2013/09/03

この国ならではのプレゼント?

先日の誕生日に本当にびっくりするくらいのたくさんの人たちからプレゼントをもらった。

その中で面白いものをちょっと紹介してみたい。

残念ながら、もらったときの状態をその場で崩してしまったのでそのままの形の写真はない。
言葉で書くとすれば、自転車の前かごに、下の写真の札とともに40個の細かいものが入っていた。これはよく行くパブの仲間が集まって用意してくれたもの。


上の写真、
40 Dinge typisch Deutsch / Ostdeutsch
と、書いてある。意味は
「40個の典型的なドイツ・東ドイツのもの」
とでも言おうか。

私が外国人のせいか、ドイツ、特に旧東ドイツの日用品が入っていた。しかもその数40個。私の年齢と同じ数だけ集めてくれた。

この地域は元々旧東ドイツ。
1989年にベルリンの壁がなくなるまでは共産圏だった。
そのころの日用品はたいてい旧東ドイツ産。どこの国のものでも手に入る現在とはかなり違った日用品を使っていたようだ。
それをちょっと風刺したり、郷愁的に手に入れることもある。

40個全部を紹介するのはどうかと思うので、その中のいくつかを・・・。

まずは、お菓子軍。

今でもスーパーマーケットで見ることがあるものも多い。
上左の小さめのカップ状のものは、朝食にパンに縫って食べるペースト状のチョコレート味のもの。世界中でよく見るヌテラというのに似てる。でも、Wolleがこっそりあけて味見をしたら、小さなころに食べたのと違った味だった、らしい。残念そうにしていたWolleがちょっとおかしい。

写真中央上の大き目の筒。
これはいわゆる「ノンカフェイン・コーヒー」。ただ、これ、本物のコーヒーではない。Wolleいわく、子供用のコーヒーに似た味の粉末。これをミルクに混ぜるだけでコーヒーっぽい味の子供用飲み物になるらしい。
mmm・・・これはもしかしたらコーヒー好きの甥・のちちにいいかも・・・?

スーパーマーケットで棚に並んでいるのを見ても、どれが旧東ドイツのころからのものなのか、私には区別がつかない。
でも、ここのほかのみんなにはちゃんと区別がついていて、時々面白がって話をしてくれる。


これはヘアクリーム。
まだ使ってないんだけど、一体どんなヘアクリームなのか・・・。
Kamilleと書いてあるからにはカモミールのにおいがすると思われる・・・・が、その右側に小さく「mit Silikon(シリコン入り)」と書いてあるのを見ると・・・・ちょっと試してみるのに腰が引ける。
一般にヘアクリームというのはシリコンなんて入っているものなんだろうか・・・?しっかり固まりそうではあるけど。


これは歯磨き粉。
「Rot」は赤い、という意味なので、もしかしたら中身は赤色?なんて思ったけど、やっぱり歯磨き粉は白でした。

これは研磨剤。
金属類の汚れた部分をこれで磨くときれいになる・・・らしい。
Wolleが布で磨くんだよ。というので、早速フライパンの裏側を磨いてみた。けれど、多分汚れの質が違っていたんだと思う。多少きれいにはなるけど、それも私のこすった力加減のなした業かと思われる。
ただ、オーブンなんかの金属部分をこすったら、きれいになった。
こういうのって、どこの国にもあると思うけど、「旧東ドイツのころからある」っていうところが、ここでは重要なんだろうなぁ。
 
 
さて、下の写真。これだけだと何かわかりにくいかとは思うけれど、買い物用のバック。何も入れていないときには小さいのに、中にものを入れるとすごーーーく大きく伸びる。
仲良しのHeiniが最近私の買い物に行くお肉屋さんの裏方として働いているので、「これ持って買い物に来てね」と・・・。



下の二つはおもちゃの類。
すぐ下のは木製の人形で、中にお香を入れることができるようになってる。で、中でお香をたくと、口から煙が出るようになってる。
何がかわいいかというと、この人形が持っている木製のおもちゃ。小さいけれど・・・特に写真では見にくいけれど・・・ちゃ~んと細かい細工がしてある。

これも置物。
このあたりで道端で時々見かけるハリネズミ。で、写真だとわかりにくいけど、このハリネズミ君の口元に穴が開いてる。その穴に、右下に写っている小さな巻きタバコをくわえさせ、火をつけると・・・そう、ハリネズミがタバコを吸っているようになる。hmmmm・・・・。


こんなそんな、40個。
これだけの数を集めるのはきっと大変だっただろけど、その分だけ私は楽しんでいる。

旧東ドイツをまったく知らない私には、郷愁の思いはないけれど、ここの友達に小さなころの話をしてもらうのはとても面白い。
一般には東西が一緒になりドイツという国が戻った、というような捕らえ方がされているのかもしれないけど、私が見聞きする限り、「旧東ドイツという国がなくなった」というのは、彼らにとって「自分の生まれた国がなくなった」ということに等しいような感想を持つ。これは旧西側のドイツ人の持つ印象とかなり違うんじゃないだろうか。

この国、そして外国人へ、ならではの、このプレゼント。
話のネタにはもってこいかも・・・。

 

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