2011/01/11

ファンダイブ

今年、というか去年というか、とにかくこのシーズン。店で計画していた予定と大幅に狂って、日本人のスタッフは私ひとりになってしまった。
普段はデイトリップのビデオを撮って上映し、それをダイバーに売るというのが私の仕事。それがスタッフ不足のために急遽インストラクター業に戻ることに・・・。

3年ぶりの復帰。
ダイビングから離れていたわけでもなし、店から離れていたわけでもなし、さして問題はない。コース内容なども変更されたところはちゃんと補ってるし。

さて、来ました、年末。クリスマスを過ぎるころから日本人のお客さんはどっと増える。もちろん前もって連絡がある人もいるんだけど、もちろんそうでない飛び込みの人もたくさん。
毎回年末には顔を見せてくれる面々も。

最近ビデオばかりとっているせいで、何が問題かというとガイドの腕。ここ3年、私が水中で探していたのは同じチームのほかのダイバー。水中生物なんかそっちのけで、できるだけたくさんダイバーを撮るのが私の仕事だから。
でも今回、私が探さなくちゃいけないものは一緒に潜っているダイバーの喜んでくれるもの。それって、もちろんほかのダイバーじゃない。
珍しいもの、自分の目では見つけられないような小さなもの、探すのにコツが必要な生物、等々。
もちろんこれはガイドの腕によって見せるものが変わってくるので、ダイバーによっては「このガイドと一緒に潜りたい」というはっきりとしたリクエストも来る。特に小物好きの人ね。

さらに、今シーズンは天候のせいか水温のせいか、珍しい生物でいつも同じところに住んでいる生物が見つかったという話がまだほかのガイドかから流れていない。
・・・ということは、まったく前情報なしのガイドになる。

緊張していた、というほどでもないけど、それなりに気合を入れてガイド。
なんとこれが凄く楽しかった。久しぶりだというせいもある。あるいは、ビデオの対象になるダイバーが普段泳がないところにもいける、というせいもある。
いくつかの要因が重なって、インストラクター業ならぬ、ダイブマスター業(主にガイド)に戻ろうかと思うくらい。
そして、仕事のためではないカメラも持って入れる。

ビデオは上級者ダイバー向けにはとってないので、自然撮影する対象も初心者向けになる。カメ、サメ、ウツボ・・・。
でも実は私が好きなのはエビ。
1センチにも満たないようなカラフルで半分透明なエビがイソギンチャクにくっついて腕をフリフリしているところなんてかわいくて仕方ない。

さらに、楽しいのは一緒にダイビングに行ったダイバーたちとの会話。ビデオグラファーとしてボートに乗ると、どうしても全員と話をしなくちゃいけなくて、一人ひとりと話す時間がそれほどない、というのが実際のところ。
でも短時間じゃお互いによく知らないもの同士それほど仲良くなれるわけじゃない。それが水中も一緒に時間をすごして、その後のおしゃべりとなると格段と違ったものになる。
・・・それとも、私が最近あんまり日本語しゃべってないからホームシックならぬ、日本語シック・・・?

忙しくて目が回りそうだったけど、楽しい年末年始だった。
でも今はビデオも恋しい・・・いや、きっとビデオが私を恋しがっているころ・・・。

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