそれほど時間がない。・・・というのは、今年は例年になく雨の多い夏。もちろん湿度も例年と比べると高い。
湿度が高くて肌がかさかさにならないのはいいんだけど、日照時間が短い。


昼間の時間が徐々に短くなってきていることを感じる最近では、朝どんよりと曇っていると、いつまでたっても日が昇らないような気分になる。
私は夏の間しかドイツにいないけど、冬ここで過ごすことになったら、起きている時間の半分くらいは暗い状態ですごすことになるんじゃないかと思う。




そう言ってもまだ夏・・・のはず。
今日あたりで気温の低い日は一旦姿を消すらしい。
「明日からはしばらくあったかくなるよ」というWolleの言葉を本気で信じたい。
かく言うWolleだって、天気予報を見て言っているだけ。ドイツの天気予報ときたら、とんでもなく当てにならない。
毎日「時々晴れて、時々曇って、時々雨が降るでしょう」なんていう天気予報を信じるのすら馬鹿馬鹿しい気になる。これなら私だって言えるんじゃないの。
こんなところで日本の天気予報のすばらしさを痛感する・・・。

ここドイツの家の緯度は北海道の稚内とほぼ同じ。
日本で北海道旅行をするといったら、わくわくもするけど、北海道に住むとなったらこんなかんじなんだろうか。これは涼しいのを通り越して寒い。


夏はやっぱり暑い・・・あるいは暑すぎるくらいに限るような気がするのは私だけだろうか。
日本でも最近では気候のせいで春・秋が短くなり、夏・冬が長くなり、バランスがよくないようなことを聞く。
・・・が、それでも十分です。暑い時間が有る限りは。
いくら早春が気持ちがいいからといって、ず~っと早春では、ちっとも気持ちよくない。


今年、なぜか、日本から使い捨てカイロを普段よりもたくさん持ってきた。
これから本格的に夏が終わり、カイロが活躍する季節になる。寒がりの私としては、カイロは必携。たくさん持ってきておいて、よかった~、と1ヶ月後くらいには思っているはず。


こういう足元から冷える寒さというのは、いづれ体が慣れるものなんだろうか。それとも、私はこれから先、ず~~~と、寒さ対策を練りながら生活することになるんだろうか。


日本の冬の時期はタイで、夏の間だけドイツで、と夏ばかりで1年を過ごしている私。なんといっても寒いのが嫌い。
でもたまには冷たい空気に触れて、頭をしゃきっとさせるのもいいかもしれない・・・。



2014/08/20

Das Goldene Kochbuch ~ドイツ料理の黄金レシピ~

結婚を直前に控えていたとき、婚姻費用の支払いに役所へ。


あら、ドイツって結婚するのにこんなに費用がかかるの?・・・なんて思いながら座っていたら、ハイっと渡されたのがこれ。
Das Goldene Kochbuch。
そのままだと、黄金の料理本・・・まぁ訳すなら「ドイツ料理の黄金レシピ」とでも言おうか。




前々からドイツ料理の種類や基本を覚えたいと思っていた私。
顔が崩れるほどうれしかったことは言うまでもない。
・・・が、どうして、私が料理好きで、しかもドイツ料理が下手だって知ってたんだろう、この人たち・・・。


いやいや、後から聞いた話では、もちろんこれをもらえるのは私だけじゃない。この町で結婚するお嫁さんは全員もらえているそうだ。
誰からもそんな話を聞いたことがなかっただけ。




さてこの本。
まず分厚い。
そして、写真はほとんど入っていない。
いったい何百種類のレシピがのっているんだろうと思うほどの目次数。


う~ん、ドイツ料理をよく知らないだけあって、本当はできあがりの写真が入っているとありがたいんだけどなぁ。
でもまぁ、仕方ない。


ぺらぺらとページを繰って、名前の知っている、要は料理自体を知っているものから作っていこう。


まず最初は
グラシュ・・・次はファーマーズ・ブレックファースト・・・と、料理を知っているもの、あるいは本に写真が出ているものから作っていった。
すでにかれこれ10種類ほどのものをこの本から作っただろうか。


特に一番初めに作ったグラシュが「ええ~、おいし~い」と、驚くほどの味。
これ、ホントに私が作ったの~?


このグラシュでこの本が信用に値すると解釈。
それからは毎日何かしらこの本から作ることにしている。
名前を見ても料理の想像がつかないので、レシピをおぼつかない語学力で読んで、料理を創造してから作る。
もし味が気に入らなかったら、どう気に入らないのかメモしておく。「ピュレの量が多すぎ」とか「調理時間長めに」とか。


ひとつ気になることがある。
この本をもらって、料理に使うようになってから、確実にWolleの食事量が増えた。
おいしい、おいしいと言われると、喜んで次の料理も作ってしまう私。
気をつけねば。