2017/05/24

今年の冬のダイビング その1 ~エルニド・フィリピン~

2016年、去年の12月から3月いっぱい久しぶりの旅行に出かけた。ダイビングだけが目的じゃないし、働くわけでもないからぽつぽつとだけだけれど、行く先々で潜った。

器材は持ってきていない。移動させることを考えて器材をそろえていないので、全器材で数十キロにもなってしまう私の器材の中から必要最低限のものだけ。マスク、ダイブコンピューター、トーチ、水中カメラ、ラッシュガード、これだけ。
実際レンタルの器材で困ったのはフィン。私の足のサイズは小さすぎて、レンタルでもサイズギリギリ。しかも、これをはいた人に自力で泳がせる気はあるのかと思われるほど小さなフィン。間違うと手のひらよりも少し大きいだけのものが出てくる。
そして、ああ、持ってくればよかったー、と後悔したのは一人で浮上するときのためのSMB(浮上するとき、水面にむかって、浮上するダイバーがいることを知らせるマーカー)とスレート(水中でものを書くことができる白いプラスチックの板。これはカメラの色彩調整をするときにも使える)、そしてバンガー(ほかのダイバーの注意を引くために音を出すためのもの。私のバンガーは真鍮のクリップのようなものなので何かをぶら下げることもできる)。
要するに大きな器材はともかく、私が独自の使い方をしている小物類がなくて困った。

ともかく。

最初に潜ったのはEl Nido。
1時間も歩き回れば町全体をほぼ網羅できるほどの小さな町に数十件のダイブショップが乱立している・・・ように見える。とにかくビーチ沿いの通りはダイブショップの隣にまたダイブショップ。
日本人経営のショップもあるようで、後から聞いた話によると日本人ダイバーは皆そこに行くようだ。すでに十数年以上も日本人男性が経営しているという。

これだけダイブショップがあるといったい何を基準にショップを選べばいいのかわからなくなる。店頭に人がいるダイブショップでちょっと立ち止まって話を聞いてみると、値段はほぼ同じ。ただ、統一されているほどではない。インストラクター割引があるところ、ないところもまちまち。
その中で私が選んだ一軒Ranmarkという店は、水中の状態を質問した時に一番細かく、わかりやすく説明してくれた店。 メイン通りにあった看板を見て矢印の通りへ入っていく。通りというよりも建物と建物の間といったほうが的確かもしれない。・・・が、あとから気が付くと、実際に入った店は看板の店とは違っていた。まぁ、どっちでもいいんだけど。
ダイビングに行こうかなぁ、と思い立ったのが12月24日。どこで聞いても大型のショップは25日は海に出ないという。新し目で、しかも小型のショップのみがボートを出すらしい。

と、いうことでクリスマスにダイビング。
ボートにはほかにファンダイバーが3人。ガイドとアシストもつくという。ダイブサイトはNorth RockとHelicopter Island。
ボートは小型のスピードボート。バンカーと呼ばれるフィリピンの独特のボートでダイビングに行く店も多いし、実際ダイバーからはそのボートのほうが雰囲気があっていいという意見が多いらしいが、これからどんどんスピードボートが増えていくだろうとの話だった。

North Rockはギンガメアジの群れ、ロウニンアジなどが30m近い透明度の中を泳ぐ。

ガイドのRanceはEl Nidoですでに10年以上ガイドしているらしい。慣れた海を泳ぐ自信のようなものもうかがえる。

ただ、このサイト、小物は少ないところなのか、あるいはガイドが小物に興味がないのか、ほとんど指差しはなし。それでも、私が一人できょろきょろしていると、岩陰にはバンブーシャーク、モンハナシャコなど隠れているものもたくさんいる。

2本目、Helicopter Islandは砂地の多いダイブサイト。
タイマイが見どころらしく、それ以外はほとんどスルーするダイブだったけれど、よく見れば砂地にあれこれといる。
クリスマスプレゼントのつもりか、タイマイはゆっくりと私たちを気にせずに泳いでくれた。
ちなみに、店で話を聞いたときにはときおりレザーバックタートルも見られるらしい。 ただしレザーバックが見られる確率は10%くらいだそうだ。


このショップRanmarkのオーナーは二人のフィリピン人。そのうちの一人Marioはアシストでボートに乗っており、少々話す時間があった。
この日インストラクターになって4日目、という超新人インストラクターのMario。そんな話を気軽にお客である私に話してしまうほど気さくなひとだった・・・まぁ、ほかのダイバーには言わないほうがいいような気もするけど。
El Nidoはダイビングが盛んになってからまだ15年ほどしか経っていないという。 そのせいか、あるいはそういう海質なのか、リーフも元気でしかも透明度がいい。

1日潜っただけでは何とも言えないけれど、働いてみたらなんだかたくさん見られるような感もあった。ただ、今まだ発展途中のこの町に、さらに人が増えたら当然ダイバーも増えることになり、そうなったときに今あるショップのダイバーたちがどれくらい海を守ることができるのか。
がんばれEl Nidoのダイバーたち!


0 件のコメント: