2012/09/25

暗記力

ドイツ語を勉強していて、単語の暗記に苦労している話はした。

受験のときに英語の単語力がない話もした。

でもたとえば、一緒に潜ったことがあるダイバーのことは記憶に残っている。どこに潜ったとか、どんな人だったとか・・・。


じゃぁ、どうして 単語を記憶することが異常に苦手なの?

自転車に乗りながら、料理をしながら考え考えしてみた。

もしかしたら、恣意的にしかつながらないような「理由のない」事に関して異常に記憶力が弱いんじゃない。

そんなことに気がついた。

たとえば、ドイツ語の「sprechen」と日本語の「話す」って、音にも意味にも何の関連性もない。

日本語の「話す」が<hanas>という音と何の恣意性もないのと一緒。


ドイツ語の名詞に男性名詞、女性名詞、中性名詞ってある。
どれが男性で女性で、しかも中性なのかは、それぞれ記憶しないといけない。もちろん、できるだけ統合しようとした形跡がドイツ語の外国語教育の中には見られるけど、それでも、なかなか一応に
「これはこう」とはいえない。
そして勿論私はこれにも弱い。

そういう恣意的なものに関しての記憶力が異常に弱い私としては、本当は外国語を学ぶなんていうのは最後にすることにしたほうがいいのかもしれない。

じゃぁ、恣意的な内容を記憶する方法って、特別にあるんだろうか。
私の教室でのパートナーのマヤは、単語の記憶力がこれまた異常にいい。

彼女はブルガリアに住んでるころはお医者さんだったらしいから、いっぱい勉強もしているんだろうけど、私たちの差は、脳のメモリーの差??
いやいや、そうとは思えない・・・と思いたいけど。

気合の違い?
それもどうかな。

とにかく。

恣意的な意味合いに頼る記憶力は、私は極端に弱く・・・。
どうしたらこういう記憶力って伸びるんだろう。
個々によって違うから、私はただただ、ひたすら「暗記」の努力をするだけしか方法はないんでしょうか。

ちょい、溜息ですね。




自転車のブレーキ

学校に行くのに毎日自転車に乗っていく。
今年、Wolleの姪のマヤがどこかから譲ってもらった自転車がちょっと大きいので、去年私が乗っていた自転車をマヤに回して、私がそれに乗ることになった。

どうして子供と自転車を交換するかって?
だって、ドイツで普通の大人が乗る大きさの自転車じゃ、私には大きすぎて乗れないから、去年も子供用を乗っていたのですよ。

今年の自転車のほうが少し大きめで、さすがにこれのほうが去年のよりも乗り易い。

さて、自転車。
初めてドイツで自転車に乗ったとき、危うく大怪我をするところだった。
日本で言うママちゃりに近いけど、少し前傾姿勢になるような形が多く見られる。これもなれない姿勢だから危い理由のひとつ。

困ったのはブレーキ。
自転車のペダルは、反対にこぐとチェーンが空回りする。したがって、反対にこいでスピードを調節したり、足の位置を決めたりする。

これが私が勝手に思い込んでいたこと。
ところが、ここの自転車のほとんどは、反対にこぐことができない。反対にこごうとすると後輪のブレーキがかかるようになってる。

頻繁に反対にペダルを回す動きが自転車に乗るときの私の癖だったのか、走っている途中にしょっちゅうブレーキをかけてしまう。

これじゃ、危なくって走ってられない、と思って、「こういうブレーキじゃない自転車がいい~。」ってWolleに文句を言うと、
「ここじゃこれが一般的なんだよ。そういうのじゃないのは、僕のみたいにスポーツタイプになっちゃうよ。」

いや、スポーツタイプなんて絶対に私が維持できる姿勢じゃないから無理無理。
じゃぁ、これに慣れるしかないの?

