2012/05/28

うちのふりかけ

出汁をとり終わった後の昆布と鰹節で作るふりかけ。これがうちのふりかけ。

出汁をとり終わった昆布を一口くらいの長さの千切りにする。鰹節は細かく刻む。
おなべにしょうゆ、酒、砂糖を入れて煮立て、その中に昆布と鰹節を入れる。
さらに、ゴマ、松の実を入れて、汁気がなくなるまで箸でかき回しながら炒る。
こげる直前に火を止める。

これで何日か分のふりかけができてしまう。
出汁をとり終わった昆布と鰹節なんて毎日出るけど、さすがにこれを毎日作ると、なかなかなくならない。

あ、でもお弁当を毎日持っていく人が家族にいれば、毎日作っても大丈夫かな。

ゴマと松の実がなくても十分おいしいけど、錦松梅のようにそれ以外のものを入れたらすごくおいしかった。
特に松の実は甘みが出て口当たりも変わる。

一度試してみてください。

2012/05/25

ナメクジにビール

母が玄関で大輪を咲かせている鉄線の花びらをナメクジが食べてしまう。
深い紫色の花びらがぼろぼろ。

そこで、母はどこで聞いてきたのか「ナメクジを退治するのに、ビールがいいのよ。」
と、捨ててもいい小鉢にビールを入れ、庭の一角に置く。そしてその近くに鉄線の鉢を移動させてみた。

ナメクジ退治にビールが効くって、そんなこと聞いたことない。
ナメクジって言ったら「塩をかける」でしょ?

ビールを置いたのは夜。
そして翌朝。
小鉢の中に数匹のナメクジが入ってる。
しかも、塩をかけた後のように小さくなってしまって、要は、死んでる。

ビールって、糖分が入ってるのは聞いたことあるけど、塩分も入ってるのかしら?

この「ナメクジ退治法」。母は知り合いから聞いていたらしい。
「発泡酒じゃだめなのよ。ビールじゃなくちゃ。うちのお父さんは発泡酒だけど、ナメクジにはビールあげるの。」
だ、そうだ。

さて、結果的に2日も経たないうちに10匹以上のナメクジが集まってきた。
翌日にはなぜかビールが空になっていたので注ぎ足したほど。

どうしてビールに向かって集まってくるの?
小鉢の近くだけにそんなにたくさんのナメクジがいるわけないから、明らかにどこかからこの小鉢を「目指して」這ってきているはず。
ちゃんとあの、ナメクジ特有の這った跡も残ってる。


母は突然、探究心を出し「本当に発泡酒でもだめなのかしら?」と別の小鉢に発泡酒まで用意した様子。
しかもそれを、1日に何度も覗きに行ってる。
まるで自由研究を観察をしている小学生のようだ。観察日記がかけそうだね、なんて笑うほど。

ところで、母の観察結果。
発泡酒にもそれなりに集まってくるけれど、ビールのときのように小さくならない。
つまり、発泡酒に漬かっているだけで死なないらしい。しかも発泡酒がなくなると彼らの死骸もなくなっている、ということは、またどこかに這って行った、ということ?

こういうことね、お父さんには発泡酒でもナメクジにはビール、って言うのは。

ここ数日で退治したナメクジは数十匹に上る。
よくもまあ、こんなにたくさん庭にいるもんだとも思う。

母の鉄線は新しく大輪を咲かせている。

2012/05/23

庭のヘビ

毎日ずいぶんと暖かくなってきたなぁ、なんて思っていたら、出ました。
今年も庭にヘビ。

うちの近所は大きな公園があり、池もあり、池から流れ出る、汚いけど小さな川もあり。
カエルやらカメやらよく見かける。

私はカエルが大嫌いなので、庭の、金魚鉢に毛が生えたような池に目玉だけ出して浮いてるのを見るのはほんんんんんっとうに嫌。
洗濯物を干しに行くときも、歩くたびにそこかしこで、カサコソ聞こえるのもほんんんんんっとに嫌。

でも、ここ何日か「カエルいないじゃん」なんて思ってたら、今度はヘビだ。


数日前に7歳の姪が庭で遊んでたら、すぐ横に出てきてて、目が合ってしまったらしい。
彼女、あんまりにもびっくりして声も出ず、自慢の跳躍力を生かして1m以上も横っ飛びに飛んで家の中に走りこんできた。目が合って、竦んでしまわずに飛び上がった、っていうのがとても彼女らしくてみんなで大笑いした。
彼女いわく、きれいな虹色のヘビ。

