2009/06/27

小さな島 ~二人旅 Norway Lofoten islands~

6月12日。
今日は車で半日島を走ることにする。島の反対側にも行ってみたいし。他にも素敵なところがあるはず。
E10からちょっと逸れた道に入るとすぐに行き止まり。それ以上道がない、というか誰も住んでないし行く必要ないから作ってないという雰囲気。
突き当りにはたいてい、ここぞとばかりに泊まっているキャラバンがある。隅っこの島の、道の終わりに泊まるなんて、誰だってしてみたくなるに決まってる。
道はほとんど砂利道。
突然現れたビーチ。
エメラルドグリーンの海と白い砂浜が 周りに見える雪渓のある山とちぐはぐに感じる。よく考えたら少しも不思議な話じゃないんだけど「青い海、白い砂浜」南の島だと勝手に思い込んでいたことに気がつく。どんなに寒いところだって、水がきれいなら海は青いし、砂が白ければ白い砂浜になる。
まるで絵に描いたような波。
きっと自然にしか作り出せないだろうと思われる色。写真にしてしまうのはもったいないくらい。

この橋の付近は流れが強いから大物が狙えると聞いて、車から降りてみた。しばらくがんばってみたけど、どうやら潮が止まっているらしく釣れない。
島の中に、魚が買えるところがあった。
日本みたいに漁村で鮮魚、ってわけには行かないけど他では売ってないからとりあえず入ってみる。
魚は3種類。コッド、ハリブート、アングラーフィッシュ(アンコウ)。切り身と燻製がある。
そして、じゃじゃ~ん。
これはこの国と日本と、おそらくアイスランドくらいでしか目にしないはず。
クジラ。
ステーキ用のお肉と燻製がある。この写真は燻製のもの。もともと脂ののってないところを使ってるみたいで、おいしい。コッドの卵も発見。味は、たらこの中の粒だけみたいな味。私にとっては不思議でもなんでもないおいしい味。きっと日本人はそう感じると思う。

夕食にクジラのステーキ。味を壊さないように、塩・胡椒のみで焼きました。
mmm。おいしいのかおいしくないのか・・・。レバーをステーキにしたような味。クジラのどこの部分かわからないけど、もう少し脂が乗って他方がおいしいよなぁ。
上の写真はクジラだけど、下の写真で食べてるのはタンドリーで味付けしたコッドです。あしからず・・・。
このコッドは隣のバンガローのおじさんがボートで釣りに行って釣ってきた収穫。半身のフィレでも50-60cmあって、とてもじゃないけど1回では食べきれない大きさ。
タンドリの味付けと、フォイル包みとソテーにした。もちろん食べきれず、翌日持ち越し・・・。

この夜は風が冷たく、気温も低く、とても外にいられる寒さではなかったのでバンガローの中ですごす。
こういうときにコンピューターで映画を見ることが多い。でもWolleのコンピューターに入ってる映画は全部ドイツ語のみ。・・・・だんだんドイツ語で映画を見ることに慣れてきた・・・というか、全くせりふがわからない映画を見ることに慣れてきたと言うべきか・・・。

風の丘 ~二人旅 Norway Lofoten Islands~

6月11日
朝から風は冷たいものの、陽射しが気持ちいい。
目の前に広がる海がキラキラしてる。

朝食はいつも似てる。スモークサーモン、オニオンスープ、ポテトサラダ、シュリンプカクテル。
この写真は売ってるままのスモークサーモン。トラウトサーモンそのままの形の切り身になってる。ちゃんと裏側には皮もついてる。

朝は釣りへ。午後はちょっと裏手の湖まで散歩に出かける。
はじめにWolleが「散歩」って言ったから、気軽についていったら結構な山を登ることに・・・。
でも景色は格段にいい。
Wolleはもうひとつ向こうの山までいくって言うから、私はそこで帰ることにする。
岩と低く茂った草と木の生えてるところを歩いている。どこでも簡単に踏めてしまうので、逆に特別にみんなが歩いた跡があるわけではない。上っていくときにはWolleについていけばよかった。でも今度、一人で下りていく時、一体どこを歩いてきたのかさっぱりわからず、遠くの何か覚えているものを目標に下りていくしかない。
なんとな~く迷いながら下りる。
おそらくしばらくは帰ってこないであろうWolleを待つ気にもなれず、町へ出てみる。ご飯の買い物も兼ねて。

