2013/09/26

大人の子供の絵本 ~Der kleine Angsthase~

この前の誕生日にもらったものの中に、ドイツ語の絵本がある。
そのうちの一冊。

Der kleine Angsthase (デア・クライネ・アンクストハーゼ)



日本語に訳したら「ちいさな怖がりウサギ」、あるいは「怖がりちびウサギ」とでもなろうか。・・・私は訳すのがとても下手なので、単語そのままだけど。

私のとてもつたない語彙でも、どうにかこうにか読むことができる・・・時々辞書が必要だったけど・・・。


絵本の内容は当然子供でも理解できるような単純なもの。

ちいさなウサギくんが怖がりのおばあちゃんと一緒に住んでいる。おばあちゃんが何でもかんでも気をつけなさい、と言うものだから、ちいさなウサギくんは何でもかんでも怖がるようになってしまった。
お友達も彼のことを笑って一緒に遊んでくれないので、もっとちいさな赤ちゃんウサギUlliと遊んでいた。
あるとき悪いキツネが村にやってくる。
みんな逃げてしまったけれど、赤ちゃんウサギのUlliは、逃げ足が遅くて狐に捕まってしまう。
そこで、ちいさな怖がりのウサギくんはUlliを助けるために、狐のしっぽにつかまってUlliを助ける。結局キツネはちいさなウサギ君のせいで大きなこぶを作り、村から逃げていく。
村のウサギは喜んで、ちいさなウサギくんの勇気を表彰する。
おばあちゃんが彼に「怖いことになると思わなかったのか」と聞くと、彼は答える。「ちいさなUlliのことだけを考えたんだよ」と。


こういう絵本から「何を言いたいのでしょう」と、現代文の授業のようなつまらないことは考えない。
そんなことをいちいち言葉にしなければわからないようなら、物語を読まずに実用書でも読んでいればいい。
物語のよさは、人によって受け取り方が違うこと、そして、それがどれも間違っていないこと。


実は私は絵本が大好き。
どの絵本も「コレコレが大切なことですよ」、「コンナコトがいいことですよ」なんていう風には書いてない。
生きていくうえで大切にしなければいけないこと。ひとつひとつ言葉にする必要はないけれど、大人にとって、とても難しい「人として大切なこと」が物語として描かれている。

きっと、余分な色がまだ乗っていないキャンパスのような子供の心には、その「大切なこと」が最初の色になっていくんだと思う。
その色は目に見えない色かもしれないけれど、その色を最初に塗っておかなければ、後からどんな色を混ぜて乗せたところで発色しないような。


このDer kleine Angsthaseもそんな絵本。


そして、やっぱり絵本だから文の合間合間に入っている「絵」も大事。


この、お友達に遊んでもらえなくて、一人ぼっちで泣いている怖がりウサギ。
こんなに単純な絵なのに、見ているだけで悲しくなってしまう。


そして、こんなに悪い顔をしているキツネ。
自分よりもちいさなUlliがキツネに捕まってしまって驚いている怖がりウサギ。


ページのあっちこっちに挿絵が入り、どれくらい怖がりウサギが悪いキツネと格闘したのか・・・目が回りそうだ。


そして、これは最後のページ。


このウサギたち。
それほどかわいらしく描かれているわけではない。足だってみんながに股だし、どのウサギもみんな灰色だし。白も黒もいて、まぁるく座っている本物のウサギのほうがよっぽどかわいらしい。
それなのに、表情が豊かで、ついついじっくりと眺めてしまう。

それに、ほら、表紙裏・・・って言うのかな、表紙をめくったところの絵もこんなにかわいらしい。
そうよね、ウサギには人参です。


この絵本。私のお気に入りの絵本のひとつになりそう。

 

2013/09/25

おやつに肉まん

昨日作った角煮がおなべの中にいくつかコロコロ残っている。
これ、夕食にWolleが食べるかなぁ。

でも、昨夜、彼は驚くほど角煮ばかり食べていたから、今夜はさすがに食べないかもしれない。

これを2次利用する方法はないだろうか。

肉まんの中身を角煮で作る、っていうのはどうだろう。


とろとろに煮てあるので、簡単に崩れるし。
ねぎと、干ししいたけを入れて、中華風にするためにごま油を入れる。そして、肉まんの皮と一緒に食べたときにちょうどよくなるくらいにしょうゆで味を濃くする。
最後に片栗粉でとろみをつける。


きっと、具はあんまりゆるくないほうが皮がふやけないでいいんじゃないかな。


さて、皮。
参考にいくつかレシピを見てみる。
イースト菌を使うレシピだと、時間がかかるかな、なんて、ちょっと横着なことを考えて、ベーキングパウダーを使うことに・・・。


薄力粉とペーキングパウダー、そして、皮をちょっと甘めにするために砂糖も入れた。


それをあったかめの水でこねていく。


べとべとしない程度、粉っぽくない程度にこねて、丸める。
それをなじませるために、15分ほどおく。


大きな一口くらいの団子状にして、これがひとつ分。


打ち粉をしながら、片手を開いたくらいの大きさに伸ばしていく。
蒸したら、皮が膨らむはずだから、できるだけ薄めにしてみた。・・・とそうは言っても、具を入れて皮が破れない程度、だからそんなにうすうすではない。


クッキングペーパーを皮よりも少し小さいくらいに切って、その上で具を乗せていく。
具はあんまり多いと皮で包んだときにはみ出さない程度に少なめに。

皮の外側をつまんで、真ん中に寄せ、最後に指でつまんで閉じる。


この段階では、見た感じ小さ目の肉まん。



うちには大きな蒸し器がない。
ドイツであんまり蒸し料理を作らないから。
そのかわり、普通のおなべの中に入れて蒸すことができる器具がある。

こんなもの。

これを広げると下の写真みたいになる。
おなべの大きさによって、閉じたり開いたりできる。


蒸した後にどれくらい大きくなるかわからなかったので、一度に3つだけ。

肉まんの皮に水滴が落ちてふやけてしまわないように、水は沸騰してもしぶきが飛ばない程度。そして、ふたをするときに布巾を間に挟む。


 
 優しく沸騰させながら20分。


思っていたよりも大きさは変わらず、一回り大きくなっただけだった。
これなら、一度に3つくらい食べられてしまう。うぅ~ん・・・、はふはふ言いながらほおばりたかったんだけど・・・。

