2014/06/20

ただいまドイツ

ドイツに到着して日本語で「ただいま」もないものだけれど、9ヶ月ぶりのただいま。

帰ってきて翌日は上天気だったものの、まだまだドイツは寒い。どこが地球温暖化ですか、って言いたいのは私が以前のドイツを知らないから?
6月だというのに、長袖、ショール、ジャケットは夕方からの外出には必須。

いやいや、寒い寒いといって、そればっかりではない。
それなりにちゃんと夏に向かって季節は進んでいる。

5月までが盛りのアスパラガスは「これが最後」という時期。
庭のさくらんぼも今たけなわ。
お義母さんの庭には、バラが全開。今年は早く暖かくなったので一輪一輪が大きいそうだ。
イチゴも大収穫中で、すでに毎日のストロベリータルト攻めは始まっている。

私が到着したときにはすでにフットボールのワールドカップが始まっていたので、到着後は毎日夜になるとどこかしらでテレビに張り付いている。
3試合中最後の試合は夜中の12時から、ということで、なんとなく眠たくなって最後の試合は見ていないことが多いのは、たいしたフットボールファンではない私にとってむしろありがたいかもしれない・・・。

最初の2日はお義母さんがご飯を作ってくれていたけれど、キッチンが片付いてからはまた私が作り出している。
久しぶりのドイツの食材に、何を作ろうかわくわくしながらも、二人分だけを作るちまちまさにちょっと難しさも感じる。

よく出かけるバーにも顔を出して、すでにバーベキューは2回もして、ざっと近くに住んでいる仲間内にはただいま、を言った。
 毎日行くスーパーマーケットの顔見知りの店員さんたちも、「あ、帰ってきた」というリアクションをしている。何を話すわけじゃないんだけど、毎日顔を合わせる人というのはなんだか気恥ずかしいものもある。

気になるドイツ語は・・・お義母さんの話すことはなぜかたいていわかる。毎日しこたま聞いているということと、それほど早口じゃないって言うこと、何度も同じことを言ってくれること、などなど重なって、家では快適に。
まぁ、当然外に出かけるとわからないことも多く、パクパクしてしまうことも頻繁にあるんだけど。


 そんなこんなでそろそろ1週間。
重ね着にも再度慣れ、1日のサイクルにも慣れ、なぜか今回は時差ぼけがまったくなかったので、快適に時間を過ごしている。

今年はどんな夏になるんだろう。
しなくちゃいけないこともあり、忙しくなるかもしれないけど、楽しみにしながら楽しくすごそう。
 

ドイツへ向かう 2014


日本からドイツへ向かうときのフライトに、北回り、南回りとがある。

北回り、南回り、これが正しい言い方なのかどうかわからないが、要は地球儀を想像してもらったときに、同じ場所に行くために日本から北に向かって進んでいくか、南に向かって飛ぶかの違いだと思えばいい。

紙面の世界地図、メルカトル法の地図で見ると、日本ードイツ間の最短距離はもちろん西へ向かってまっすぐだ。

だが、実際に地球を回るときには北へ向かっていくほうが近い。

と、いうことは、南へ向かっていけば行くほど距離が長くなる、ということだ。


さて、飛行機のチケットを探すとき、安いチケット、目的地までの時間が短いチケット、乗り換えの少ないチケットと、探す基準はいくつもある。

私の場合は、値段、時間、乗り換え数という順で優先する。

まぁ、乗換えが増えればかかる時間も増えていくのは当たり前のことなので、後ろの二つは同じ意味になってしまうのかもしれないが。


このブログにも何度も書いているとおり、私はチケットを探すのが大の苦手で、しかも大嫌い。毎度毎度嫌がって、ぐずぐずしているうちに、予定している日程ぎりぎりになり、1ヶ月前にしておけばすんなりいったものも余計にごたごたするはめになる。

