2013/07/31

映画 「Sushi in Shul」 (ズールの寿司)

これはドイツ映画。ドイツでの公開は去年の秋から冬にかけてだった。

去年例年よりもドイツに長くおり、11月にも入っていたので、もしかしたらドイツにいる間に公開するんじゃないかと思って楽しみにしていたのだけれど、結局私が帰るまでには公開されなかった。

タイトルからもわかるように、この映画は「お寿司」あるいは日本食に関係する。
しかもドイツの統一前、旧東ドイツの話だということも相まって、公開前から私たちの間では話題になっていた。

その映画、すっかり忘れていたのだけれど、先日Wolleが友達からもらってきたらしい。


内容は・・・
ドイツ人男性が日本料理店を開くことを決意する。見たことも食べたこともない日本食を、レシピのみから再現しようとし、実際に日本食店を開店する。
あるとき、その店に日本人がお客としてやってくる。林さん、だ。
その後、林さんは、そのドイツ人店主・・・コック?・・・に日本食の作り方、味、等を伝授する。そして、林さんは日本人団体客を連れて店に来る。
それをきっかけに・・・私にはきっかけに見えたけど、違うのかも・・・店はどんどん人気をあげ、政府が関与するにまで至る。
当時旧東ドイツでは世論を左右するほどに人気の出たものは、いづれかの段階で政府の規制が入るものだったようだ。
ところが、政府はこれを「悪くない」と取った。
挙句の果てには、そのころ一般には手に入らなかった日本食材なども手に入るようになる。
このドイツ人男性、最終的には日本の政府によって、日本に招待されることになった。日本ではすべてが時刻と違うことに驚くとともに、ビザの問題でドイツに帰れなくなる。
最終的には、林さんのおかげでまたドイツに帰ることができる。


と、まぁ、ざっぱに書くと、こんな感じ。

これ、私たちが内容だけ聞いたら、大して面白くもない話に聞こえる。
ただ、これが実話だ、と聞いたらどうだろう。

実際にこれは旧東ドイツに唯一あった日本食レストランの話だ。


日本をまったく知らないドイツ人が見たらどうなのかはわからないけど、日本人が見ると、あいた口がふさがらないような、勘違いもはなはだしいシーンが最初のうちに連続する。
普段、冗談かと思わせるような日本の場面を映画で見かけることがある。そういうのを見るたびに、なんだか悲しいような、情けないような、腹立たしいような、そんな気分になることが多い。
が、この映画のシーンにはそういうものを感じなかった。
どうしてだろう。
物語が、知らない国「日本」を懸命に模索しようとする人の話だからだろうか。

日本をまねようとするシーンに「気分が悪くならなかった」のはなぜなのか、映画を見ながらもちょっぴり不思議に思っていた。

が、すぐに理由が判明。
この作品を作った監督、カメラの露出のコントロールがものすごくうまい。

映画全体にフィルターがかかったように感じるのは、光を上手にコントロールしているからだと思う。
光と色。
この組み合わせで、共時的な部分と通事的な部分を、語りなしでスクリーンに描いている。

「日本を知らない外国人が日本をまねる」というコケティッシュさと、傍目から見るとばかばかしいような主人公の真剣さを、光と色合いを使って、コメディともドラマともつかない、興味深い作品にしている。


この映画、内容は実話だ、ということがいいんだろうけど、さらに旧東ドイツの雰囲気もうまく表しているんじゃないかと思う。

日本と旧東ドイツの組み合わせの映画なんてめったにない。
私としては自分自身のことと相まって余計に面白かったのかもしれない。


日本でどれくらい知られているのわからないけど、DVDでは出てるのかな。
手に入ったら是非一度。


 

2013/07/24

Paarangeln in Arendsee 2013

今年も7月半ばになり、ここ数年毎年参加しているArendseeという湖で行われるカップルで参加する釣りの大会があった。

カップルといっても、私のパートナーはWolleではなくOlli。

最初の年に優勝してから、まだ一度も勝ってない。
数年前は釣った魚を入れておく網に穴が開いていた・・・なんていうOlliらしいアクシデントもあり、なかなか1位というのは難しい・・・。

今年こそは!
なんて、毎回ちょっぴりは思うんだけど、何しろ、それほど釣りのテクニックがあるわけでもなく、楽しんではいるけど、行き当たりばったりではある・・・。

さて、毎年参加できずに私たちの周りで釣りをしているのを見ている、という苦行を強いられるWolleは、今年はChristianが先日進水したセイリングボートを持ってきてくれたので、嬉々として水上に出かけてしまった。