今日、ずいぶんとぽかぽかした日だな、なんて思っていたら濡れ縁の脇を這ってた。
太くも長くもないけど、確かにきれいな色使いのヘビ。
父いわく、この大きさならまだ子供なんじゃないか、と。

頭は三角じゃないけど、これ、どうみても毒があるよね、っていう色柄。

「アオダイショウならいいんだけどなぁ。」
ばかり連発する父。
でも違うのよ~。どうしたらいいんだろう。


と、思いついたのが保健所。
ほら、野良猫とか見つけたとき保健所に電話するじゃん、って。

で、保健所に電話してみる。
事情を説明はしてみたが、どうやら管轄外らしい。で、紹介されたのが市の動物総合センターなるところ。
今まで聞いたことがないけど、そんなセンターもあるんですね。いったい何をしているところなんだろう。

教えていただいた電話番号にかけてみる。
と、これも管轄外。ヘビの駆除を受け持つ課はないそうだ。

じゃあ、こういうケースって一体どうすればいいの?
って、聞いてみると。
「一般には、なんでも屋さんとか便利屋さんに頼むみたいです。」
との事。
なるほど。便利屋さんってこういうこともしてくれるのね。


ついでに、ヘビの対処法を聞いてみた。
ヘビの種類を特定できないからなんともいえないけれど、という前置きはついていたけど、とても親切に教えてくれた。

まず、普通ヘビは人間を見ると逃げていくそうだ。
確かに、私と父が眺めているとスルスルと軒下に入っていった。

ただ、間違って踏んでしまったり、ぶつかってしまったりすると、向こうもびっくりして「シャーッ」っということにもなるかもしれない、と。

要は、こっちが先にヘビのいることに気がついて、脅かしさえしなければそれほど怖いものじゃない、ということ。


とはいえ、ただちょっと気持ちが悪いというのは否めない事実。
カエルの数が減るのは大いに結構なんだけど。


子供たちが遊ぶときに気をつけていてあげれば大丈夫だろうか。
まぁ、よくうちで見かけるヘビはたいていアオダイショウなのに、どうして今年は種類が違うんでしょう。
確かに父の言うとおり。
「アオダイショウだったらよかったのになぁ。」

2012/05/17

読む本

またしてもここのところサボりがちになってたブログ。

本を読んでも大して面白くないものだったり、映画を見てもしかり。
友達とわんさか会ったりして、楽しみすぎて、それ以外の時間ごろごろしてたりして・・・。

うちの階段文庫から手に取った本が、たまたま立て続けにちょっと暗い本だったのが影響しちゃってるのかな。

これはベクトルが「陰」に向かいすぎてるんじゃないかと思って、あと日本に1ヶ月近くいるのをいいことにちょっと長めのものに手を出してみた。

「剣客商売」
久しぶり。

最初からおいしそうな場面なんかも出てきちゃって、なんだか久しぶりに呼吸をしたような気分になった。

本屋さんのベストセラーの棚に並ぶ若手の作家さんの作品がどれもよくないわけじゃない。ぐいぐい引き込まれるものもたくさんある。
でも、なぜか私は時々ちょっと息を抜きたくなる。

あまり行間に余裕のない作品よりも、行より行間のほうが多いんじゃないの、位の作品がいいな、と思う。

昨日の夜は、ベッドの脇からベッドにたどり着くまでに時間が掛かった。
この章の終わりまで。
チーズが後ふたかけ残ってるから。
眠気が覚めちゃったから。
きっともうすぐトイレに行きたくなるから。

言い訳なんかいくらでもある。

あ、そういえば、剣客商売は最後が消化不良みたいに終わるんだった。
って、今頃思い出したけど、もうここまで進んでたら、ま、いいか。
しばらくこれで楽しみまーす。

2012/05/05

映画 「わが母の記」と「わが母の記」

ここのところ母と劇場へ出かけることが重なってます。
先日に引き続き、今日は「わが母の記」

もちろん前もって井上靖の「わが母の記」は読みました。薄目の本で読みやすかったし・・・。

私にとって井上靖は少し特別な人・・・って、もちろん知り合いなわけじゃないけど・・・。

日本文学に漬かり込むきっかけになったのが、実はこの人。
初めて読んだのは「敦煌」。次からはもう、読める限りの濫読だった気がする。ただなぜか、そのころ「氷壁」だけはどうしても読みきれなかった。年齢のせいかな。今となっては「氷壁」は私の中ではものすごく高い位置に評価があるんだけど。