そして最近では私がぐずぐず言い始めるころにWolleがチケットを探してくれ、予約してくれるという形が多い・・・・ドイツ行きに限ってだが・・・。


まぁ、今回もそのパターンになった。

1週間前には安く、時間も短いフライトが残っていたのに、たったの1週間ぼんやりしていたら・・・こういう1週間というのは実に速く過ぎる・・・・そんなチケットはどこのウェブサイトを探してもみつからなくなった。・・・そうだよね・・・ってところだ。


さて、Wolleが予約したチケット。

ドイツの到着都市はDusseldorf

ほう、さすが。私が探すのはベルリン着、せいぜいフランクフルト着だ。

だって、ほかの空港だと、名前を聞いただけじゃ距離も位置も規模もわからないから。

なになに、値段もそこそこ安いではないか。


で、乗り継ぎは?


アブダビ・・・・。

出た!アブダビ!・・・・南回りだ。

フライトスケジュールを見ると・・・。成田-アブダビ間12時間。アブダビで4時間。アブダビ-デュッセルドルフ間が7時間。

・・・・と、いうことは、成田-デュッセルドルフ間で24時間・・・以上・・・。さらによく聞くと、デュッセルドルフからうちまで4時間。

実家から成田もあわせると、優に30時間を超える。


あああ。

これ、これ。

私が自分で見つけたチケットを取るのを躊躇していた理由。

こういうチケットは見つけても、自分の分だと購入を迷う。

これくらいのチケットしか残ってないとわかっていてもためらってしまう。


だって、うまいチケットなら15時間くらいでドイツの家まで行けるのに、倍の時間がかかるのだ。1時間が2時間になる「倍」ではなく、15時間が30時間だ。まるまる1日以上だ。


ねぇ、これ、ものすごく時間かかるじゃん。ほかにチケットないの~。交換できないの~。


答えなんてわかっているのだ。

Yasko、これでも僕はやっと見つけたんだよ。


ね。そうだよね。

でも大体私、12時間もひとつの飛行機に乗ってたことあるのかしら。ロスアンジェルスに飛ぶ時だってもう少し短い気がするけど・・・。

なんて少し不安を感じていたけれど、フライトが夜をまたいでいたせいもあってか思ったよりも疲れてない。EtihadA330の席は、私も少し驚くくらい小さなスペースだったけど。


さて、今これを書いているのはアブダビ。

あと1時間でデュッセルドルフ行きのフライトに乗る。アブダビの乗り継ぎは空港内で、歩き回れるエリアがそれほど大きくないため、あまり長時間だと飽きる。、

が、天井のデザインがすごく素敵で、見ているだけで満足できるほど。

さらに、プライオリティ・パスで入れるラウンジがかなり大きく、ういったりしてる。23時間はゆったりしていられるスペースがありがたい。


今のところ、旅程の半分以上が過ぎた。

残りの半分、がんばるぞ~。

2014/06/13

初めての電子書籍

最近、初めて「電子書籍」なるものを手に入れた。
kindleという、おそらく電子書籍の中では日本で一番一般的なものなんじゃないかと思われるもの。


実は最近弟にこれを見せてもらうまで、電子書籍なんて・・・と思っていたというのが正直なところ。私の頭の中ではタブレットとなんら変わるものではなく、そんなものを凝視し続けていたら目が疲れてしまうではないか、と思っていた。


が、今回購入したKindle。
初めて見たときに、思わず感嘆の声を上げてしまったくらい紙面の明るさに近い。しかも、その明るさを変更することもできる。
コンピューターなどのピカピカしたスクリーンではない。こういうことにひどく疎くなってきたこのごろ、うまく説明することはできないんだけど、とにかくスクリーンが違う。
文庫本のような反射具合だ、とでもいえばいいだろうか。白い紙も、真っ白ではない。


ちょうど今回、ドイツに行く際、ごっそりと池波正太郎の文庫版を持っていこうとしていた私。
弟にKindleを見せられ、本棚の前にどっかりとおかれている文庫本の山を見、この新しいおもちゃを買うことに決めた。




