2012/09/19

通学路で会うおじさん

毎日学校からの帰り道、散歩道を通る。
両端に木が並んでいて、幅は3m弱。舗装はされていなくて、その散歩道だけ両側の道路から1mくらい盛り上がっている。
ちょっとした堤防のような盛り上がりの上を道が走っていると思ったらいい。

数十mおきにベンチがあり、それよりもまばらな間隔で、面白いことに犬の糞を捨てるゴミ箱が設置されている。

そんな散歩道だから、もちろん犬の散歩にちょうどいい。
毎日、朝も帰りも犬を連れた人たちとすれ違う。

帰り道、時間は12時15分。

いつも同じおじさんに会う。
おじさんは大きなシェパードを連れている。

最初に会ったとき、その犬がほかの犬に近寄りたくて、ものすごく大きな声できゅ~ん、きゅ~んってないていた。
それがちょっと面白くて、ちらと見ていたら、そのおじさんと目が合った。
おじさんも自分の犬がそんな声を出していておかしかったのか、私と目が会ったとき、にこっと笑った。私も笑っていたんだと思う。
それくらい、かわいらしい声を大きなシェパードが出していた。

それまで気づかなかったんだけれど、それから毎日そのおじさんと犬に会う。

私のほうは自転車で走っている・・・恐ろしくのろいスピードだということは自分でも知っているけど・・・ので、一瞬すれ違うだけ。

でも、その日から、すれ違うときに「Guten Tag(こんにちは)」って言い合うようになった。

そんなことが始まってからほぼ1ヶ月。

今日、おじさんは、すれ違ったときに「Hallo」って言った。

「Guten Tag」よりも「Hallo」のほうが、少しだけフレンドリーな言い方。

毎日一瞬だけど顔を合わせて、挨拶をしているだけなのに、なんとなくおじさんに親しみを感じる。
おじさんもそんな気分で、今日は「Hallo」だったのかな、なんて思うと少しだけどうれしい。

私にとってここに住んでいて、そんなにたくさんの人と交流があるわけじゃない。
そんな中でいるせいか、毎日一言声をかけるだけのおじさんも、ちょっと大事な存在に思える。

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