でも、まぁ、これだけ短時間で簡単に作ったわりにはおいしい。見た目もちゃんと肉まんだし。


ここにレシピを入れておきます。


肉まん

材料:
薄力粉・・・200g + 打ち粉
ベーキングパウダー・・・大1
砂糖・・・大1
ぬるいお湯・・・80cc

①材料を全部あわせ、しっかりこねて、丸める。べたべた過ぎない程度に、水と粉類を調節する。
②①を15分ほど寝かす。
③6等分して、打ち粉をしながら片手を広げたくらいの大きさに丸く伸ばす。
④そこに具を入れ、(上の写真のように)はじをつまんで、真ん中でつまむ。
⑤手のひらくらいに切ったクッキングシートの上に乗せ、蒸し器で20分蒸す。


所要時間は全部合わせて1時間くらい。
こんなに簡単に作れて、しかもドイツでそろう材料ばかり。どうして今まで作らないでいたんだろう。


今日はまだWolleが帰ってきてない。
彼は未だ、肉まんを見たことがないはず。テーブルのお皿に並ぶ小型肉まんを見て、彼はどんな反応をするんだろう。
中に角煮が入っているといったら、手を出すはず。
反応が楽しみでもあります。



 

2013/09/20

ドイツのお菓子 Kalter Hund

この前の誕生日に昔からのドイツのお菓子Kalter Hund(カルター・フンド)なるものをもらった。
例の「典型的なドイツ・東ドイツのもの40個」と札のついたバスケットに入っていたもののひとつ。

普段あまり甘いものを食べない私は、しばらく放置していた。誰か遊びに来たときに食べようかなぁ、なんて。

それをある日・・・しかも寝る前になって・・・おなかが空き、一口だけ、なんて思いながら食べてみた。
おいしぃい!
Wolle、Wolle、これ、おいしいよ。
そう言われたWolleは、当たり前のような顔をしてる。そして一言「ああ、それ、昔は家で作ったものなんだよ。おいしいでしょ」

 パッケージをよく見ると、おばあちゃんがお菓子を作っているような絵がついてる。
mmm・・・。これは家で作れるものなのかい?

ラーメン作りがひと段落して、Wolleのママに聞いてみた。
「ねぇねぇ、Kalter Hundの作り方知ってる?」
「あら、そんなもの、もう20年くらいは作ってないわ。でも、レシピならどっかにあるはずよ」
と、数分後にはそのレシピを持ってきてくれた。

作るべし。
最近、時間のたっぷりある私は即決。

材料を見ると、ここではどこのスーパーマーケットでも簡単に手に入るようなものばかり。

まずはお菓子用のチョコレート。
日本でもお菓子のレシピに時々出てくるクーベルチュール。要はチョコレートだから、普通の板チョコでも大丈夫なはず。


そして、左から、砂糖、インスタントコーヒー。
一番右は日本では聞きなれないけど、Schlag Sahne(シュラク・ザーネ)。日本のスーパーマーケットで手に入る材料で言えば生クリームになると思う。

実はこのクリーム系。
何とかクリームみたいなのが何種類もあって、私には何を何に使うのかいまひとつピンとこない。
が、ここではレシピにこれが書いてあったので用意した。


そして、ビスケット。
Kalter Hundには一般にはこれを使うらしいけど、バタークッキーの類。おそらく昔はそれほどクッキーの種類もなく、これが一般的だったんじゃないかなぁ、と、推測。



まずはブロックになっているクーベルチュールを細かくする。
お菓子用で最初から粒状になっているものならそのままでいい。

 
 
まずはアーモンドのパウダーをおなべで煎る。
レシピにはヘーゼルナッツって書いてあったけど、うちにあまっていたから。崩したナッツならどれを入れてもいけるんじゃないかと思う。
 

 
 
お鍋にクリームを入れ、ゆっくりと、沸騰させないように温める。
日本のレシピだと、チョコレートを使うものには、必ず「湯せん」って書いてあるけど、私のもらったレシピには、おなべを温める、って書いてあった。


そこに、砂糖、インスタントコーヒーを混ぜる。


もちろんチョコレートも。
一度に入れると溶けにくそうだったので少しずつ。


だんだん濃くなってきて、チョコレートを入れ終わった時点では、かき回すと筋が見えるくらいになった。
レシピにはこれだけだったけど、うちには子供もいないので、私はここでラム酒を大さじ1杯入れました。あんまり入れると生地がゆるくなってしまうかと思って、これくらいにしたけど、味だけ考えると、もう少し入れてもいいかも。
でも、ラム酒の量によっては、もう少しチョコレートを増やしたほうがいいかもしれない。


この時点では、まだおなべも触れるか触れないか位の温度。
これを、涼しいところで冷ます。
レシピには6時間くらい、って書いてあったけど、Wolleのママが言うには「そんなに長いこと置かなくても大丈夫よ」とのこと。おそらくその室温によるんじゃないかな。

この数時間で何が必要なのかというと、単純にチョコレートの温度が下がればいいんだと思う。
あったかい状態では、とろとろ過ぎて型に入らない。これがさめると少し固まる。

でも、あんまり長く待ちすぎると、今度は固すぎて方にうまくなじまない。


私が冷ました時間はおよそ4時間。
十分冷めているし、生地の固さもゆるすぎず、固すぎず。

パウンドケーキによく使う型にラップを敷く。
このケーキ、固まって出来上がった後も、表面が少し柔らかい。そのまま型を使うと後から取り出せなくなる。


これ、前の写真と大して違わないけど、冷まし終えた生地。
表面には少しチョコレートの膜が張っているけど、中は結構柔らかい。


チョコレートの生地を最初に敷き、ビスケットを並べ、さらにその上にチョコレートを敷き・・・と繰り返していく。



あんまりチョコレートの層を多くすると、くどくなりそうなので、できるだけしっかりビスケットをつめていく。


一番上にはチョコレートの生地を敷き、覆うようにする。

この状態で一晩寝かせる。


朝、Wolleのママが見に来た。

ちょっと表面を触ってみて、「ちょうどよく固まってるじゃない。いつ食べるの」と。
私はちょっと心配なことを聞いてみた。
「ねぇ、これ、切るときビスケット割れたりしないの?切るの難しくないの」

すると、
「大丈夫よ。夜のうちに、ビスケットがチョコレートの生地の水分を吸って、柔らかくなってるから」
なぁるほど。

実は既成のものを食べたときにケーキのように柔らかかったお菓子の材料がビスケット、っていう事にちょっと疑問を感じていたんだけど、そういうことね。

柔らかさがわからないので、慎重にゆっくりと型からはずしてみる。
あ、置いても崩れないくらいには固まってるのね。


ラップをはずしても大丈夫。


包丁を入れると、何の手ごたえもなく、するりと切れる。
そして、こんな切り口。

 
 
これは!
まさに既成のKalter Hundと同じ見た目!
んん・・・ちょっと、チョコレートの部分が多いかなぁ。
 
お菓子を食べることよりも、見るのが大好きな私としては、すでに大満足。
 
そして、味は・・・。
1cmくらいの幅に切って、一口食べてみる。
オイシイデス!
 