もちろん、書店に売っているどんな本でもKindleの中に取り入れることができるわけではない。
やっぱり最新刊なんかは見つからない。
でも、概して文学もの、古いものが好きな私にとってはそれほど困ることもない。
しかも、私の好むジャンルの本は、なぜか値段がついていない・・・・0円、ということが多い。




さて、使い方もよくわからないうちから、さっそく本を探す。
一ページに数冊ずつ出てくる本、本、本・・・・。
私好みの本が結構あるではないか・・・・しかも無料で。


「あ、これ久しぶり」
「これ、有名なのに今までなぜか読んだことない」
そんな本を次々にインストールしていく。


まるで自分が図書館にいるみたいでわくわくする。
私は図書館くらい本が集まっているところに行くと、わくわくしてしまうのだ。


ちょっぴり調べてみたところ、日本以外ではうまく本を購入できないこともある、とのことで、ドイツに行く前に今年の夏いっぱい持つような本を探した。
今年の夏、吉川英治の三国志にフォーカスしようかと思う。多少読むのに時間もかかるし、内容も壮大だし。




まだ、しっかり読み込むところまで行っていないけれど、しばらくの間はこのおもちゃで飽きずに楽しめそうではある。




2014/06/12

いらぬハプニング

今朝から、いや、昨夜から、今日の午後に明日の早朝のフライトのために東京に前泊する準備に追われていた。
荷物も整理して、部屋も整理して、今回最後の夕食を家族で過ごし、姪っ子など、ちょっと涙まで見せ・・・。


さて、インターネットで乗り換え案内も確認し、あと1時間ほどで駅に向かうというころ。
母が「ねぇ、私が乗るんじゃないけど、飛行機の発着時間教えて」などと、相変わらず少し甘えたことをいう。


内心、めんどくさ~、などとちょっぴり思いつつ、それでも、確かに、こういうのも渡しておいたほうがいいよなぁ、なんて思いながら、メールを再確認。




Fr,13-Jun-2014  Tokio 21:20 AB4059      airbus A330-200


・・・・・・?
ここまで書き写して、ちょっと疑問符。


21:20・・・・?
21:20・・・・・??!!


朝の9時20分じゃなくて、夜の9時20分????


じゃぁ、私成田に前泊しなくていいんじゃないの??
どうして、私後1時間で出かけなくても、明日の昼ごろにうちを出ればいいんじゃないの??




あああぁぁぁ・・・・。
ナニカマタヤッテシマッタ。


体中の力が一気に抜ける。
何をしているんだ、私は。
いったいどれほど頻繁に飛行機に乗っているんだ、私は。


言っておこう。
この形のミスは初めて。
荷物をとり忘れたこともあるし、呼び出されたこともあるし・・・あ、これはかなり頻繁に・・・、飛行機を遅らせたこともある。
だけど、自分のチケットの時間を間違えていたの初めて・・・。




ああ、でも、なんてラッキーなことに、間違えていたのが12時間後。
これがもしも逆だったら、チケットの取り直しになってしまうところだった。
そんなことになったら、それこそ目も当てられない。


ちょっと・・・・いや、かなりショックではあったけれど、よく考えてみれば一人で過ごす一晩よりも家族と一緒にいるほうがずっと楽しいわけだし、飛行機に乗り遅れたわけではないし、それほど落ち込む必要はない・・・・と思う。


これからも、飛行機には頻繁に乗るはず。
今までに想像もしなかった、いらぬハプニングもまだまだ続出することでしょう。


今回は、その一端だとあきらめ・・・・・。

2014/06/08

あっという間に1ヶ月

日本に帰ってきて、はや一ヶ月以上が経っている。
一ヶ月あれば、あれもできて、これもできて、などと夢想しているのは帰ってくる前まで。
いつも、気がつくとすでに二週間ほど経っており、何かしようとしていると、すでに1ヶ月が経っており・・・なんてことで、最終的にそれほど充実した一ヶ月を送れた、と満足できることはほとんどない。


このがっかり感をなくすためにはどうすればいいかというと・・・それなりにちゃんと方法はある。

恐ろしく単純な話なのだが、日本に帰ってくる前から、きちんと「何をしないくちゃいけないのか」、「日本にいる間に何をしたいのか」はっきりさせて、帰った当日、翌日にできるだけの予約と荷物の片づけを終えてしまうこと。


