2012/12/09

12月26日を思う

今日、新しいウェブサイトからの問い合わせでファンダイブのリクエストがあった。
12月24日到着。その後2,3日潜りたいとのこと。

私の予定表を見ると・・・空いてる。
もちろん返信は、即OK!

で、夜になってから気づいた。
12月26日にOKを出してしまった。

12月26日。
忘れたいけど忘れられない、私にとって刻印のように刻まれている日。

今ここにいるピピ島で2004年に津波のあった日。

津波の2年後にこの島に帰ってきてから、何があってもその日だけは絶対に何もしないと決めていた。店がどれだけ忙しくても、どれだけリクエストが入っていても、絶対に仕事をしないと。

それが、今日、気づいたら予約を入れていた。

自分でそのことに気づいたとき、ひとりで衝撃を受けた。


「私はあの日を忘れてしまったの?」


いや、どうしたら忘れることができよう。
感傷こそ薄れてはいるものの、あの日に亡くなった友達、あの日に消えてしまった、そしてもう二度と戻ることはないものを忘れ去るなんてことは到底できない。

でも、それでも、私はあの日から8年、毎日生きてる。

そう。8年も経った。
人生の長さを考えたらたったの8年。
それでも、この8年は、「津波」というひとつのことだけを考えたら、とてつもなく長かった。

今年、勢いで12月26日に予約を入れてしまった。
もしかしたら、これは、この日を「特別な日」と思わずにすごせるようになる第1段階かも。

まだ、その日のことを考えるとこらえきれないものはある。
それでも、私は「あの日」を私の人生の一部として受け入れながら生きていかなければならない。

その形を、そろそろ変えてもいい頃じゃないかとも思う。

こんな風に、少しずつ、私の中で風化させていかなければ、いつもいつも「あの日」に後ろから引っ張られながら生きていかなければならない。

もう少し前へ進もう。

一歩じゃなくてもいいから。半歩でもいいから。

今年は、12月26日、海へ出ます。
1日笑って過ごします。

それは決してあの日を忘れてしまったのではなくて、私自身のため。

「この島が悲しい歴史を持っているということを、新しくこの島に来る人たちが変えてくれるんだよ」っていうアンジェロの言葉を信じて。

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