と、とにかく。
「わが母の記」。
井上靖といえばどうしてもおぬいばあさんがでてくる。それが今度は「母」。

本には、年齢を重ねていく母を、老耄の激しくなる母を、近くで、あるいは時には少しはなれたところから、見つめる作者の思いがつづられている。
私にとってこの人以上に、美しく端的な言葉を使って物事を表現できる人は少ない。そこには媚も、過度な装飾もない。
そんな言葉を連ねて「わが母」を浮かび上がらせているこの本は、老いた母を子供の愛情で包み込んだような作品だ。


さて、映画のほうは。
一言で言うと、とても美しい映画だった。
風景しかり、演技しかり。そしてもちろん内容しかり。
音楽もバッハなども使ってあるところが、明治でも平成でもない「美しい昭和」の雰囲気をうまく出していたように思う。

樹木希林が若いころの母から亡くなるまでをうま~く演じている。
老いていく母の弱り具合、耄碌具合も絶妙。
役所広司との掛け合いも、間といい、口調といい面白さもやさしさもちょうどいい具合に混ぜ合わされている。

後半、本の「わが母の記」とは少し内容が違っていた。
これは監督が、自ら井上靖について調べて内容を補足、変更したんだろうか。

本を読むのが先でも、映画を見るのが先でも、どちらも楽しむことの出来る作品だと思う。

井上靖

 映画「わが母の記」

樹木希林

役所広司


2012/05/02

映画 「テルマエ・ロマエ」

今回は珍しく母と劇場へ。

阿部寛主演の「テルマエ・ロマエ」。
漫画が原作の映画です。

これは、予告なんかを見ただけでもコメディなんだろうな、と思ってはいたけど、実際に笑える、笑える!
劇場でこれほど笑い声が響くのを聞いたのは久しぶりです。・・・隣の席のおばさんとは笑いのつぼが違ったみたいだけど。

阿部寛はシリアスな役よりも、まじめな顔をしたコメディをしたほうがいいなぁ、と思うのは私だけでしょうか。
もともとモデルさんだったこともあるせいか、何もしていなくても格好がついてしまうぶん、そこにさらに格好いい役をしてしまうと、見ているほうは逆にしらけてしまうというか。
それが「かっこいいのに面白い役」というのははまりなんじゃないかな。

この作品はまさにそんな「はまり役」だった気がします。


この映画、発想も、そして見ていても「これは、これは」と思ったところがある。
まず一番にはローマ人の中に入って、日本人の役者さんたちが顔で違和感を抱かせていないところ。
確かに説明にも、「濃い顔を選んだ」とは書いてあるけど、群衆のエキストラがおそらくイタリア人のふんするローマ人。その中に数人だけ日本人の役者さん。この数人がなんとも言えずうまく周囲となじんでる。
そりゃもちろん衣装やメイクのせいであるかもしれないけど、格好を同じにすればかなりのところまで混ざれるのかな、なんて思ってしまった。


そして、日本人・・・映画の中では「平たい顔族」というなんともいえない名前が最高に面白いけれど・・・のキャストもよかったと思う。
銭湯から温泉まで、日本では何処かしらにいそうなおじいちゃんたち。
お風呂とこのおじいちゃんたちが雰囲気をとても柔らかいものにしていた。


前半は爆笑の連続のこの映画。
後半は少しだけど真剣な話題にもなる。

原作を読んでないから、何処がどう映画のオリジナルなのかわからないけど、歴史と絡ませてうまく作ってあると思う。・・・私はこのあたりの名前がどうしても覚えられなくて、消去法で日本史を選択した記憶があるので、自分の知識はまったくありませんが・・・。

DVDのレンタルが始まったら、もう一度見てもいいなぁ、と思えるほど面白い作品でした。

興味のある方はこちらへ。
テルマエ・ロマエ

映画 「テルマエ・ロマエ」