ノルウェイの国全体なのか、それとも地域によって違うのかはわかんないけど、ボートのハルの形が異様にかわいい。どうしてこんなに丸っこくしてあるんだろう。
これがこの村でたった1軒のスーパーマーケット。外から見ると、とてもスーパーマーケットとは言えないけど、中に入ると驚き。
ありとあらゆるものがコンパクトにまとめておいてある。食品から生活雑貨、ちょっとしたお土産まで。これはまさに「Super」ですね。
村に1軒のパブ。レストランやバンガローも兼ねていて、釣り好きの旅行者が沢山泊まっているみたい。バンガローのつくりは私たちのとよく似ているけど、この看板がかわいくて思わず写真に撮ってしまった。こういうところならでは・・・かなぁ。
オールでこぐような小さなボートが保管してある。その下に・・・。
アンコウの干物・・・??!!
いやいや、これは食べるものじゃないと思うけど。写真では見にくいけど、頭から出てるアンテナみたいなのもちゃんとカリカリになってる。
小さな漁港の隅で、今日釣ってきた魚をさばいている。これは地元の人じゃなくて、旅行者が釣りに行って自分で裁いているところに出くわした。
mmmm・・・・。この寒くて冷たい風の吹く海に出るだけでもご苦労様なのに、それを自分でさばくのかぁ。しかも外で・・・。見てるだけでも手がかじかみそう。
私たちが通りかかったときに帰ってきたボートから降ろした収穫。
このコッドは18.5kg。まん丸のおなかをしてるけど、卵でも持ってるんだろうか。
自分で釣り上げたんじゃないので、写真の私はちょっと引け腰・・・。 魚の頭のほうが私の頭より大きいぞ。たぶん位置的には私のほうがちょっとカメラに近いはずなのに。
これがハリブート。ひらめのお化けみたい。人気があるだけあって、確かに他の魚よりもおいしい。味はカレイ・ヒラメとほぼ同じ。切り身が肉厚なだけに、食べ応えがある。
みんな釣りにはこんなボートで出かけてる。私が普段乗りなれてるボートと比べるとかなり小さい。
こんな小さなボートに大きなドイツ人のおじさんが4人とキャプテンが乗ってた。座ったまま動けなさそうだ。
岸の形が入り組んでいるので、橋も多い。 Wolleも途中から散歩に参加。
干物。
途方もなく沢山の魚が干してある。何日くらい干すとこんなに乾くんだろう。これなら一冬は優に持ちそう。

どこに行っても、これくらい乾燥したものばっかり目にしたけど、まだ干し始めのときに、カモメからどうやって魚を守るんだろう。カモメは、カモメの卵を売っているのを見たくらいうじゃうじゃいて、時々けたたましい声をあげてうるさいほど。
遠目に見て、「ぅわ~ぉ。干しカキなんてあるんだ~。」なんてちょっとほくほくしていた。
近づいてみたら魚の頭。なぁ~んだ。
でも、魚の頭なんてどうするんだろう。だし・・・?

近寄ってみると、干からびて引きつってるだけに、結構怖い顔をしてる。



どこを歩いてもタンポポ。
冬には雪が沢山降るんだろうなぁ、なんて想像をさせるドアの高さ。きっとそこまでは雪が積もるのが当たり前なんだろうなぁ。
私たちの泊まるキャンピングサイトには、キャラバンで来てる人たちも沢山いる。
風が強いときには、バンガローごと飛ばされそうなこともあるという。
耐風対策??
ワイヤーでバンガローが4箇所固定されてる。
確かに寝ようとしてるときなんかに聞こえるのは、風でバンガローがきしむ音。
私たちのいる間、天気もよく、風もなく上々だった、と最後の日に聞いた。私にとっては、常に風の吹いている状態だったけど・・。でもこれで「風がない」のね、ここに長くいる人たちにとっては。