ということで、私とOlliは水上に突き出た桟橋で黙々と釣りを楽しんだ。


いつもはWolleという写真係がいるけど、今年は二人で、しかも釣竿からなかなか手も目も話せないので、釣りをしている最中の写真はこの1枚のみ。

2週間前の週末に遊びに来たときに、この大会で使う仕掛けをOlliと一緒に作った。
そのときに試しに使ってみたら、ちょっと糸が軽すぎてうまくいかなかったので、この日はもう少し重めに変えておいてくれた。

そして、いざ!
と、張り切りすぎたせいか、最初のうち、私はちっとも釣れない。
気がついたら、Olliよりもかなり遠くまで投げ込んでいることに気づき、距離を調節してやっと少しずつ釣れはじめた。

水辺なので常に微風があるんだけれど、この日はいつもより風が強くて、釣り糸を投げるときに風に持っていかれてしまう。
しかも、小さな魚がえさを突っついてるのか、風で揺れる水面で糸が揺れるのか、いまひとつ判然としないこともある。
・・・・って、いうのは言い訳・・・だよなぁ。

でも、風のおかげで、照りつける日差しも、そう暑くは感じず、3時間楽しみました。

結果は24匹。

数だけ聞くと、なんと名kういつもよりも少ないような気がする。
でも、Olliが釣り上げていたのが大きめのブライという魚(日本語名はわかりません)が多かったせいか、も袋を持ち上げるとそこそこの重さはある。
今回は網に穴も開いてない。



2時から5時まで釣って、フィッシャーマンズ・クラブに収穫を持っていく。
そして計量。

結果は・・・。
堂々の2位。
写真の表の中で上から5番目のところが私たちの結果。

でも、今年はなんだか連れた魚が少なかったみたいで、1匹だけ、っていう人もいたくらい。
私たちが釣った魚の数が少なく感じたのもそのせいかもしれない。

それでも、大小あわせて97匹も釣ってきたチームがいて、びっくり。
二人で3時間、4分に1回以上のスピードで釣り上げていたことになる・・・・。忙しそうだ。うらやましいけど・・・。





今年からトロフィーがちょっと立派になった。
結構重たくてかっこいいぞ。

夜は恒例のバーベキュー。
釣りの大会なのに、ステーキとソーセージという、笑ってしまう組み合わせ。

来年はロゴを入れたTシャツを作ろうか、なんていうOlliの提案。
タイに行ったときに作りましょう。

また来年を楽しみにして。



 

2013/07/15

宝探しサイクリング

先週末の金曜日、Wolleの学生時代のルームメイトが泊りがけで遊びに来た。13歳のお嬢さんと一緒に。

金曜日はバーベキューをして、土曜日はどうしようか。
なんていってたら、その友達Holgerにしたいことがあるという。

現代版宝探し。
最初そんな風に説明された。
GPSを使って宝探しをするという。
よく聞くと、宝探しとは言っても、本当に価値のある宝物ではなくて、彼らにとっての宝物、らしい。
細かい話を聞いても、いまひとつピンとこないWolleと私。

で?
宝物が見つかると、何がもらえるの?

「得点があがる」

「・・・・・・・・」

え?
で?
その宝物はStenndalにいっぱいあるの?

「世界中に散らばってるんだよ」

せかいじゅう・・・・?
どうやら、ドイツだけの遊びではないらしい。

かれこれ3,4年もこのゲームに夢中のHolgerは、家族のホリデーもそれを目的にして海外旅行をしているらしい。
今までに行った国はね、シンガポール、ベトナム、香港、ポーランド、ノルウェイ・・・・・。

何を説明されても、やっぱりピンと来ない。

それって、一体、面白いの?・・・ってかんじだ。


土曜日は2,3時間自転車で走り回ることになった。


Holgerが手にしているのは手のひらサイズのGPS。
これがないと、この遊びはほとんど不可能らしい。・・・ということは、これは子供の遊びではないわけだ。
しかもこのGPS。かなり高性能。

さて、私も普段自転車で走り回ったりする街の中、あるいは、学校への通学路にまで、その宝物がある・・・らしい。
GPSを見ながら「あと20m」 「あと4m」なんて言いながら。
1m、か0mまできたら、そこにある何かが隠せそうな場所を覗き込んだりする。
木の洞とか、橋の欄干の裏側とか、ベンチの下側、とか。