ということで、去年から、ドイツに帰ってきたときは自転車に乗る練習をちょっとする。
じゃないと、癖で反対側にこごうとするから。

毎日およそ30分自転車に乗っていると、そろそろ、やっと、このブレーキシステムで、意味のない急ブレーキをかけることがなくなってきた。

慣れればそれはそれで便利なもの。
上半身に力をかけずにブレーキがかけられるわけだから、なんとなく余裕を持って自転車に乗っている、よう・・・な、気分にもなる・・・実は交通ルールなんかも含めて、結構はらはらなんだけど。

処変われば。
大きなことから言えば言語、小さなことまで言えば自転車のブレーキまで、なんとまぁ違うことか。

Do as Romans do when in Rome
でしたっけ?
ローマじゃなくても、言えますね。
 

2012/09/19

通学路で会うおじさん

毎日学校からの帰り道、散歩道を通る。
両端に木が並んでいて、幅は3m弱。舗装はされていなくて、その散歩道だけ両側の道路から1mくらい盛り上がっている。
ちょっとした堤防のような盛り上がりの上を道が走っていると思ったらいい。

数十mおきにベンチがあり、それよりもまばらな間隔で、面白いことに犬の糞を捨てるゴミ箱が設置されている。

そんな散歩道だから、もちろん犬の散歩にちょうどいい。
毎日、朝も帰りも犬を連れた人たちとすれ違う。

帰り道、時間は12時15分。

いつも同じおじさんに会う。
おじさんは大きなシェパードを連れている。

最初に会ったとき、その犬がほかの犬に近寄りたくて、ものすごく大きな声できゅ~ん、きゅ~んってないていた。
それがちょっと面白くて、ちらと見ていたら、そのおじさんと目が合った。
おじさんも自分の犬がそんな声を出していておかしかったのか、私と目が会ったとき、にこっと笑った。私も笑っていたんだと思う。
それくらい、かわいらしい声を大きなシェパードが出していた。

それまで気づかなかったんだけれど、それから毎日そのおじさんと犬に会う。

私のほうは自転車で走っている・・・恐ろしくのろいスピードだということは自分でも知っているけど・・・ので、一瞬すれ違うだけ。

でも、その日から、すれ違うときに「Guten Tag(こんにちは)」って言い合うようになった。

そんなことが始まってからほぼ1ヶ月。

今日、おじさんは、すれ違ったときに「Hallo」って言った。

「Guten Tag」よりも「Hallo」のほうが、少しだけフレンドリーな言い方。

毎日一瞬だけど顔を合わせて、挨拶をしているだけなのに、なんとなくおじさんに親しみを感じる。
おじさんもそんな気分で、今日は「Hallo」だったのかな、なんて思うと少しだけどうれしい。

私にとってここに住んでいて、そんなにたくさんの人と交流があるわけじゃない。
そんな中でいるせいか、毎日一言声をかけるだけのおじさんも、ちょっと大事な存在に思える。

2012/09/18

受験生気分

ドイツ語の授業があと2週間を残すばかりになった。
その後に2週間ドイツの一般常識についての授業があり、そのテストが10月17日。
そしてドイツ語の語学テストが11月3日に控えている。

この二つの試験に受かっていれば、ドイツに長期滞在するビザを取ることもできる。

と、いうことは、私にとってどうしても通らなければならない二つの関門になる。

一般常識のテストは、オリエンテーションコースもあることだし、すでに受けた人が言うには楽しかった、ということなので、なんとなく楽観視している。
というか、ちょっと楽しみでもある。

