2010/12/29

被災日から6年目

12月26日。
今年も12月26日がやってきた。津波がこの島を襲ってから6年が経つ。

毎年恒例になっているTsunamiセレモニーに今年も参加。
このブログのために写真を撮ろうかな、なんて前日までは考えていたんだけど、やっぱり当日その場所に行くと、とてもじゃないけどそんなことはできなかった。

今年はなぜか去年までよりも少し大きなセレモニー。テレビカメラも何台も入ってるし、政府の上のほうの人も来ている様子。

実はもうピピ島以外のところで毎年津波のセレモニーは行われていないらしい。この島は特に被害がひどかったこともあってしっかり行われてる。

毎年のことながら、何か口にしようとすると、その前に涙が出てきそうで、一緒に参加したモスキートダイビングのオーナーのOiと黙って並んで立っていた。
タイ語の演説は私には何を言っているのかわからないけど、黙祷ならできる。

Oiと一緒に津波で亡くなった元モスキートのオーナー兼Oiのご主人と二人のお嬢さんが写っている写真をバンヤンツリーの前に用意された祭壇に飾る。
Tinnaが生きていたらもう18歳なんだよ、ってつぶやくOiの隣で、私はまたしても、どんな言葉をかければいいのかわからなかった。


あの日から6年経つ今、何もかもが変わってしまったとも言えるし、何も変わってないとも言える。年を重ねるっていうのはこういうことなのかな、なんて思う。

この日、私がダイビングに行かないのはもう毎年のこと。そして、ほかにも、家族やスタッフをなくしたレストランは店を開けない。
私がよく顔を出す3件のレストランはどれも休み。気がつくと、閉店してるOiの店の前にその3件のレストランから友達が集まっていた。特別にあの日のことを話すわけでもない、感傷的になっているでもない、至極落ち着いた楽しいパーティになった。
誰かが言った。「今日はなんだか楽しいね。」
するとほかの誰かが言った。
「だってここにいるみんなが6年前の今日のことを知ってるからね。本当に今日は素敵な日だよ。」

2010/12/25

クリスマスダイブ

今日1週間ぶりほどでダイビングに行ってきた。
ちょっと前からカメラの調子が悪くて、おとといプーケットのサービスセンターに持っていったらちょっと専門的なクリーニングをしたらなんでもないということで今日はダイビング。

満月が近いこともあって妙な流れが少々。でもそれを避けたら結構楽しいダイブでした。

ビデオカメラで撮る写真はクオリティが低くてそんなによくないけど。








2010/12/24

Merry Christmas!!

みなさんメリークリスマス。

ホワイトクリスマスというイメージとは対極にあるクリスマスをピピ島で過ごしています。
特に今日は暑い!!

それでも通りにはクリスマスソングが流れ、今日明日とクリスマスディナーを用意しているレストランが多い。
こんばんはラムのロースとディナーを友達のレストランに食べに行く予定。明日はターキー。そんなセットメニューを2晩も続けて食べて、26日のおなかは一体どうなるんでしょう。

皆さん素敵なクリスマスを!

2010/12/21

大きな忘れごと

ダイビングに出掛ける日には6時半に起きる。
夜10時過ぎまで店にいるのに、翌朝6時半起床というのは私にとって楽な話ではない。

今朝もダイビングに行くために6時半に起きた。ベッドから抜け出すのに必要な時間は10分。その後ごそごそ支度をして7時10分にバンガローを出る。
私は朝に物凄く弱い。頭も体も目覚めるまでに1時間以上かかる。正直言うとダイビングに行くときには水中に入ってやっと目が覚めるといっても過言じゃない。

バルコニーに座って、あぁあと10分で出掛けなくちゃ・・・なんて思っているとき。
ああ!昨日カメラのバッテリーを充電するの忘れた!!
って、気がついた。

どうしてそんなことを急に思い出したのかわからない。ダイビングに行かない日でも少しカメラを動かさないと湿度でいざというときにうまく動かない。昨日、それだけして、充電しないでカメラをしまった記憶がある。
しかもいつもなら、2回くらいはぎりぎり間に合うんだけど、おとといダイブマスターを取っている子達のスキルを撮りにビーチに行った。だから電池の残量はほんのわずか。

もうぅぅぅぅぅ!せっかく早起きしたのに。
ベッドに戻ろうかどうしようか考えて、明日出掛ける予定だったプーケットに今日行ってしまうことにした。朝のフェリーに乗るのだって早起きしなくちゃいけない。早起き1回分セーブ。

今までに充電を忘れたのは今回を入れて2回目。
どうしてもこれがなくちゃ仕事にならない、って言うものを忘れるなんて・・・。ダイビングに行くのに呼吸する器材を忘れるようなものだ。