2009/06/26

沈まない太陽  ~二人旅 Norway Lofoten Islands~

6月10日
6:30。太陽がまぶしくて目が覚める。Wolleはまだぐっすり寝てる。何時までパーティだったんでしょう??ちなみにポルトワインは2本消失。



新しいElkの足跡が私たちのスリーピングバックから数mのところに残ってる。mmmmm・・・。やっぱり私は目を覚まさなかったんだね。もし目が覚めてたら、きっと目が回りそうなくらい素敵だっただろうに・・・。 ノルウェイにいるうちに、1回くらい見られたらいいなぁ。

いつまでもWolleが寝てるので、辺りをうろうろしてみる。
湖水は全く濁りがなく見える。遠くから見て魚かと思ったものに近づいたら、水底の藻だった。

この朝から、そろそろビデオを撮り始める。せっかくだからといってビデオカメラを持ってきた。でも撮り過ぎると仕事みたいになっちゃうから、できるだけ要所だけを撮るようにする。 11:30。出発。直射日光が強く、風さえなければ体感温度は1枚脱ぎたくなるほどあったかい。

いくつか山を越えると、町に出る。スーパーマーケットでお買い物。
このRema1000というスーパーマーケットはノルウェイ中に沢山あって、値段も新鮮さも、商品の数も全部がそこそこで悪くない、ってラツィが言ってた。

お隣はポストとミニバンクとガソリンスタンド。全部くっついてて便利そう。ポストのマークは国ごとに違うけど、ノルウェイのはドイツのに似てますね。
この、国ごとに違うポストのマークが私は結構気になる。旅行を始めた頃、国ごとにマークが違うなんて知らなかったから、それを初めて知ったときから興味がある。
ルートE6でNarvikに行こうとすると、途中でフェリーに乗らなければいけないことがわかる。フェリーがE6の一部になってる。なんてこと。全く想像してなかった。
E6がフェリー乗り場につながってるところで、隣からロフォーテン行きのフェリーが出てることを発見。しかもフェリーがすぐ出発するとのこと。
今朝が遅い出発だったので時間短縮にはちょうどいいかも。これに乗りましょう。
フェリーは約1時間でロフォーテン諸島に到着する。
フェリーの甲板はまたしても風が強い。しかも前回フェリーに乗ったときよりもかなり北に来ているので、風が冷たくもある。それでも何人もの人が外に出ているのは、ロフォーテン諸島の山が遠くに見えるから。
島に近づくと、独特の地形が見えはじめる。
ここでも入り組んだ海が岸近くに小さな島をいくつも作って、そこに木が生えてることなんかもある。大きなものになると、小屋なんかも建っててボートがつくところまでついていたりする。
ロフォーテン諸島のVesterålenに到着。ここから私たちが目指すのは諸島の一番端のロフォーテン島のまた一番端にあるÅという村。ここからÅまで230Km。今日中に着けるかな?
切り立った山が並んでいるので、そこかしこにトンネルがある。ここのトンネルは今まで通ってきたトンネルよりもなんとなく近代的な気がする。これは後から聞いた話なんだけど、ノルウェイの中でもロフォーテンは北端ではないけど、便のよくないところにあるので、比較的最近まで整備されていなかった。で、整備が始まったときには技術がよくなっていたのでトンネルがきれいだ、と。

この写真の二つの橋。アウディがTVコマーシャルに使っていて、ドイツでは誰でも見たことがある橋らしい。

山の際を走る。フェリーから降りると今度はE10に入る。
18:00。ロフォーテン島に入る。
山に積もって見える雪が減った。そして山と海がこれまでよりもさらに近接してる。それと小さな湾の中の小さな島が同じ風景の中にある。
Åまでどれくらい時間がかかるのか、今ひとつ予測できず、念のため途中からバンガローを探し始める。この調子だったら、どこに泊まったって気分よくすごせそうだ。
E10沿いの所々で小さな漁村を通り過ぎる。
小さな漁港と干物が目印。
ノルウェイの北部では干物が多いようなことをちらっと聞いていた。日本の干物のように半分生の状態に干すのではなくて、カラカラになるまで干すみたい。そこかしこに大量の魚がさかさまに干してある。