宝物はお弁当箱のようなプラスティックの箱。
その中に、お菓子のおもちゃのような・・・・まぁ、要はいらぬものが入っており、一緒にログブックが入っている。
見つけた宝物のログブックに自分の名前と、日付と時間を記入する。
で、また元に戻しておく。




面白いのか、面白くないのか、見ていてさっぱりわからない。
箱の中身を見せてもらったりしたけど、なんていうことはないし。

これはこのゲームをやってる本人にしか面白さがわからないんだろうな、と思う。

聞いてみれば、Holgerはすでに2000個以上の宝物を発見しているらしい。
まぁ、発見とはいっても、すでに場所はわかっていて、GPSを使ってそこに行くだけなんだけど。
ドイツ国内には6000個以上のものが隠されているとか。
もちろん日本にもいっぱいある。


さて、街中でいくつかの箱を見つけた後は、森へ。
なんと、森の中に20個以上もの「宝物」が隠されている、とか。

ただ、こんな風に森の中のちょっと特徴がある気の根元なんかに隠されていたりすると、もう絶対にGPSなしではみつかりっこない。


途中から、ちょっと疲れてきて、面白そうだから一緒に探す、っていうんじゃなくて、早く帰りたいから一緒に探す、って感じになってきた。
一緒にいるお嬢さんは、最初からヘッドフォンをしたまま、Holgerが止まっても、自転車から降りる気配さえない。

下の写真の中心部、茂みの中を嬉々として走り回るHolgerが見えるだろうか。
こんな茂みの中に入って探すほうも探すほうだが、隠すほうも隠すほうだ・・・。

Wolleがお嬢さんに聞く。
「ねぇ、パパはいつもこんな風?」
「・・・・そうよ」
・・・そうなんだ。


でも、こんな理由でもなければ、森の中をサイクリングすることなんてないから、これはこれでよかった気もする。

7月の週末なんてこともあって、町ではいくつかフェスティバルのようなものが催されていた。
そんなところで2箇所ほど休憩を入れて、走り回った時間は6時間半。・・・・誰か2,3時間って、言いませんでしたっけ?
走行距離37キロ・・・。
37キロ、って・・・。
私の自転車、ママちゃりなんですが、こんな距離を走るためにできてないので、おしりも痛いしひざも痛いし・・・。

結局よくわけのわからないまま1日宝探しをしたけれど、Wolle曰く、
「今日は十分楽しかった。でも、僕はこのゲームには手を出さないよ」

それを聞いて心底ほっとした私・・・。

ただ、同じゲームでも、家の中でコンピューターの前に座りっぱなしのゲームよりは、外に出たり、旅行をしたりするチャンスがあるこのゲームのほうがいいような気もする。
確かにこのゲームに同席しなければ、こんなに森の中を走り回ることなんてなかったはずだし・・・ちょっと長かったけど・・・。

調べてみたら、当然日本にもこの「宝物」、たくさんある。もちろんピピ島にも。
私の知り合いの日本人でも、このゲームしてる人がいるんだろうか。

町の中で探しているときに思ったこと。
これ、自分の国でやっている分にはいい。
何をしているのか聞かれても、ちゃんと説明できるし。
でも、もしこれを私がドイツでやっていたら、近所の誰かが警察に通報するんじゃないかと思う。だって、公共の壁や橋、あるいはもしかしたら誰かの所有地である森の中で、がさがさ何かを探しているんだから。
私がもしドイツで警察に質問されても、うまく答えられなくて、怪しいことのこの上ない。


あんまり心象のよくないことばかり書いてしまったような気もするが、始めてみたら、もしかしたらこのゲーム、面白いのかもしれない。
ストレートな感想を言わせてもらえば、せっかくなら、隠し場所にもう少しファンタジーがあってもいいんじゃないか、とも思うけど。

興味がある人はウェブサイトをご覧ください。
Geocaching




 

2013/07/11

進水式

そろそろドイツも夏。

今年はまだ夏が来てないんだよ、なんていう声も聞いたけれど、先週末あたりからは上天気が続いた。
まぁ、ドイツの夏は日本よりも格段に涼しい・・・のを通り越して私には寒いのだが・・・とはいえ、7月にも入ると、太陽が出ていれば、やっぱり暑い。