ただ、その後の語学テスト。
これは、今まで4年間夏の間少しだとは言っても、半分泣きながら勉強してきたせいもあってか、緊張している。

学校の授業も、模擬テストが増えてきた。
普段の授業の内容も、テストを意識した練習問題も多い。

大学受験の直前対策みたいに、テストの形式が説明されたり、口頭テストのパートナーとの会話練習も増えている。

授業自体がそんな風になってくると、どうしてもテストを意識せざるを得ない。


テストの内容はといえば、聞き取り、読解、作文、口頭面接の4つ。
典型的な日本人である私が比較的得意な文法の単発問題は一切なし。

そしてこれまた典型的な日本人である私が不得意とする聞き取りが1/4を占めている。

さらに私は単語の暗記がものすごく苦手。
これは大学受験のときにも、ものすごく困ったのだけど、やっぱりここでも困ってる。困って、自分なりに一生懸命単語を覚えようとはするものの、もともと悪い暗記力が突然よくなるわけもない。読解問題は 大学受験のときと同様「推測」にものを言わせている状態。

さらに、問題の数がそれほど多くないので、ひとつ間違えると点数がひどく下がってしまう。


私のパートナーのマヤは一度出てきた単語はほとんど覚えているらしく、ものすごい量の語彙力。
彼女の発音の癖も手伝って、会話練習のときなんかは彼女が言っていることがよくわからないときもある。
いや、パートナーとしては申し訳ないと思うけど、この語彙量の差はそう簡単に埋められるものでもなさそうだ。
マヤは授業中ほとんど自分から意見を言わない。休憩時間中にみんなでおしゃべりをしているときも、ものすごく考えてから話し出している様子。
だから、自然と口から出てくる文章は、軽い会話とは思えないほど「正しい」。
彼女の性格上、自分も人も「間違える」ということが許しがたいらしく、軽いおしゃべりの会話も訂正してくれる。面白いというか、疲れるというか・・・。
口答試験中に私がたくさん間違えた話し方をしたら、彼女は困るんじゃないだろうか、なんて思ってしまう。

このレベルの語学力で間違いなく話すなんていうことは不可能なことを ドイツ人に混ざって生活していて、いやというほど身にしみている私としては、とにかく口から何かを発することが重要。
だから、うまく口から文章が出てこないとき「何だっけ、何だっけ、なんていうんだっけ。」なんて、いうようなしょうもないことは、私の口からはすらすらと出てくる。
そして、ブルガリア人の家族と一緒に住んでいて、授業以外ではドイツ語を話さないマヤは、どうやらそういう話し方が苦手らしい。

先生の話によると、考え込んで黙ってしまうよりも、何か言っているほうがずっといいらしいけど・・・。


そんなこんな、緊張している受験生です。
とにかく、マヤに迷惑かけることだけはしたくないなぁ、と思っている。

ま、今回テストに受からなくても、また来年もあるんだけどね。
でも、やっぱり受かりたいなぁ。

2012/09/14

もうすぐ、じゃなくてもう、秋

先週末と月曜日、すごくいい天気で、気温も高かった。
「今年最後の夏の日かもね~。」なんて笑っていた。
私にとっては冗談だったんだけど、ドイツ人のみんなにとっては冗談ではなかったらしく、週末はこぞって庭でバーベキューだったようだ。
私たちも数箇所からバーベキューのお誘いを受けた。

さて週も半ばから、とたんに寒くなり、朝自転車で学校へ行くときには、息が白いばかりじゃなく手袋や耳当てが欲しいと思うほど。

今日なんか、風まで強く、歩道には落ち葉が舞い散っている。

どうしてこんなに急に気温が下がるわけ??

半分怒りも混じるほどに寒く、Wolleに聞いてみたところ、理由はいたって簡単。
地中海側、要は南から吹いていた風が、スカンジナビア半島やロシア側、要は北からの風に変わったというわけだ。
なるほど。日本と同じだよね。

夏の間、私だけが寒い寒いといって、カーディガンやジャケットを羽織っていることが多い。
が、流石にここに住む人たちにとっても、数日前から急に寒くなったらしく、Tシャツだけを着ている人は少なくなった。

ところが面白いことに、逆に私は夏の間の格好とそれほどかわらない状態でいる。もちろん、急激に寒くなったことは体感しているけれど、私が1枚余分に羽織っているだけなのと比べ、他の人たちはとたんに沢山着込み始めた。