やっぱりちょっとチョコレートの生地が多めな気もするけど、味はいける。
 
Wolleのママにも持っていく。
「ちょっとね、チョコレートの部分が多くなっちゃったけど・・・」
なんて言い訳もしてみると、
「まぁ、おいしそうじゃない!そんなこと、次に作るときに気をつければいいのよ、今回は初めてなんだから」
と、優しいお言葉。
今日のコーヒータイムにはすでにケーキが用意してあるので、明日食べるそうです。
 
 
このお菓子、混ぜて型に入れるだけ。
待ち時間はちょっと長めだけど、加熱しないでできるところがすごく簡単。
 
 
さらに、このKalter Hund。この名前だけじゃなくて、他にも名前を持ってる。
Kalte Schnauze (カルテ・シュナウツェ)
Schwarzer Peter (シュヴァルツァ・ペーター)
どれも同じケーキのことを指す。
 
 
レシピを入れておきましょう。
 
 
 
Kalter Hund・Kalte Schnauze・Schwarzer Peter
 
材料:
チョコレート・・・350g ---溶けやすいように削るか、崩したもの
ナッツ類・・・50g ---パウダーか粒状に崩したもの
クリーム・・・360g位 
インスタントコーヒー・・・大さじ2
砂糖・・・30g位
ラム酒・・・大さじ1~2 ---大目に入れるなら、チョコレートも多めに
バタークッキー・・・200g
 
①ナッツ類をおなべでキツネ色になるまで乾煎りする。
②①のお鍋にクリームをいれ、ゆっくり温める。
③②のお鍋にインスタントコーヒー、砂糖、を入れ、沸騰させないままチョコレートを溶かしていく。好みでラム酒もくわえる。
④③を冷めるまで数時間置く。
⑤型にラップを敷き、チョコレート生地、クッキー、チョコレート生地・・・と層にしていく。最初と最後はチョコレート。
⑥型に入れたまま1晩寝かす。
⑦型から出して、切る。
 
 
 一度にたくさんは食べられないけど、おいしいレシピを発見しました。
 


2013/09/18

海外でおいしいとんこつラーメンが食べた~い! その5 ~とんこつスープ~

とんこつスープを作ることに挑戦し始めてから4回目。
毎度のことだけれど、今回こそは!と気合が入っている。

そして、失敗と反省を踏み台にして、とうとう「これなら他の人にも食べさせられるんじゃない」というスープが完成。


このスープ、茶色で、一見「とんこつスープ」に見えない。
おそらくこの原因は圧力鍋を使っているせいかと思われる。

インターネットで調べても、詳しい人に聞いても、みんな沸騰しない程度の弱火で長時間煮ると澄んできれいなスープになるという。
でも、私たちにはそこまでの時間と手間をかけることができない。そこで、圧力鍋を使っている。


最初にスープを作ったときに、これと似たスープができていた。
ただ、私たちは「タレ」というものが必要なんだと思って、あれやこれや出汁をとり、塩やしょうゆを入れて「塩ダレ」を作り、スープに混ぜたりしてみた。
そこでできてしまったのが前回のしょうゆラーメンだ。

でも、今回はシンプルに、塩コショウだけで試してみることに。
スープをちょっぴり分けて、塩コショウだけで味見をしてみると・・・・これです。
こんなシンプルな方法が一番おいしいなんて・・・。


ここにレシピを入れておきましょう。

ただ、うちのおなべが小さいのでこんな方法をとっています。大きな寸胴がある場合はこんな手間は要りません。
ただ、この方法なら一般のキッチンでもできるはず。


とんこつスープ

材料:
豚骨・・・1,5kg ---手に入るものならどの部位でも。肉が周りについているものを使用
水・・・3L
たまねぎ・・・1個
ねぎ・・・1/3本
しょうが・・・一片 ---薄切り
干ししいたけ・・・1つ
人参・・・1本
塩・コショウ

①野菜類と水をなべに入れ、野菜スープを作る。圧力鍋で20分ほど。
②野菜を取り除き、豚骨の半分を入れ、煮る。圧力鍋で60分ほど。
③最初の豚骨を取り除き、残りの豚骨を入れ、さらに煮る。圧力鍋で60分ほど。
④出来上がったスープに塩コショウを入れる。スープ1Lに対し、塩小さじ1、コショウは好みで。

たったこれだけ。

二人で驚いたことは、最後にコショウを振り掛けるだけで急にとんこつラーメンのスープに変身する。

このスープを冷蔵庫に入れると、まるでゼリーのようにぷるんぷるんになる。
ということは、きっとコラーゲンたっぷり。


このスープに、前回、これまた苦心した中華麺をいれ、上にちょっと具を乗せる。
今回はシンプルに、ねぎの薬味、ゴマ、すりおろしたにんにく。

塩味がしっかり効いて、でも塩辛すぎず、すごくおいしいラーメンになった。
出来上がりに興奮しすぎた私たち。
出来上がったラーメンに飛びついてしまって、写真を撮ることをすっかり忘れていた。

私たち二人の日本人だけではなく、私たちの横で不器用に麺をすするドイツ人二人までちょっと興奮気味に「オイシイデス!」。


日本でとんこつラーメンなんて、ちょっと探せばどこででも食べられる。
でもね、海外に住んでると、そんなことはありえないんです。

このとんこつラーメン。
当たり前だけど、日本のどこででも食べられる、あるいはインスタントのとんこつラーメンと比べたら、たいした味ではないかもしれない。

でも、ここドイツで食べることができ、ここにある材料だけで、自分の好きなときに自分のキッチンで作ることができる。
こんなにうれしいラーメンはめったに口に入れることはできない。


と、この成功に大満足の私たち。
来年は中華麺を自ら作ってしまおうと計画中。

とっても楽しくて、とってもおいしくて、大満足。
一緒に「研究」してくれたマメコちゃんありがとう。来年の夏も自由研究一緒にしましょう!

