2012/01/27

握手



日本人は握手があまり上手ではないということはよく知られている。

ダイビングの仕事をしていると、毎日毎日違う人々に出会い、そして数日のうちにその人たちは自分の国に帰っていく。そのたびに私たちは握手をする。
概して欧米人の人たちの握手は固い。こっちもしっかり握り返さないと手が握りつぶされそうである。
そういう握手をしなれてきて、私自身の握手もどんどん固くなっていくような気がする。

日本人のお客さんでも、お互いに日本にいないせいか、握手をして分かれることが多い。
日本人でも男性の中には気持ちのいい握手をしてくれる人もいる。

先日コースを終えたカップルが帰るとき。
「また来てね~」「ありがとうございます~」なんていいながら握手をした。
水中でなんとなく力強さが足りないかなぁなんて思った彼女。その彼女の握手が驚くほど気持ちのいい握手だった。
なおざりに手を握っているのではなく、手で気持ちを伝えられそうな握手。同じ日本人女性なのに、私よりもとても小さくてやわらかい彼女の手がしっかりと、私の手を握ったとき「あ、コースを楽しんでくれたんだな」なんて勝手に喜んでしまったくらいに。

日本にいると、握手で挨拶をすることがそれほどない。ただ単に習慣の問題なんだけど、お互いに接触を好まない人同士が握手がうまいわけがない。
それでも、握手をする意味を考えてみれば、手の接触だけでいくばくかの気持ちを伝えることはできるはず。

ところで私の握手はどうなんだろう。

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