これはドイツ映画。ドイツでの公開は去年の秋から冬にかけてだった。
去年例年よりもドイツに長くおり、11月にも入っていたので、もしかしたらドイツにいる間に公開するんじゃないかと思って楽しみにしていたのだけれど、結局私が帰るまでには公開されなかった。
タイトルからもわかるように、この映画は「お寿司」あるいは日本食に関係する。
しかもドイツの統一前、旧東ドイツの話だということも相まって、公開前から私たちの間では話題になっていた。
その映画、すっかり忘れていたのだけれど、先日Wolleが友達からもらってきたらしい。
内容は・・・
ドイツ人男性が日本料理店を開くことを決意する。見たことも食べたこともない日本食を、レシピのみから再現しようとし、実際に日本食店を開店する。
あるとき、その店に日本人がお客としてやってくる。林さん、だ。
その後、林さんは、そのドイツ人店主・・・コック?・・・に日本食の作り方、味、等を伝授する。そして、林さんは日本人団体客を連れて店に来る。
それをきっかけに・・・私にはきっかけに見えたけど、違うのかも・・・店はどんどん人気をあげ、政府が関与するにまで至る。
当時旧東ドイツでは世論を左右するほどに人気の出たものは、いづれかの段階で政府の規制が入るものだったようだ。
ところが、政府はこれを「悪くない」と取った。
挙句の果てには、そのころ一般には手に入らなかった日本食材なども手に入るようになる。
このドイツ人男性、最終的には日本の政府によって、日本に招待されることになった。日本ではすべてが時刻と違うことに驚くとともに、ビザの問題でドイツに帰れなくなる。
最終的には、林さんのおかげでまたドイツに帰ることができる。
と、まぁ、ざっぱに書くと、こんな感じ。
これ、私たちが内容だけ聞いたら、大して面白くもない話に聞こえる。
ただ、これが実話だ、と聞いたらどうだろう。
実際にこれは旧東ドイツに唯一あった日本食レストランの話だ。
日本をまったく知らないドイツ人が見たらどうなのかはわからないけど、日本人が見ると、あいた口がふさがらないような、勘違いもはなはだしいシーンが最初のうちに連続する。
普段、冗談かと思わせるような日本の場面を映画で見かけることがある。そういうのを見るたびに、なんだか悲しいような、情けないような、腹立たしいような、そんな気分になることが多い。
が、この映画のシーンにはそういうものを感じなかった。
どうしてだろう。
物語が、知らない国「日本」を懸命に模索しようとする人の話だからだろうか。
日本をまねようとするシーンに「気分が悪くならなかった」のはなぜなのか、映画を見ながらもちょっぴり不思議に思っていた。
が、すぐに理由が判明。
この作品を作った監督、カメラの露出のコントロールがものすごくうまい。
映画全体にフィルターがかかったように感じるのは、光を上手にコントロールしているからだと思う。
光と色。
この組み合わせで、共時的な部分と通事的な部分を、語りなしでスクリーンに描いている。
「日本を知らない外国人が日本をまねる」というコケティッシュさと、傍目から見るとばかばかしいような主人公の真剣さを、光と色合いを使って、コメディともドラマともつかない、興味深い作品にしている。
この映画、内容は実話だ、ということがいいんだろうけど、さらに旧東ドイツの雰囲気もうまく表しているんじゃないかと思う。
日本と旧東ドイツの組み合わせの映画なんてめったにない。
私としては自分自身のことと相まって余計に面白かったのかもしれない。
日本でどれくらい知られているのわからないけど、DVDでは出てるのかな。
手に入ったら是非一度。
去年例年よりもドイツに長くおり、11月にも入っていたので、もしかしたらドイツにいる間に公開するんじゃないかと思って楽しみにしていたのだけれど、結局私が帰るまでには公開されなかった。
タイトルからもわかるように、この映画は「お寿司」あるいは日本食に関係する。
しかもドイツの統一前、旧東ドイツの話だということも相まって、公開前から私たちの間では話題になっていた。
その映画、すっかり忘れていたのだけれど、先日Wolleが友達からもらってきたらしい。
内容は・・・
ドイツ人男性が日本料理店を開くことを決意する。見たことも食べたこともない日本食を、レシピのみから再現しようとし、実際に日本食店を開店する。
あるとき、その店に日本人がお客としてやってくる。林さん、だ。
その後、林さんは、そのドイツ人店主・・・コック?・・・に日本食の作り方、味、等を伝授する。そして、林さんは日本人団体客を連れて店に来る。
それをきっかけに・・・私にはきっかけに見えたけど、違うのかも・・・店はどんどん人気をあげ、政府が関与するにまで至る。
当時旧東ドイツでは世論を左右するほどに人気の出たものは、いづれかの段階で政府の規制が入るものだったようだ。
ところが、政府はこれを「悪くない」と取った。
挙句の果てには、そのころ一般には手に入らなかった日本食材なども手に入るようになる。
このドイツ人男性、最終的には日本の政府によって、日本に招待されることになった。日本ではすべてが時刻と違うことに驚くとともに、ビザの問題でドイツに帰れなくなる。
最終的には、林さんのおかげでまたドイツに帰ることができる。
と、まぁ、ざっぱに書くと、こんな感じ。
これ、私たちが内容だけ聞いたら、大して面白くもない話に聞こえる。
ただ、これが実話だ、と聞いたらどうだろう。
実際にこれは旧東ドイツに唯一あった日本食レストランの話だ。
日本をまったく知らないドイツ人が見たらどうなのかはわからないけど、日本人が見ると、あいた口がふさがらないような、勘違いもはなはだしいシーンが最初のうちに連続する。
普段、冗談かと思わせるような日本の場面を映画で見かけることがある。そういうのを見るたびに、なんだか悲しいような、情けないような、腹立たしいような、そんな気分になることが多い。
が、この映画のシーンにはそういうものを感じなかった。
どうしてだろう。
物語が、知らない国「日本」を懸命に模索しようとする人の話だからだろうか。
日本をまねようとするシーンに「気分が悪くならなかった」のはなぜなのか、映画を見ながらもちょっぴり不思議に思っていた。
が、すぐに理由が判明。
この作品を作った監督、カメラの露出のコントロールがものすごくうまい。
映画全体にフィルターがかかったように感じるのは、光を上手にコントロールしているからだと思う。
光と色。
この組み合わせで、共時的な部分と通事的な部分を、語りなしでスクリーンに描いている。
「日本を知らない外国人が日本をまねる」というコケティッシュさと、傍目から見るとばかばかしいような主人公の真剣さを、光と色合いを使って、コメディともドラマともつかない、興味深い作品にしている。
この映画、内容は実話だ、ということがいいんだろうけど、さらに旧東ドイツの雰囲気もうまく表しているんじゃないかと思う。
日本と旧東ドイツの組み合わせの映画なんてめったにない。
私としては自分自身のことと相まって余計に面白かったのかもしれない。
日本でどれくらい知られているのわからないけど、DVDでは出てるのかな。
手に入ったら是非一度。