2012/01/27

ジンベエザメ



昨日久しぶりにジンベエザメをみた。
普段1本目にビダというこの島の周辺でのダイビングで一番遠くまで行くところ、2本目に隣のピピ・レ島という順番で潜る。それを昨日は体験ダイバーが多かったせいか逆の順番で潜った。

1
2本目とも数日前からどんどん上がっている透明度がさらによく、それだけでも満足うのいくダイブ。
2
本目。ビダ・ノックの湾内から潜降し、フィンガーリーフというサンゴで覆われたリーフをディープサイドへ向かって一周しダイビングの終盤に入った。安全停止も終え、水面へ。ちょうどボートがこっちへ向かってくる。キャプテンも私が水面にいるのに気づき徐行してくる。
ボートのはしごをつかもうとしたとき、どういうわけか水中を見てみた。
すると私の直下にジンベエザメ!
ちょうどボートの下をくぐろうとしているように見えた。
私がボートにいるほかのダイバーに向かって「ジンベエ!ジンベエ!」って叫ぶと、みんな近くにあるマスクをつかんで水に飛びこんだ。
私は叫んでからずっとジンベエの泳いでいく方向を水面と水中でさしていた。だけど、結局みんなには何も見えなかったらしい。他のダイバーがその方向を見始めたときには、まだ私にはうっすらと影が見えていたんだけど、遠すぎた。
私と私の生徒さんだけが器材をつけていたんだけど、なんとなく自分だけ潜降するのもずるいような気がして追いかけなかった。
私は普段からボートに上がるまでマスクを絶対にはずさない。
ダイブマスターのコースを取っているときに、インストラクターに聞かれた一言のせい。「お客さんがはしごでフィンを落としたらどうするの?」
マスクをしていれば一瞬で水中を覗くことができる。場合によってはすぐに潜降して落としたものを拾いに行くこともできる。
この一言のおかげですでに10年間習慣になっている。しかもマスクをしていて困ることは何一つない。
ところが、私の生徒さんはすでにマスクをはずしていた。実際にはつけている必要もないので何も悪いことはないのだけれど、今回に限ってはよくないほうに出た、といってもいいかもしれない。マスクをつける数秒でせっかくのジンベエを逃してしまったのだから。
ところで、カメラを持っていたにもかかわらず、写真は取
撮れていない。しかも2本目にビダ・ノックに行っていたほかのボートはおらず、おそらく昨日ジンベエザメを見たのは私だけ。
普段見られないものだからラッキーだし、うれしいけど、Wolle以外には誰も喜んでくれない。だってみんな自分が見たいんだから。
ボートに戻ったら「君なんか嫌いだ~」っていうスタッフまで出る始末。
私は年数も重ねているせいで、ジンベエもマンタも何度も見てきてる。だけど、数年しか働いていない、特にピピ島で育ちそのまま働いているダイバーにとってはジンベエは「まだ見たことがない、一番見たいもの」のひとつだ。
ごめんね、みんな。私だけ見ちゃって。
でも私だってずいぶん久しぶりだったし。いいよね、たまには・・・なんて言ってもみんな許してはくれないだろうけど・・・。

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