 

海外でおいしいとんこつラーメンが食べた~い! その4 ~代用中華麺~

前回、中華麺の作り方で四苦八苦した私たち。
それでも、中華麺なしでラーメンを作るわけにも行かず、例のパスタを使った方法に再度挑戦。

探したけれど、やっぱり私たちが気軽に行ける範囲内のスーパーマーケットには極細のパスタは存在せず。仕方なしにスパゲティよりも少しだけ細く、平たいリングイニを使う。

今回の課題は、前回茹で上がったときにひどく感じた苦味をどうにかすること。
この話を母にしたところ、「重曹の入れすぎなんじゃない?」とのことだったので、量を減らしてみた。

重曹を半分に減らしてみた。
茹で上がったときに少し硬い気がしたので、今回は前回よりもさらに少し長めにしてみる。

すると・・・。
大体、おなべから中華麺っぽいにおいがしない。この前はゆでている間からすでににおっていたのに。
味は・・・・・これは、中華麺じゃなくてまったくもってパスタだ。

仕方ないので、苦味を覚悟で前回と同量の重曹を入れてゆでなおしてみる。


ゆで時間は同じく少々長め。

出来上がった麺は、中華麺特有の縮れはない。ただ、においも味も食感も中華麺。
そして、なぜか、今回はまったくにがみなし。

1度目も2度目も、前回のような苦味はまったくなかった。

苦味が出た場合、最悪は水洗いすることも覚悟していたのに。


この太さのパスタを、この調理法で中華麺っぽくすると、ラーメンで言うなら太麺になる。
とんこつラーメンのイメージはやっぱり細麺だけど、そこは目をつむろう。

ここにレシピを。


代用中華麺

材料:
パスタ・・・1人前 ---できるだけ細いものを
水・・・2L
重曹・・・大さじ1


①水を沸騰させ、塩、パスタを入れる。
②パスタを入れた直後に沸騰が一瞬収まったときに重曹を入れる。
③パスタの袋に書いてある湯で時間+3分ほどゆでる。



さぁ、これで、インスタントの麺がなくなってしまっても、ぎりぎり許容できる中華麺ができた。
後はスープ。

Heiniに「まだできないの~?後何回くらいで僕は食べられるんだろう」なんて言われながら、骨、骨のおねだりをし続けている私たち。

私たちも、今度こそは!と気合十分。

スープに関しては次回のブログで。


 

2013/09/16

海外でおいしいとんこつラーメンが食べた~い!  その3 ~代用中華麺~

またしてもラーメンです。
そして、今回は麺の話。

前回の試食で日本から持ってきたインスタントの麺の残りがあとひとつになってしまった。
いくらおいしいスープができても、麺がなくちゃラーメンにはならない・・・。

近所の彼女が以前パスタでラーメンの麺を作ることに挑戦した。
彼女のキッチンではおなべから湯が大量に吹きこぼれ、大変なことになったようだが、今回も懲りずにそれに挑戦。

吹きこぼれたということは、お鍋にたいして少量で作ってみればいいんじゃないか、と。

パスタから中華麺を作る方法。これは海外在住の日本人にはかなり浸透している方法らしいけれど、パスタをゆでるときに重曹を加えると中華麺に近くなる・・・らしい。

中華麺には必ず入ってる「かん水」。
中華麺はこれを麺を作る段階から練りこんである。それを、かん水の入っていない麺「パスタ」に外から加えよう、というもの。
ただ、ここでかん水が手に入るわけではないので、類似品の重曹を、パスタをゆでるときに加える、という方法。

重曹を沸騰しているお鍋に入れる段階で大量の泡が発生し、吹きこぼれる、ということに・・・なりかねないらしい。

じゃぁ、3分の1くらいの量で試してみよう。


まずは重曹。
ドイツ語がしっかりできる彼女が用意してくれた。
ちなみに前回彼女が挑戦したときには重曹ではなくてベーキングパウダーで試した、とのこと。そのときにうまくいかなかった反省も含め、今回は重曹で。

パスタ30g、水40cc、塩少々。
この分量で何か作るには大きすぎるようなお鍋に水を沸騰させる。
パスタを入れ、一瞬温度が下がった瞬間に、重曹を入れる。
と。


シュワー、っという音とともに泡が立つ。
ただ、やっぱり分量が少ないせいで、吹きこぼれるところまではいかない。

重曹をしっかりと麺の中にしみこませるために、通常パスタをゆでる時間よりも2-3分長めにゆでた。

出来上がった麺をざるにあけると。
なんだか茶色っぽい。
これは、パスタの色でも、中華麺の色でもない。

お味は・・・。
苦い。
苦い!

噛んだ感触、口に残る風味。
これは確かに中華麺なんだけど、とにかく苦い。

色が茶色になったのは、おそらく少量で作ったためではないか、と、今度はパスタ1人前くらいで挑戦。
そうすると、確かに苦味は薄くなるし、食感もにおいも中華麺。
ただ、まだ、苦味が残る。

前回の残りのスープで、しょうゆラーメンを簡単に作ってみると。
・・・スープのせいなのか、麺のせいなのか・・・、う~ん、なんかちょっと違う。
まぁ、これは何かといわれたら、ラーメンでしかないんだけど・・・。

これじゃ、ちょっとわかんないね。
と、インスタントラーメンの袋に入っていて、麺しか使わなかったときの、インスタントスープにこの麺を入れてみる。

すると、なんだか、ちゃんとラーメンだ。

見た目は、麺が太いし、縮れもないし、ラーメンっぽくはないんだけど、これはラーメンですね。

じゃぁ、今度、極細のパスタを買ってきたら、もう少しそれっぽくなるのでは・・・?
ただ、うちの近くのスーパーマーケットには極細のパスタは売ってない。どこかで手に入れなくちゃいけないけれど、それを使えば、もっと中華麺っぽくなるはず。

と、ここらで、この日の研究は終了。

二人で時にうなりながら、あるいは大笑いしながらキッチンから動かない私たちを、時々Wolleが2階から降りてきて覗きに来る。そして、毎回首を振りながら戻っていく。
せっかくの日曜日なのに、放置してごめん。
でも、近いうちにぜ~ったいおいしい「とんこつラーメン」を食べさせるからね!
と、意気込むけれど、彼らにはしょうゆラーメンととんこつラーメンの違いはまったくわからないらしい。
この日なんて、近所だっていうのに彼女一人で来たくらい。

ラーメンの話を嬉々として話しているのは、この町で二人だけのようです・・・。

 

海外でおいしいとんこつラーメンが食べた~い! その2 ~とんこつスープ~

とんこつラーメンのスープのレシピを作り始めて2回目。
前回の失敗を教訓にして再度挑戦。

うちのおなべがそれほど大きくないため、野菜も豚骨も全部一緒に入れると水分がほとんどなくなってしまう。それを解決するために、今回はまず最初に野菜スープを作り、そのスープに豚骨を入れる、という手段で実施。

さらにさらに、前回最後に少しだけ一緒に煮た昆布、鰹節も最初から一緒に。

2回に分けて出来上がったスープは、やっぱり2種類の違う味。

ひとつは鰹節と昆布を入れてみた。
でも、出来上がりは・・・・煮込みきったおでんの汁・・・?まるで冬にコンビニに入ったときのような匂いが・・・。
これは、どう良心的に解釈してもラーメンのスープではない。