今まで気分が夏だったから、涼しいけどTシャツでいたのかしら。
で、9月に入って、夏が終わった気分だから、気温に合わせて着始めたのかしら。

いずれにしても、いやに早い秋の訪れ。
日本からのメッセージでは、「過ごしやすくなってきたよ」なんていう、要は日中はまだ暑い、というものとなんという違い。

今年は11月までドイツ。そんなころにはどれほど寒くなっていることやら。
後2ヶ月が思いやられます・・・。

2012/09/13

宅配便の受け取り

ドイツにいるときに、時々家に一人になることがある。
そしてそんなときにも宅配便はやってくる。

特に義姉が特殊な食材をインターネット上で購入しているので毎日とは言わないまでも、頻繁に宅配便が届く。

DHL、UPSと宅配サービスにも種類がある。そして、宅配便を届けてくれる人も当然会社によって違う。

今までに私が荷物を受け取った人は5人くらい。
初めてのとき、Wollweberのサインをしたら、私のサインに書き直させられた。
そうよね。私Wolleweberじゃないからね。
でも、家がWolleweberになってるからそのほうがいいと思った。

で、2回目、3回目は私のサインで受け取り。
相手もちょっと変な顔をしたけど、まぁ、言ってもわかんなそうだし、ってな顔をしてそのまま受け取れた。

その後は「お前はここに住んでるのか」とかなんやかんやと質問された。

そして今回。
私の名前をサインすると。
「何だ、これは」
だって。
「私のサインですけど」
「こんなのサインじゃない」だって。
なに~~~。
「これ私のサインですよ」
「じゃぁ、これじゃ、だめ。」

って。
どういうこと??

要はWolleweberじゃなくちゃだめらしい。
じゃぁ、書き直しましょうか。
って言ったら、「お前ドイツ人じゃないだろ」って。

そりゃあ、見ればわかるでしょ。

なんてごたごたと遣り合っていると、庭から義姉のお母さんがひょこって顔を出した。
孫の世話をしに来ていたらしい。

するとその宅配人。
「ここの人?」
彼女は「違うけど、ここに来てるの」
「じゃぁ、ここにサインして」
だって。

結局彼女がサインをしてくれて荷物は受け取り完了。

って、ちょっと、待ちなさい!
Wolleweberの家から出てきたアジア人には荷物渡せなくて、庭にいたWolleweberの訪問者には荷物を渡すんですか!

何が気に入らない、って、その宅配人チュッパチャップスをくわえながら、だらだらと、そんな態度だったこと。
まだ、きちんと話してくれてれば、仕方ないよなー、位ですむけど。

あぁ、違う。
私がアジア人だっていうだけで、荷物を渡すのを渋ったことが一番腹立つんだけど。

Wolleにそのことをぷりぷり話すと、「あいつはいつもあんな感じなんだよ」だそうだ。
UPSの荷物が来たら要注意だ。

いつかベラベラとドイツ語でまくし立てられるようになったら、ぎゃぎゃっと言い負かしてやる!
と、いきまいています。

2012/09/11

顔文字 (っていうんだよね)

Eメールを友達に送るとき、あるいはインターネット上に何かコメントするときに、キーボードの記号や数字を使って顔の表情が入っているのを最近富に頻繁にみかける。

最初に私が接したのは英語のメッセージで。
:)
これは横から見ると笑っている顔。これを打つと、自動的にスマイルマークが出てくるシステムもある。
;)
これはウインク。
そして
;(
:(
泣いていたり、怒っていたり。

さて、私が使えるのはここまで。

日本語のメッセージに含まれる顔文字・・・っていうんだよね・・・は、ものすごく複雑で、一体こんな記号をどこから選び出しているのかと思う。
そして、こういうのもここまで来ると芸術じゃないか、なんて思ってもしまう。

