2017/01/11

Puerto Princesa からPort Bartonへ



Palawan(パラワン)島の中で唯一Cityと呼ばれるPuerto Princesa(プエルト プリンセサ)からミニバスで揺られること3時間半。
ガイドブックやインターネット上でもあまり情報がない小さな海辺の町Port Barton(ポートバートン)。

私たちが得られた情報では、とにかく静かなビーチだということで、気に入ればそのまま3週間の滞在予定で移動した。

電気は夕方6時から朝6時までのみ。そういうところに出かけるのは久しぶりだ。


インターネット上のどこかで読んだ記事だかブログだかによると、Port Bartonまでの道は舗装されていなく、雨季だと途中で立ち往生することもあるという。
幸い今は雨季の終わり。移動の前日は町でも長く雨が降ったものの、連日降り続いていたわけではないのでそれほど気にしないことにする。

話に聞くとフィリピン人はタイ人に劣らずアイランドタイムで生きているらしい。が、ミニバスは聞いていた時間通りに来た。ただし、ピックアップされるのは私たちが最後のグループで、最初から乗っている人たちはすでに1時間近く町の中をぐるぐるとピックアップンために乗り回していたらしい。


このミニバス。私たちが乗り込むときにはすでに側面のドアから人を乗せるよりもトランクのドアから入ったほうが簡単には入れるために、私たちは最後部座席に後ろのトランク用のドアから乗ったほどすでにぎゅうづめ。

Port Bartonに行くには二つの選択肢があった。一つは公共のバスを2回乗り継いでいく方法。そしてもう一つは、私たちが選んだ旅行者用のミニバス。値段はたったの20ペソ(50円くらい)しか変わらないし、乗り換えもないし、ということで多くの旅行者はこのミニバスを選ぶようだ。


快適とは言えない乗車環境。座席数を見るところ、過剰な人数が乗っているわけでもないだろうに異常に狭い。まぁ、座席数はあるように見えても実は私たちが座っていた座席はどうやら手作りの後付けのような座席だし、補助席も使っての乗車だったので、実際には車内空間のわりに呼吸する人間の数は多すぎたのかもしれない。

早くからミニバスで町巡りをさせられていた旅行者は、次回は公共のバスを使うと文句を言っていたけれど、この国の公共バスがどういう状態で走るのか知らない私としてはどっちのほうがいいのか何とも言いようはない。
けれど、こういう国の公共バスが快適かどうかはかなり疑わしい。かの有名なグァテマラのチキンバスなんかがいい例だ。鶏の輸送のような状態でバスに人間が詰め込まれるのでこの名前が付いたかのバスは、狭めの二人掛けの座席に少なくとも4人は座っていた・・・座るという形容は正しくないかもしれないけれど。

まぁ、快適な旅を求めてフィリピンに来ているわけではない。しかも行く先が電気の供給も疑わしいようなところならなおさら。3時間半ちょっぴり息苦しい気分だけどここはこういうものとして・・・。あまり観光化されていないところに行きたいならこれは仕方のないこと。


道程は、というと山を越えるので多少のアップダウンと揺れはあるものの、想像していたよりもずっと楽なドライブだった。雨季ではないせいか、ぬかるみもそれほどひどくなかった。
確かにぬかるみはあり、そのたびにドライバーがタイヤがはまり込まなそうなところを縫うように進んではいた。うわっ、これまずいんじゃないの、と思ってもさすが道慣れたドライバーなだけにどっぷりはまり込むこともなく進んでゆく。

途中でトイレ休憩などは特になし。ただし、一度はドライバーがおしっこをするために止まって、その時に同じく用を足す。そしてもう一度は雨が来そうな空模様のため、屋根に乗せてある荷物にカバーをかけるために止まる。そのたびにドアと窓を全開にして酸素を供給。


昔のままのイメージでいた私はこの2回目のストップにちょっと感激。フィリピンには来たことがなかったのでそのころのこの場所と比べることはできないけれど、私の感覚だと、屋根の荷物のカバーは雨が降り出してからかぶせるものだった。しかも上部だけ適当にカバーするだけ。だから、いずれにしてもほとんどのバックパックは半分くらい濡れてしまうというのが常だった。
それが今回は雨が降り出す前に、しかもしっかりと隙のないようにカバーしてくれている。これはありがたい。宿について最初にすることが荷物を干すこと、しかも天気の悪い中で、というのはうれしくないことだったから。


さて、3時間半の後Port Bartonの村へ入る。
ちょこちょこバイクに出くわすようになったなぁ、と思ったらすぐに道の両脇に小屋が並び始める。そして到着。

村のほぼ真ん中に位置するバスケットボールコート。その片隅にある小さな事務所でPort Bartonの入村料のようなものを支払う。入村料と言っていいのかどうかわからないけれど、滞在者は10日ごとにこのチケットを買わないといけないらしい。宿に泊まるとき、ダイビングやスノーケリングなどのアクティビティに参加するとき、このチケットを必ず見せること。チケットは一人50ペソ(100円ちょっと)。こういう一人一人から集める小さな金額がここの環境整備などに使われるならこれはいいことだと思う。が、実際にはどこに流れていくのかはタイと同じく疑問・・・。

さて目的地に着いた。

いったいどんなところなのかワクワクしながら今晩の宿を探す。最初の日は多少予算オーバーでも手軽に見つかったところに入る。もちろん手始めはビーチ沿い。

ビーチに向かって歩いていくと、私たちに向かっておじさんが声をかけてくる。「宿を探してるのかい」こういうおじさんはどこにでもいて、たいていは知り合いのところに連れて行ってくれる。そしてラッキーだと、こういうおじさんと顔なじみになっておくとほかのことで融通がきいたり情報がもらえたりする。ことそういうことには異常に長けているWolleはさっそくおじさんと話し始める。

おじさんが連れて行ってくれたのは歩いて2分もかからないビーチ沿いのバンガロー。そこで私たちは今空いたばかりだというバンガローをさっそく見せてもらう。まぁ、周りに木があってちょっと日陰だけど、手始めにここでOKでしょう。

この日は半日移動だった。残りの半日はゆっくりビールでも飲みましょう。
思っていたよりもたくさんの旅行者を見かける。なんと、蚊も少ないぞ。そして、ずいぶんと涼しい。

さて、Port Bartonの滞在は次回のブログで。

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