もうひとつは、うっかり慌ててあく抜きを飛ばしてしまった。
もしかしたら動物性の匂いが強すぎるかも・・・なんて心配したけれど、実際はそうでもなかった。そして、一つ目にスープを作ったときに、異常にかつおだしの味がしてしまったので、かつおと昆布は省く。

ということで、今回はこのあく抜きを忘れたほうで挑戦。


さらに前回、塩分を適当に入れて作ったスープ。今回はちゃんとタレも作ってみた。
インターネットであれこれ検索した結果、トンコツスープにはしょうゆダレよりも塩ダレのほうがいいかと思い、塩で。
和だしをとって、大量の塩、酒、みりん、ちょっぴりしょうゆ。

なめてみると、異常に辛い。塩ダレなんだから当たり前なんだけど、少量入れた酢がすごく効いてる。それでも、レシピどおりに作ったんだから、と、前述のスープにくわえてみる。

ここで、最後に白コショウを少々振りかける。
この白コショウを振りかけた時点で、急にラーメンっぽくなった。


さてさて。
まだ残っているインスタントラーメンの麺を使ってラーメン試食。

・・・・・・。
おいし~い!

でも・・・・これ、とんこつラーメンじゃなくてしょうゆラーメンだ。

一緒にラーメンを食べていた二人のドイツ人。
「おいしいじゃないか~。成功だ!」

そしてこのラーメンを、ああでもないこうでもない言いながら作った日本人二人。
「おいしい・・・・けど・・・・これ、とんこつラーメンじゃなくてしょうゆラーメンじゃない?」

しょうゆラーメンです、って言って出したら「すごくおいしいしょうゆラーメン」ではある。
でも。
でも、私たちが作っていたのはとんこつラーメン。

塩ダレのレシピに少量だけどしょうゆが入っているということ。
おそらくスープを作るときの豚骨が少なかった。

この二つの理由から、今回のラーメンはしょうゆラーメンになってしまった。


と、いうことは、結果的に「とんこつラーメンを作る」ことには失敗。


Ummmmmmmm・・・・・・。
なんと。
前回が、もうちょっとでいける、っていう手ごたえがあっただけに、2回目にはとんこつラーメンができると思っていた。

しょうゆラーメンとしてはすごくおいしいのに、なんだか悔しい。
悔しいけど負けないぞ~。
懲りずに次回こそ、と決意を固める。


ちなみに、骨を用意してくれるHeini。
再度お願いすると、
「いいよ~。集めておくね。」
と、優しいお言葉。ただ、もう一言。
「会社の人がね、一体どんなものを作ってるのか興味シンシンなんだよね。出来上がったら、みんなに一口ずつ食べさせてくれる?」

そうですよね。
骨、骨、って、彼らにしてみれば、一体何を作ってるんだ、と。

はい!次回こそ。皆さんのお口に入るようにがんばります。


ただ、もうひとつ問題が・・・。
インスタントの麺、もうひとつしかない。
これはもう、麺も自力でどうにかするしかない。

課題はひとつ増えたけど、もし麺まで自力で作れるようになったら、ここドイツにある素材だけで好きなときにラーメンが食べられるということ。


がんばるぞ~~~。




 

2013/09/12

パーティ用の飲み物

夏の間庭でちいさなパーティをよくする。
バーベキューして、ビール飲んで。

でもビールのほかにも飲み物を用意することもある。

ひとつはサングリア。
用意するものはウォッカ、甘めの赤ワイン、オレンジ。
オレンジを輪切りにして、ウォッカにつける。数時間もしたらそこにワインを注ぐだけ。
このままさらに数時間置くとおいしいサングリアになる。

サングリアって書いてあるものもすでに売ってるけど、それにオレンジを入れるだけでもおいしい。


もうひとつはボーレ。
用意するものはまたしてもウォッカ、そして今度は白ワイン、そしてこれには桃やイチゴがぴったりする。あるいは果物の缶詰。
果物でつける場合には前日の夜に一口サイズにきった果物をウォッカにつける。翌日白ワインを足すだけ。缶詰の場合にはそのまま汁も含めて混ぜるだけ。


ビールがあんまり好きじゃない女性に人気がある。
どちらもフルーティでどんどん飲めてしまって、逆に気をつけなくちゃいけないくらい。


飲み物をグラスに注いだときに、切った果物も一緒に入れるとおいしい。しっかりウォッカにつけた果物は、お酒の弱い人が食べたらそれだけで酔っ払ってしまいそう。


ホームパーティにぜひ。

2013/09/11

一人だけおいしいもの食べてごめんね

ここ数日、気がつかないうちに脂っこいものを食べ過ぎた。
痛いってことはないんだけど、なんとなぁ~く胃のあたりが重いような気がする。

そこで、お昼に私だけおかゆを食べることにした。

今日のお昼のメニュー。
私はおかゆと、先日作ったのりの佃煮、しいたけの含め煮、かつおと昆布のふりかけ、それに母が作った梅干。
Wolleにはカスラ(お肉を燻製にしたもの)のステーキ、ポテト(バターとパセリとコショウで味付け)、インゲンのバターソテーにパン粉をまぶしたもの、芽キャベツの炒め物、それに、最近Wolleがお気に入りの、ケチャップをベースにしたレモン風味のソース。

毎日お昼12:30に帰ってくるWolle。
キッチンに入るなり、クンクンと鼻をうごめかす。
「おぉ~、今日は僕のお気に入りの新しいソースがついてる!!」

そして、気づく。
「あれ、君の分は?君はそんなドロドロしたものだけなの?」
いやいや、私はこれが食べたいの。
そしてほぼ同時に。

「ごめんねぇ、一人だけおいしいもの食べちゃって」

人によって、あるいは国籍によってだろうか、「おいしいもの」ってずいぶん違うんだなぁ、と思わず苦笑。


特におなかの調子がよくないとき。
ここでおなかの調子がよくないときには、乾燥したカリカリのパンとビスケットの間のようなものとお茶を食べる。
私がおかゆを作っているのを見ると、Wolleのママはすごくびっくりする。そして「ちゃんとバター入れた?」。
お~っと、おかゆにバターですか。そんなことしたら余計におなかの調子が崩れそうだ。

でもまぁ、おかゆも、その固いパンも、脂っこくないという点では共通しているので、おそらく、胃に負担をかけないという1点が大切なのだと思われる。


まさに食文化がうちのキッチンに現れていて、ときどきちょっぴり面白い。

「スマートフォンから登録してください」

昨日i Phoneの新しいバージョンが出たというニュースを見た。
ボディの選択色が増え、パスワードの代わりに指紋認識ができるようになったとのこと。
今回の改良は、改良といえるのか、それが必要あるのかと、大いに物議をかもし出している様子。

正直言って詳しいことはよくわからない。
だって、私スマートフォンを持っていないから。

街中や友人の間でも、スマートフォンはどこでも見かける。

ピピ島にいるときなんか、レストランやバーで友達と同じテーブルに座りながら、そのテーブルの全員がスマートフォンに夢中になり、まったくおしゃべりなどしていない光景なんかも見かける。
あれは一体みんなで何をしているんだろうと、首をかしげることもある。
友達と一緒に旅行をしていて、そこにいない友達と蜜に連絡を取り合う必要がどこまであるんだろう。それなら、その友達と旅行に行けばいいのに。

それを見て、私の友達が笑っていた。
「きっとあのテーブルの人みんなで、スマートフォンでチャットしてるんだよ。『ビールもう1本飲む?どうする?』って。」と。


これはまた別の話。
先日、学生のころの友達からメールが来た。
「ねぇ、Lineやってる?」

そはなぞ。

Line・・・ラインって読むのかな?・・・・ってなに?