あきれてる顔や、寝ちゃってる顔、びっくりしてる顔からしらけてる顔まで。
そうよね、人間笑ったり怒ったりしてるだけじゃなくて、際限なく表情を変えてる。

そう。それはその通りなんだが。
顔の表情を文章の後につけて気持ちを表しているんだけど、その分文章が短絡になっているんじゃないか、なんて年寄りくさいことを思ってしまう。

そういう私も、顔の表情は作り出せなくても、「あ~」なんて、のばしてみたりもしてるから、もっと上の世代の人が読んだら「稚拙な文章を、言葉以外のもので表そうとしてる。」なんて思われてしまうのかもしれないけれど。

まあ、概してインターネットで送信するようなメッセージの類は、話し言葉が使われていることが多いから、硬い文章で心情を事細かに説明する必要もないのかもしれない。
ただ、あんまりに頻度が高いので、その顔の意味がわからないと、メッセージのやり取りに支障が出てくる・・・・のは、私だけ?

実はあんまり頻繁に見かけるけど、意味がわからないものもあって、いまさら恥ずかしくてこれって、どういう意味?」って聞けない、っていう事情が・・・。
これを素直に認めないと、ただの「いまどきの若いもんは・・・。」って言っちゃうただのおばさんになってしまうので、ここは素直に認めましょう。

日本にいる時間が少ないせいもあって、はやり言葉にも非常に疎い。しかも世事にも疎い。
「スマホ」って、何?
って、去年になって、そんなことを聞いても恥ずかしくない友達の一人にやっと聞けたほど。

これは流石に、自分でも情けないくらい恥ずかしかった・・・。


次第に会話に乗り切れなくなってきているのは、年齢のせいかあるいは生活事情のせいかわからないけれど、「いまどきの若いもんは・・・。」って言う代わりに、いつでも「それってなぁに?」って素直にきける人でありたいもんである。
 

2012/09/10

標識

学校に行く途中の道に臨時の標識が立ってる。

大きなTの字。
Tの横棒が赤色で目立たせてある。
そして、その大きなTの下に、矢印が左に向かってる。

これを見たとき、「左に行ったら工事中」なんだと思って、わざわざまっすぐってみたら工事中だった。
どうやらこれは
「まっすぐ行くと工事中だから、左折しなさい」という意味。

わかっていれば、すぐに意味のわかる標識も知らないで見ると、言語と同じように意味がわからないことがある。
他にも、意味のわからない標識はいっぱいあるんだけど、私は車に乗らないからあまり意識したことがない。

先々週くらいに授業で標識の写真を見ながらあれこれ話をしたけど、みんな面白いくらいに勝手な解釈をしていることがわかった。
絵でも通じないのが私だけじゃなくて、ほっとしたような・・・。

これからちょっぴり標識が気になるようになるかも・・・。
 

お誕生日

「お誕生日おめでとう」って言うと、「もうめでたくない」って言う答えが返ってくることがある。

昨日は私の誕生日。
めでたいとか、めでたくないとかじゃなくて、自分の誕生日は1年に1回しかないから、私はいつも朝からうきうきする。
正直に言ってしまうと、もう前日から一人でお祭り気分だ。

1年に1日だけ、自分がちょっと特別な気がする日がめでたくなくてなんだ、と思う。年を取る、っていう事も、私にとってはそれほどいやなことじゃない。
今のほうがもっと若かったころより、面白いことを沢山知ってるし、楽しいこともたくさんある。
その代わり、できなくなっちゃったこともあるけど、今することが沢山ありすぎて、今のところはそれほど気にもならない。


特に昨日は、あらかじめパーティをすることが決まっていたのでなおさらウキウキだった。
学校のクラスメイトも招待して、全員来られるわけじゃないけど、数人は来ることもわかっていたし。