この夏に向けて、友達が小型のボートを買った。
話だけ聞いていると、どうやらホビー・キャット(2艘の小さな船の間にトランポリンの生地のようなものを渡し、そこに座って後ろにある舵棒を手動で動かす。帆があり、風の力で進む)のようだ。

何を思いついてホビー・キャットなんか買ったのかわからないけど、本人はセーリングの知識はまったくない。海に出たり、水に入るイメージもないような歯医者さん。

と、いうことで、組み立ての準備の段階からWolleに声がかかっていた。
「どうやってやるのー?手伝ってー」
まぁ、こんな声がかかったときには、要はWolleがすべてすることになる。
もちろんWolleが誰かにこんな風に声をかけたときは、その誰かが全部する、ということになっている・・・らしい・・・ということは、ここ数年ドイツでのWolleの友達関係を見てきてわかったこと。

さて、土曜日に初めて水に入れることになっていた。
進水式だ。

よく遊びに行くOlliのうちの前の湖Arendseeにて。

前日から、なんと間のいいことに、セーリングの知識の豊富なBerndがうちに泊まりに来ていた。
後から考えると、もし彼がいなかったら、とてもじゃないけどWolleと歯医者のChristianではどうにもならなかったと思うんだけど・・・。

ボートとバーベキューの用意をBerndの業務用の大きな車に乗せ・・・大体こんな大きな荷物をうちのセダンに載せようとしていたこと自体、計画性のかけらもない・・・総勢6人が2台の車に分かれて乗る。

最初は私とOlliも入れて4人、だったのが、話をしているうちに8人に増えた。


で、Olliんちの庭であけてみてびっくり。

これ、ホビー・キャットっていう大きさじゃないじゃん。
もっとずっと小さなカタマラン(2艘の胴体が1艘の船体を支えている形のボート。ゆれにくい)を想像してたよ。

こんなに晴れた週末に、こんなことに参加しているのはカップルかシングルの男の子たちだけに決まってる。
ボートの組み立てに、シングルボーイズは嬉々として走り回る。
あぁ、ボーイズって言うには年を取りすぎているかもしれないんだけど、どう見ても男の子くらいにしか見えないみなさん・・・もちろんWolleも含めて。

 
さて、進水式にはシャンパンを開けなくちゃいけない、というのは決まりごと。
もちろん用意もしてある。

 いよいよ、進水。
あ、ちなみに写真の右上にちょっぴり写っているのは、湖の水で冷やしているビールです。・・・ということは、水は結構冷たい。

 もちろん、この日は釣りも。
そういえば跡2週間で毎年参加している釣りのトーナメントなので、Olliが私に竿を持たせたがった。
どうやら去年と違う仕掛けでいきたいらしく、私にその仕掛けに慣れてほしい・・・のかな?Olliの考えてることはよくわからないので、よくわからないけど。

BerndとChristianが最初に小一時間運転したあと、私とWolleも乗せてもらうことに。
釣りをしているときにはそれほど感じなかった風が、水上に出ると強く感じる。

あぁ、やっぱり気持ちいいね、水の上は。

 


 
 
ただ、この日の風は湖の水上を旋回するような風で、あまりセーリングには向いていなかった。
 
WolleのGo Proカメラも出動。
 


 Berndに教わりながらビートを運転するChristian。
たくましい海の男・・・ってわけにはいかないけど、もちろんちゃんとボートは進んでる。



 
 
お昼から夜までしっかり外で遊んだ。
今の時期夜9時半ごろが夕焼けなので、夜になっても遊べるところが、またいい。
くたくただったけど。
 
8月にいくキャンプにもChristianは一緒に行く。
 
この夏はこのボート人気者になりそう。
 


2013/07/10

ドイツ到着 2013

2,3日前ドイツに到着しました。

今回チケットを取るのに理由もわからないまま手間取り、今までに乗ったことのないようなスケジュールのフライト。
羽田を朝6時に出て、ソウルに飛び、そこで13:00まで待ってフランクフルトに飛ぶ、という変なフライト。とにかくこれくらいしか空席がなかったのでこれにしたんだけど、ちょっと大変なフライトでした。

フランクフルトに着いたのは18:00ごろ。
そこからICE(ドイツの新幹線のような特急)を乗り継いで、Wolleの迎えに来てくれたMagdeburgについたのは夜中の1時近く。そこから車で家に帰って2時近く。