やってる、って言うからにはゲームかな?あるいはFacebookみたいなコミュニティかな?
なんせ私、何を隠そう「スマホ」という日本語の意味すら数年前に恥を忍んで誰かに聞いて、初めて意味がわかったくらい新語音痴。
そのときも「なにそれー」なんて軽い口調を装って聞いてみると、心優しい友達は私にわかるように教えてくれた。
Skypeみたいなもんだよ、みんなLineでチャットしてる、と。

Skypeがあるのに、もうひとつSkypeのようなものを利用する必要はないような気もするが、おそらくそっちを使うほうが都合のいい人が多いんだろう。

特別に新しいものを嫌ったり避けたりしているわけではない私としては、誘われたんならじゃぁ、位の気持ちでLineなるものを「やってみる」ことにした。

パソコンでLineのウェブサイトを開いてみる。
新規登録、新規登録・・・と。
「パソコンからも」・・・あ、ここだね。
クリック。
ページが変わる。
新規登録、新規登録・・・。
あれ?

「PCバージョンは スマートフォンで利用登録されている方のみご利用いただけます」

・・・・・。
と、いうことは。
スマートフォンを持っていないとLineなるものは登録、利用できない・・・ということ?

と、いうことは、スマートフォンを持っていない人はこのアプリケーションを使えない・・・ということ?

一体どういうことなの?スマートフォント持っていない人は仲間には入れないっていうこと??
パソコンがあれば、スマートフォンの機能はカバーできるものだと勝手に思っていたけれど、最近ではそんなことはないのかしら。

そういえば、数日前WolleのYou tubeのアカウントを作ろうとしたときに、選択肢があったのでどっちでもいいや、と片方で登録しようとしたら、「アカウントを開くためのコード(数字などのパスワードのようなもの)を携帯電話に送信します」とメッセージが出てきた。(そのときに選ばなかったほうを使って登録すればできます)

これって、携帯電話や、ましてやスマートフォンを持っていない人には利用どころか登録すらできないことになる。
一体どうなってるんだ。

ちょっくら数年、拠点を持たずにぶらぶらしていたら、世の中においていかれてしまったのだろうか。
浦島太郎でもあるまいに・・・。
私がうっかりよそ見している間に年を取りすぎてしまったんだろうか。40歳になったばっかりで、10の桁の数字がひとつ変わっただけでこんなにも急速に世の新機能についていけなくなるとは・・・。

いや、ちょっと待って。
でも。でもね、私の周りにスマートフォン持ってない人、それよりも、携帯電話持ってない人いるよ?そういう人たちはどうしてるのかな。

確かに母がスマートフォンを持つようになってから、Skypeも彼女がパソコンをわざわざ開かなくてもできるようになって便利だなぁ、なんて思っていた。
カメラを持ち歩かなくても写真撮れるし、しかもそれをすぐにFacebookなんかにもアップロードできるし。

でもね、じゃぁ、みなさん、スマートフォンがなくなったらどうするの?

う~ん、これは持っていないことから来るひがみだろうか・・・。
私にとっては、電話ができる携帯電話があれば十分以上に便利なんだけどなぁ。

そろそろ私もスマートフォン持たないとだめでしょうか。
あぁ、やっと「スマホ」の意味を知って満足していたというのに・・・。


携帯電話を持っている人が少ないころ、あるいはまだ携帯電話がないころに待ち合わせをしていたときに味わったような「時間」というものの感覚はもう味わうことはできないのかな。
学生のころ旅行をしていたときのような「孤独」と「距離」、そして「冒険」と「危険」が一緒くたになったおもしろさと特別な時間はもう存在しないんだろうか。

今と比べれば不便といえば不便だったけれど、そういう過程を経て心というものが成熟したと思うのだけど。
今はそんなことにすらほかの方法があるんだろうか。

こんなことを言い始めている時点ですでにおばちゃんの域にどっぷりと入り込んでいるのかな。
それに関しては気をつけねば、なんて思うけど、でもやっぱり、駅の改札口で「今来るか、もう来るか」と、ボーイフレンドと待ち合わせしていたときが懐かしくもあります。
 

雨と自転車

ここ数日毎朝雨が降ってる。
しかも今年の夏はもう終わったと見えて、急に気温が10度以上も下がった。寒いのが苦手な私としては、何もかもが非常にやりにくい。

ここドイツで私は毎日、唯一の自力移動手段、自転車で買い物に行く。
いつも行くスーパーマーケットはすぐそこ。歩いても5分少々。それでも、なんだかんだと重くなる荷物を持って歩いて帰ってくるのは大変で、つい自転車を使いたくなる。

ただ、やっぱり、荷物を乗せて乗る自転車を傘をさして運転するわけにも行かず・・・。実際にドイツで傘をさして自転車に乗っている人は、「見たことがない」といっていいほど少ない。
仕方なく、私がどうしているかと言えば、登山用のレインジャケットと、さらに対になっているズボンまではいて自転車に乗る。

この雨具。登山用に買ったもの。蛍光色とまではいかないまでも、遠く離れていても人目でわかるほどの派手なオレンジ色。
こんな上下を着て自転車に乗っているのだから、自分では客観的に見えないけれど、かなり目立っているんじゃないかと思う。

雨とは言っても、やっぱり小ぶりになったときに出かけるから、びしょびしょになるほどではなく、スーパーマーケットについた時には全身が湿っている程度。
この雨具をいちいち脱ぐほどの買い物でもないから、私はそのまま買い物をしてしまう。

近所のスーパーマーケットで、毎日買い物に来るアジア人の私。それだけでもすでに目立っているのに、オレンジ色の上下の雨具。
さぞかし珍妙だと思う。


さて、他の人たちは、といえば。
スーパーマーケットに買い物に行くのに、たいていの人は雨の日、車で来ているんだと思う。普段と比べると並んでいる自転車の数がちょっとだけ少ない。
でも、「ちょっとだけ少ない」ということは、私のほかにも自転車で買い物に来ている人はいるということ。
この人たち。私のように仰々しく上下の雨具なんて着てない。
来ているのはまぁ、ナイロン製のジャケット程度。