いくつ目かの村で、バンガローの看板に釣られて入ってみる。空きがあるかどうか聞きに行くと、今はまだシーズンが始まってなくて、開けてないとのこと。
500m位先の「オー」っていう村ならバンガロー開けてるはずだよ。
「オー」ね。500m先ね。ありがと~。
500m先かぁ。それって隣の村って言うのかなぁ。
とにかく、そこまで行けばあるらしい。

カーブを曲がるとすぐに見えた。で、看板もある。
「Å」
あ、これ「オー」って読むんだ。ふたりで「アー」って読んでた。
ってことは、目的地に着いたってことだ。

この村のさらに一番端っこに眺めのいいキャンピングサイトがあることは調べてある。そこにバンガローの空きがあるといいなぁ。
と、聞きに行くと、ありました。

じゃじゃ~ん。
2~3人用のバンガロー。トイレシャワー共同。キッチンつきのバンガロー。300krone/day。
何が素敵って、眺め。
丘の上にあるバンガローからの眺めは、ピピ島の私たちのバンガローにも劣らない。左にはÅに入り込む小さな湾。右にはLofotenのさらに先にある離島。目の前は水平線。

早速試しに釣りに出かける。
バンガローからも見える小さな岬の岩場がここで一番近い魚場みたい。バンガローからとことこ3分くらい。丘の隅っこから岩場に下りるだけ。

ハリブートやコッド・・・これはハタなんかの仲間かな・・・が釣れるらしいけど、ここの岩場からは大物は難しいみたい。30cm前後のものがほとんど。
私は魚がかかったときの引き方がへたっぴで、ぜ~んぜん釣れない。
釣りはWolleに任せて、周りをうろうろ。
海草がわさわさ生えてる。Wolleはルアーが引っかかるってぶつぶつ言ってるけど、私は試しに味見をしてみた。
細いのは乾かしたらひじきみたいになりそうだし、平たいのは裂いたらネバネバが出てきたし、食べられそうな気もする。採って帰りはしてません。味見しただけ。

これはバンガローから右手に見える離島。
一番近くの島で30kmくらい離れてる。一番先にある島は100km位離れてる。その先は何もない。
人によっては「地の果て」なんていう人もいる。
夕食。
あんまり空が明るいので朝食も夕食も同じような感覚で食べてるけど、夕食だからちょっぴり豪華・・・?今日はタイガープラウンのバーベキュー。スモークサーモンのサラダと、小エビのカクテル、パンフライドポテト。
キッチンがあるおかげで、バーベキュー以外は何でも簡単にできるのがうれしい。コーヒーだってすぐ飲める。

23:00を過ぎた頃。
外は気持ちのいい夕焼け色。
村の小さな湾内に何か動くものが見える。
イルカ??それにしては背びれが長い気もする。北極圏に住む小さいクジラやイルカの類はよくしらな~い。でも、よくみると知ってる、知ってる。
オルカだ。
しかも3頭も。頭に白い模様があるのも見える。

3頭は、水面にでたり水中に入ったりしながら、ゆっくりと私たちのバンガローの前をとおり、さっき釣りをしてた岩場のあたりへ消えていった。

おぉ~、なんて感激してる私たちの脇で、私たちの声でバンガローから出てきたドイツ人のオジサン3人。「オルカか。お。水面に出てこないぞ。水飲みすぎちゃって上がってこれないのかな??はっはっはー。」って、飲みすぎはあなたたちです。
オジサンたち曰く、前回オルカを見たときには、数えて35頭だったそうだ。
そうか、そりゃ3頭じゃ感動しないわな。ここによくいる人にはそれほど珍しいものでもなさそうだ。
0:00。きれいな夕焼け。
そしてそれが朝焼けにつながる。
この時期、ここで太陽は沈まない。