大雨のせいで電車は止まるし、ダイヤはめちゃくちゃだし、私のドイツ語は記憶のはるかかなたに消えていた模様だし、駅員さんは嫌がらせのきわみみたいなことをするし・・・・。

Wolleは大雨の中ほぼ吹きさらしに近いプラットフォームで3時間近くも待っていてくれたようで、翌日には風邪を引いてました。


7月に入っているせいか、思っていたよりもあったかくて喜んでおります。
・・・とはいっても、1日にコロコロと変わる天気は毎年のことだけど。

昨日も今日も午前中雨、午後曇り。昨日は晩になってから晴れたけど、今日はどうなることやら。

昨日から埃だらけのキッチンの食器類、調理器具類、すべて洗い、掃除もしました。
キッチンは準備完了。

さて、これから3ヶ月、ここで楽しみます。
ドイツ語のコース、ご飯、お出かけ。
今年も予定は満載の様子・・・。


 

大きくなりなさい

さて、久しぶりにドイツに帰ってきた・・・・毎年来るようになって5年目を迎えると、「帰ってきた」という気分にもなる。

ドイツに来るようになって1,2年は帰ってくるたびに盛大なランチをWolleのお母さんが作ってくれていたけれど、今年は少し大人し目。
歓迎されると恥ずかしい私としては、ちょうどよくなってきた。

数日前、私が庭をちょろちょろしていると。
Wolleのお母さんがやってきた。

-Yasko,du bist zu klein. (やすこ、あなたちっちゃ過ぎるわよ。)
-Bitte? (え?)
-Ich habe gesagt, du bist zu klein. Du musst viel mehr essen. (あなたちっちゃ過ぎるって言ったの。もっとたくさん食べなくちゃね。)

・・・・・・。

モントリオールにいたときにも、ドイツに来てからも、最初のころよく言われた。
ちっちゃいから、たくさん食べて大きくなりなさい、って。

彼らのサイズと比べると確かに私は子供サイズだが・・・・・いくら食べてももう縦には大きくならないんです!

と、何度言ってもよくわからないらしい。

確かに欧米人の女性は細く見えてもハグをすると胴回りが巨大なことが確認できる。普段欧米人とのハグに慣れていて、たまにアジア人をハグすると・・・うわっ、ちっちゃ!・・・・となる。

この「うわっ、ちっちゃ!」っていう私のリアクションを欧米人の彼らも私とハグをするたびに感じているんだろうな。


ここに来るようになってすでに5年目だと、さっきも書いたけれど、5年目にしてもなお、毎年最初に私を見てハグすると「うわっ、ちっちゃ!」と感じるんだろう。

そこで、上記の発言となるわけだ。

-Ich hatte fuer 6 monate in Thailand gearbeitet,also....  (タイで6ヶ月働いてたから・・・。)

なんて、言っても意味のない言い訳みたいなことを言ったって、Wolleママがわかってくれるわけもない。
今のところ、毎日午後のケーキ攻めをくらっている。


ところで昨日庭で洗濯物を干しているとき。
今度はWolleのお父さんが近づいてきて、

-Moechtst du ein Fussbanch??  (Fussbanch使うか?)
-Was ist das? (なにそれ?)
-Komm mit mir.  (おいで。)

私はFussbanchの意味がわからず、なになに?とお父さんの後をついていくと ・・・・。倉庫から出てきたのは20cmほどの踏み台・・・。

物干しの一番高いところには背伸びしなくちゃ届かないけど、ちゃんと背伸びすれば届くじゃん。
ああ、でも毎年、物干しで背伸びをしているのを笑われてるんだった・・・。

でも、確かに、踏み台を使うと洗濯物が楽に干せる・・・。

大体何もかもが大きくできているから・・・というか、背の高い人用に作ってあるから、別に普段感じていなくても、実際何かの上に乗って作業をすると「あ、楽だ」と感じることが多い。
台所にしてもしかり。
うちの台所では私はそこの厚い部屋履きをはいている。そのほうが調理しやすいから。


でもね。
いくら小さくてもね。
「たくさん食べたら大きくなる」
というのは、絶対に違うのだ。

現時点で、大きくなるようにいっぱい食べてしまったら、縦ではなく横に大きくなってしまうだけなのだ。
どうしてそれがわからないんだ、ママ!

とはいえ、ドイツにいる間にいつも4,5kg体重の増える私。
普段と比べるとずいぶんたくさん食べてるんだろうと思う。

が、大きくなりたくて食べてるわけじゃないんです。