この雨の中、ジャケットだけで自転車に乗れば、ぜ~~~ったいにズボンは濡れる。むしろ背中よりも腿のほうが濡れる。
これは、去年学校に行くときに何度も経験し、冷たくなってしまうズボンがあんまりにも不愉快なので上下とも雨具を着るようにしているんだから。

彼ら、もちろん傘もさしていない。
日本と比べると「雨に濡れる」ということに鈍感なのか、多少の雨ではみなさん傘をささない。Wolleなんて傘を家に持ってすらいない。


昨日もちょっとした用があって去年通っていた学校に自転車で出かけた。
もちろん雨具を着て。
教室の入り口で話をしただけなんだけど、「あなたずいぶんあったかそうな格好をしてるわねぇ~」と、まず先生に雨具の指摘を受けた。
いや、寒さ対策ではなく、この横殴りの雨対策なんですが・・・。


一体、普段自転車を汎用しているドイツの人たちは、雨の日にはどうしているんだろう。
Wolleのお母さんは雨の日にはお父さんに頼んで車を出してもらっている。でもそれは彼らが退職してしまっている人たちで、運転できるご主人が家にいるからできること。

みんな雨の中、ジャケットだけを着て出かけている様子。

私は寒いのが苦手。しかも雨で濡れた後には絶対に着替えなくちゃいけないという、ただでさえあったかいズボンの不足している私にはできるだけしたくないステップを省くために雨具を着用。

 私がドイツにいる時期は比較的雨が少ない時期。春、秋、季節の変わり目には雨が多い。
雨が多い時期に、毎日買い物のために車を出してもらうなんて、とてもじゃないけどうちではきないこと。

いづれもっと長い期間ドイツにいるようになったら、私、毎日買い物に雨具を着て出かけるんでしょうか。
それとも、ここの気候に合わせて「ちょっとの雨くらいへっちゃらよ~」と言えるようになるんでしょうか。

2013/09/09

Wolleママの宿題

Wolleのママはもう10年以上も英語教室に通っているらしい。
夏休みなどはあるけれど、基本的には毎週月曜日の午後。

同年代のおじいちゃん、おばあちゃんたちが主な生徒のようだ。
この教室、ちょっとおもしろい。
英語を口から出すことにシャイにならないように授業の初めにシャンパンを1杯飲むのだそうだ。

私のドイツ語もそうだけど、お酒が入っているときのほうがスムーズに口を開くことができる。まぁ、飲みすぎると語順がめちゃめちゃになるけど、シャンパン1杯くらいは適量といえるんじゃないかと思う。

そして、やっぱり教室だから宿題も出る。

今年の夏、学校に行ってない私。その私のところに彼女の宿題が頻繁に回ってくる。

宿題といっても、なにか文章を作ったり、文法の問題を解いたり、なんていうものではない。私のドイツ語の授業でも時々ある形式の問題だけど、クロスワードなんかのちょっと楽しめるようなもの。



- Yasko?? Hast du zeit?? (Yasko、時間ある?)
なんて言って何か紙を持ってきたら、たいていそれは彼女の宿題だ。

- Nicht jetzt. Bis Montag. (今じゃないの。月曜日までにね)

なんて言って、一緒に宿題をするのかと思いきや私に託してしまう。

毎回私が解いていたら、彼女のためにはならないんじゃないかとも思うけれど、教室で正解を答えることができるのは誰でも気持ちのいいこと。

最初のうちは手をつけていない状態で持ってきていたので、
- Du musst es selbst machen. (自分でしなくちゃだめじゃん)
なんて言ってたら、少しだけはじめに自分でやってみることにしたらしく、最近は上の写真みたいにちょこっとだけ答えが書いてある。

先日のクロスワード。
クロスワードって、自分の国の言葉でも設問によっては難しいことがある。まぁ、教材だからそれ相当のレベルに作ってあるんだけど、スペルがしっかりわかってないといけない分、私にとってちょうどいいくらいのレベルのものも出てくる。
そのクロスワードの回答をしたときに先生にほめられた様子。
翌週に持ってきた宿題を私に手渡すときに
- Es war sher gut. (この前のはよかったわ~)
そのときのことを思い出したのか、うきうきした顔で、
- Also, das ist nächste Houseaufgabe. (で、これが次の宿題ね)
だって。

ま、今年は比較的時間があるからいいんだけど。
しかも、あんなにうれしそうに、ニコニコと次の宿題を渡されたら、絶対に、めんどくさいから自分でして、なんて言えない。

彼女は、日本風に言ったら天然、というか、マイペースというか・・・思わず笑ってしまうようなことをすることが多い。
しかも、怒った顔を見たことがない。
私が怒っても「あら、そう、困ったわね」なんて感じで、怒っているのが彼女に対してであってもまったく持って暖簾に腕押し状態のことが多い。

そんな彼女だから、ドイツ語もろくに話せない日本人の私を、かわいい末の息子の彼女として認めてくれているんだと思う。これはとてもありがたいことだ。

彼女の宿題。
私の暇つぶしにもなってる。
まぁ、彼女の英語力の上達にはならないけど、毎週クイズを持ってきてもらっているようなもので、それほど嫌な気がしないのも、彼女の宿題だからなのかもしれない・・・。


 

カメラ水没

これも誕生日の話。

来てくれた人と一緒に写真を撮りたいと思ってポケットにカメラを入れたままパーティをしていた私。

ビールをしこたま飲んで、ばたばたと走り回っていた。
当然普段よりもトイレが近くなる。

ひっきりなしに人がいていたので、トイレに行くのもばたばた。

と、ここまで書けば、タイトルと組み合わせて、カメラがどこで水没したか想像ができると思う。

夕方少し肌寒くなってきてから、ジャケットのポケットにカメラを入れていた。すぐに取り出せるし、ポケットが大きいし。

トイレで座るときに、慌ててジャケットを跳ね除けた瞬間・・・ボンっと、なんともいやな音が・・・。

しまった~、だ。

あ・・・と振り返ると、便器の中の水のそこからカメラがぷくぷく泡を出してる・・・。
なんてこと。
慌てて手を突っ込み、カメラを拾う。

どうもそのままでは気がすまなくて、どうせ濡れてるんだから、と、水道の水ですすいでみる。
いやいや、水中で仕事をしていても、ほかの人と比べてめったにカメラを水没させないのに、家で水没とは・・・。

タオルを敷いて、その上にバッテリーとメモリーカードを出した状態にしておいた。


これじゃ、しばらくカメラは使えない。せっかくのパーティなのに。
写真大好きの私としては実に悲しい。
・・・ので、もう1台を同じくジャケットのポケットに入れパーティに戻った。

パーティは大盛況。
その日はビンではなく生ビールを用意していたから、ビールもおいしい。 =たくさん飲む。

また何度目かのトイレに行く。
楽しいパーティを少しでも逃しちゃいけないと、欲張りなことを思うからいけない。
便座に座るだけなのに、何もジャケットを跳ね除けなければいけないことなんかないのに、またしてもまったく同じタイミング、まったく同じ動作でポケットからカメラが飛び出したようだ。

ぼちゃ。

あ・・・・。
あ、あぁ~~!!
なんと同じ日に2台目!