例えば、歯医者さんの予約、美容室の予約、その他、日本にいる間に確実に終えなければならないことの予約。
もちろん友達と会う約束は、むしろ帰ってくる前からだってできる。


この、「友達と会う」という約束が実はこれまた難しい。
たいていは皆さん土日に会いたいという希望が多く、しかし、土日は週に2日間しかない。一ヶ月丸まる日本にいたとしても、会える組み合わせは、フルで予定を入れたとしてもたったの8組・・・。
あるいは金曜の夜を数えたとしても、たったの12回。


これはやっぱり、早く話をした人から予定を入れていくから、私だけじゃなくて友達のほうものんびりしていると時間がなくなる。


できるだけたくさんの友達と会いたい。
とはいえ、友達に順列がつけられるわけもなく、どうしても早い者順・・・。
私の怠慢も加わって、どうしても「まめに連絡をくれる友達」とはいつも会え、のんびりした友達には会えないことになる。


いつも会えないかた、ごめんなさーい。


毎日あれやこれやしているうちに、あっという間に1ヶ月は過ぎてゆく。
これを、したいことをほとんどしたから忙しくて充実していた1ヶ月、と取るか、忙しすぎてしたいことが全部できなかった1ヶ月、と取るかは、私しだい。


私次第だが、今回の1ヶ月強は、初めののんびりスタートを思えばかなりのことをした気がする。
ということで、今回は満足するとしようか。




2014/06/02

姪っ子と石鹸を作る

私には小学4年生になる姪がいる。
彼女が生まれるころから、私は石鹸を自分で作るようになった。
そのころは、今と違って、新しい石鹸のレシピを作って試すことに夢中で、私は迷わず、彼女のためだけのレシピを作った。その石鹸の名前は、ズバリ彼女の名前そのものだ。
スウィートアーモンドオイル、ホホバオイルなど、敏感肌や赤ちゃんの肌にも優しいオイルを惜しみなく使ったレシピだ。

あれから、すでに10年近くが経つ。

彼女は、生まれたときからずっと私の作った石鹸だけを使って全身を洗っている。
去年、お友達のところにお泊りに行くまで、世の中に石鹸のないお風呂が存在することすら知らず、液体が出るポンプが3つ並ぶお風呂を見たこともなかった。

その3つのポンプを私に説明するとき、彼女は「体をあらうの」「髪をあらうの」と「髪をさらさらにするの」という言葉を使った。
シャンプー、ボディシャンプー、トリートメント・・・彼女はそんな言葉を聞いたことも、使ったこともない。
お泊りに行った先で、彼女は「自分の伯母が石鹸を作るため、自分はこれらを知らない」という旨をはっきりと、笑って説明したらしい。なんとうれしく、誇らしいことか。

さて、彼女も4年生。
夏休みの自由研究には少々早いが、今回私が日本にいる間に、一緒に石鹸をつくってみるという話になっていた。

それが昨日。


なんでもかんでも新しいもの、新しいことが大好きな彼女。学校が終わると、うきうきで用意をして来た。
マスクに、花粉症用めがね、ゴム手袋・・・結構怪しい。

苛性ソーダなんて、聞いたことも見たこともないものを「気をつけて使いなさい」なんて言われて、顔はちょっぴり真剣。



開始したのは15:30ごろ。石鹸の生地を最終的に型に入れたのは21:00・・・。
もちろんその間中何かしていたわけではなく、時間の間隔をおいてかき混ぜてはいたけれど。


型に入れ終わったころには、彼女はもう眠くて眠くて・・・。




私にとって、かわいいかわいい姪。
ここのところ、きちんとした話もできるようになって、一緒に何かをすることがとても楽しい。


この石鹸作り。
なにか二人でできることを、と思って試しにしてみたけれど、期待していた以上に楽しかった。そして、もちろん、彼女が発する仲間意識があがったような気がする。