そのパーティの予定を教室で話していたら、先生がなんだかうれしいことを言ってくれた。
「じゃぁ、その日は午後いっぱい、ずっとドイツ語で話をするんだから、宿題は、なしね。その代わり、ドイツ語だけで話すのよ。」
って。
確かに、逆にこれは普段もらう宿題よりも大変かもしれない。
でも、なんだか楽しい宿題。
普段休憩時間にしか話をできないクラスメイトとゆっくり話ができるんだから。
しかも、どうせ私たち、共通の言語がドイツ語しかない。みんなで話そうと思ったら、ドイツ語で話すしかないのだ。

Wolleの両親はこの日は毎年、親戚のお誕生日パーティに出かけていていない。
ケーキだけ用意してくれて「午後は若い人たちで好きなように楽しみなさい。うるさい音楽かけてもいいわよ。」って。


朝の教室では、クラスみんなでハッピーバースデーのドイツ語の歌を歌ってくれた。
パーティにこられないクラスメイトがプレゼントを用意してくれたり。

さて、パーティ。
Wolleの友達でよく一緒に遊ぶ友達のほとんどは休暇で旅行中。
それでも数人来てくれた。
バーベキューして、庭でそのまま音楽をかけながらおしゃべりをする。

私たち外国人にとって、パートナーがドイツ人でもない限り、それほどドイツ人の人と仲良くなる機会はない。
私はその点すごく恵まれているのだけど、クラスメイトにとっては先生以外のドイツ人と話をするいい機会でもあったみたい。
ドイツ語で頭がいっぱいになって、ふらふらするくらいまで話は盛り上がった。

面白いことに、頭が飽和状態になると、みんな同じような顔つきになる。
おなかがいっぱいの人が同じような表情になるのと一緒かな。


日本では、誕生日パーティを本人が企画して催す、って言うことはあんまりない気がする。
でも、ドイツでは誕生日パーティは本人が企画するもの。
しかも、誕生日というのはとても大切なものらしい。
Wolleのおじさんまでチョコレートを持ってきてくれた。

プレゼントは気張ったものじゃなくて、ささやかなものが多い。
チョコレート、ワイン、が多いかな。植物っていうのもよく聞く。
でも昨日はサラダ用のスプーンとフォークというスペシャルなものもあり。

私はたった3ヶ月しかドイツにいなくて、みんなの誕生日にお祝いが一緒にできるわけじゃない。でも、こんな風にしてもらえると、この人たちを大事にしなくちゃいけないな、なんて思う。
 

おじゃがのキンピラ

うちの母から教わった料理。
母のアイディアなのか、どこかのレシピで見たものなのかはよくわからないけど、じゃがいものキンピラと呼ばれている料理がある。

材料はジャガイモ。好みでお肉が入ってもいい。
とにかく簡単でおいしい。

これをドイツでも時々作る。
バーベキューのときに多めに作ってサラダの隣にドンとおいておくこともあるのだが。
ここの家族でバーベキューをするときには、いつもこれがリクエストされる。母にも義姉にも作り方は教えてあって、彼らも「確かに簡単だ」と、言いはするものの必ずその後に「でも千切りにするのめんどくさ~」。

と、いうことで、千切りにするのをめんどくさがらない私のところにこのリクエストが回ってくる。

とても簡単なので、写真もなしでレシピを。

材料:
ジャガイモ(千切り) 好きなだけ
ごま油 少々
コショウ
しょうゆ

①フライパンにごま油を敷いて熱し、千切りにしたジャガイモを炒める。
②最後にコショウを少々と、しょうゆを回しいれる。

以上。

あきれるほどに簡単なこの一品。
冷えてもおいしいのでお弁当のおかずにも最高。

でも、ドイツでは、最初に出したときにはジャガイモだってみんながわからなかったらしい。しかもごま油で炒めるという感覚があまりない様で、ちょっぴり不思議がられた。「食べてもなんなのかわからないけど、とにかくおいしい。」と。

慣れない味だから嫌い、っていわれるよりも、何かリクエストされるのはずっとうれしい。
でも、「おすし」っていうリクエストが多いのには、実は本当に困っている。