こんなことがあっていいのだろうか。
馬鹿にもほどがある。
何をしてるんだ、私は!!
これ、2台とも水中でも使ってるカメラなのに。

と、まぁ、いくら嘆いてみても、落ちたものがポケットに戻るわけもなく、2台分のカメラ本体、バッテリー、そしてメモリーカードがタオルの上に並んだ。


カメラからぷくぷくと泡が出ていたほどだから、レンズのほうにまで水が入っているに違いない。
それでも翌日バッテリーを入れてレンズカバーを開いてみると。
あ、開いた。
でも、案の定。水滴どころじゃなく中で水が動いてる・・・。

それからさらに数日。
開きっぱなしにしてあったレンズ部分。中にたまっていた水は、どうにか乾いている。
もうひとつのカメラも、バッテリーを入れたら・・・小さくウィーン、っていう音がしてちゃんと開く。

おお、なんと!
私のカメラはウォータープルーフだったのかしら??
どっちのカメラもちゃんと作動するではないか~。

便器の中のカメラを見た、あの2回の瞬間・・・2回というところがなんとも情けないのだけれど・・・へたってしまうような脱力感を覚えたけれど、なんとか2台とも使えそう。


水没したカメラはそのまま放置せずにバッテリーなど、はずせるものはできるだけはずして、ふたを開けた状態で乾かす。
そのまま放置して、確実に乾燥するまでは絶対にバッテリーを入れない、というのが、鉄則。
それでも、後から動かないものももちろんある。

今回はただ運がよかっただけ。
誕生日の日だったからかな。

とにかく、自分の動きのばかばかしさに、以後カメラを入れるポケットに、あるいはトイレに座るときの動作に気をつけようと思う。

いや~、水没。
久しぶりでした。

 

海外でおいしいトンコツラーメンが食べた~い! その1 ~とんこつスープ~

ドイツのこの町に、もう一人日本人の女性が住んでる。
彼女は私のように季節居住者ではなく、ちゃ~んと仕事もしてる。

さて、この彼女、九州の出身。
ある日食べ物の話をしていて、「あ~、トンコツラーメン食べたいな~」なんていう言葉が出てきた。

とんこつか~、なんて想像したけど・・・あれ、私時々トリガラスープ作ってるじゃん。もしかしたら、豚骨さえ手に入ればトンコツスープできるんじゃない?

これが始まり。


そして、なんと私たちには最近大手のお肉屋さんの裏方で仕事をしているHeiniがついている。
早速Heiniにお願いする。
「ねぇねぇ、豚の骨って手に入る?日本食のスープを作りたいの」
こと「日本食」というところを強調する。・・・・じゃないと、肉ではなくてなぜ骨・・・?っていうことになるんじゃない?

気のいいHeiniは「いいよ~」と。
だけどやっぱり一言。「骨だけ?肉はついてなくていいの?」
いいの、いいの。


ただ「スープ」という一点に気が向いていた私は、「ラーメンのスープ」だということをすっかり失念していた。
日本であれだけ「こだわりのスープ」なんていわれているのに、もらった豚骨だけでだしを作ってしまった。
いや、これだけで十分すでに豚骨ラーメンのようなにおいはする。だから、それだけで満足し、近所に住む日本人の彼女に電話した。
「スープで来たからラーメン食べる?」って。

冷蔵庫に入れておいたスープは、ぷるんぷるんのゼラチン状に固まっている。
hmhm・・・これはコラーゲンがたっぷりなのでは?


 お鍋に入れ、火にかける。

 
だけど、このスープホントに豚骨だけで作ってあるから味なんてしない。
駆けつけてくれた彼女がインターネットでほかに何を入れるのか調べてくれた。
 
干ししいたけ、昆布、野菜等々。
なに?そんな和だしもはいってるの?
これは、なかなか、手強いかも・・・なんて感じ始めたのは材料の量を聞いてから。
 
 
それでも、野菜類を入れ、豚骨で作ったスープで煮てみた。


出来上がったスープに塩を入れると、それなりにとんこつラーメンのスープの味がする。


 
今回、麺は日本から持ってきたインスタントラーメンの麺を使った。
 
ご近所の彼女。
これまた海外、同じドイツに住んでいる日本人の友達から、乾麺のパスタをラーメンの麺に変える方法を教わっていた。
インスタントラーメンの麺がなくなってしまったら、その後からはこの方法で麺を作ろうという話になってる。
 
わかめを乗せて、薬味とゴマも乗せて・・・。
出来上がり。


今日はスープの量がほんの少ししかなかったので、一人半人前ずつ。
 
 
さて、お味は?
一口すすってみる。
とんこつラーメンのぺたっとした感触が口に残る。
mmm・・・。もう一口。
 
なんだか、さっきスープだけ味見したときよりも、気持ち味が薄い気がする。
あるいは、何か・・・それが何かはわからないんだけど、何かが足りない。
そんなことを思いながら、一口、また一口と食べているうちに、半人前のラーメンはあっという間になくなってしまった。
 
まぁ、今回は初めてということで仕方ない。
材料の量も、スープの濃さも、まったく我流なんだから。
 
でも、これはこれで、自分たちで作ったと思えば、そう悪くもない。ただ、大幅に改良が必要なことは確か。
 
ということで、これから何度か試してみることになった。
私が今回ドイツにいるのは9月いっぱい。それまでに出来上がるだろうか。
 
 
「ここである材料を使ってとんこつラーメンを作りたい」
というのが私たちの目標。
日本では簡単に手に入る食材も、海外にいるとなかなか手に入らない。その材料でできるだけおいしいとんこつラーメンを作る。
 
当然日本のお店で食べるものよりも味が落ちるのは仕方ない。素人だし、材料が限られているし。
でも、当分これで楽しめそうな気もする。
 
当分Heiniにも「骨。骨」って、ねだることになる。
 
さて、次回はどれくらい改良できるでしょうか。
楽しみ、楽しみ。