今シーズン、のんびりしているからといって頭ものんびりしてるんだろうか。

2010/12/07

マングローブ

ピピ島のトンサイ村周辺が今のように大きなエリアに広がってないころ、村から少し北に歩いたところにマングローブのエリアがあった。
今そのエリアはマングローブが伐採され、下水処理場とリゾートになっている。
もともと島の中でも低地のエリアで、水がそのあたりに溜まりやすかったことからマングローブが生い茂ったのではないかと思っている。
もちろん今でもその周辺が低地であることは変わりなく、大潮の満潮の時にはよくビーチから波と一緒に海水がとおりまで入ってきて、足をぬらして歩くことになる。

そのエリアから、海に流れ込む小さな流れがある。
以前は流れではなくて湿地に近かったのかもしれないけど。
その小さな流れ。最近では下水やごみでかなり汚い。

ところが今シーズン、気がつくと新しくマングローブが生え始めていた。

この写真だと新しく生えてきた部分よりも、汚い水の部分が目立ってしまっているけれど、確かに成長している。

こんな風に、一度伐採されたりダメージを受けた自然も、また時間がたてば復活してくる。自然の力の大きさだ。
マングローブはその周辺の水がにごって見え汚く見える。ビーチの白い砂と違い、水底は泥だ。
一見そんな風に見えるマングローブ。実は稚魚の宝庫。海では見られない魚なんかもたくさんいる。島の土地を広げるためにそんなマングローブの森を伐採してしまったことは、実は現在、あるいは将来に大きなダメージだ。
本当に小さなことだけど、そんなマングローブが環境に負けずに再度成長し始めてるのがすごくうれしい。

2010/12/06

王様の誕生日

12月5日はタイの王様の誕生日。
普段夕方にもなるとにぎやかになるバーも今日はお休み。小さなお店でもアルコールの販売をストップする店もある。
この日は王様の誕生日を祝ってみんな静かに家にいましょうということだろうか。

そしてもうひとつ、私たちモスキートダイビングのスタッフにとっては大事な日である理由がある。それは、オーナーのOiの誕生日だということ。
毎年、バーが閉まっているという理由と、Oiの手料理がおいしいという理由で彼女の誕生日には店をあげてお祝いをする。

このケーキは彼女の手作りではないけど。さらに彼女のために付け足すなら、彼女は41歳ではなくて40歳になった。
出てきたケーキを見て「私まだ41じゃないよ~」。彼女の妹が「ごめん。0がなかったの。」だって。よく見るとろうそくが40の代わりに41になってる。
OiとボーイフレンドのRichard。この日Oiは忙しいのにすごく楽しそうだった。
店のスタッフたち。
翌日ダイビングに出掛けるスタッフはちゃんと早めに切り上げて帰りました。私も時にはおしゃれを・・・、と思うんだけどこの島ではこれが限界かな。
ちなみにこのワンピースは去年のクリスマスにOiがくれたもの。

Wolleと私が用意した誕生日プレゼントは音楽のファイル。
Oiがすきなのはラブソングだというので、2G分のラブソングを選んでみた。彼女たちのレストランの音楽にもちょうどよさそうなものも入れて。

40歳にはとても見えないOi。
お誕生日おめでとう。

2010/12/02

水中生物の名前

この写真。初めて見たら何に見えるだろう。


答えはウニ。
子供の握りこぶしくらいの大きさで、櫛形に真っ青の部分ととげが集まってる部分がある。このウニのとげの部分にくっついているのは推定に散らばっている死んだ貝や珊瑚のかけら。これを体表にくっつけておくことによって、一応彼らなりに隠れているつもり。

このウニの名前。日本語で「コシダカウニ」。
一般的なウニの本体の体高よりも盛り上がった形をしているせいかもしれない。
そして英名で「Jewelrybox seaurchin」。seaurchinというのはウニという意味。そしてjewelryboxというのはもちろん宝石箱。
水中生物の名前、日本語ではそれぞれに「名前」がついていることが多いけれど英名だと何か似ているものの名前が「何々fish」のようについていることが多い。だから、英名を見ると笑ってしまうようなこともある。
それでもこのJewelrybox seaurchinという名前。なんとも素敵な名前ではないかと思う。
実際に水中ではこの写真以上にきれいに見えるのだけれど、なるほど、だ。

雨の楽しみ

今年ここピピ島では12月に入った現在も例年にはないほど雨が降っている。
ガイドブックなんかを見ると、このあたりは10月か11月にはドライ・シーズンすなわち乾期に入っているはず。
それがここ数年、いつから乾期なのかいまひとつはっきりせず、ことに今年はスコールではなく梅雨のような雨が降る日まである。

うちを出るときから雨が降っていれば、まだ傘を持つなりレインジャケットを着るなりできる。が、帰るときに雨が降っていたりするともう濡れるしかない。

先日雨が降りそうだといって、私より一足先にWolleはバンガローに戻っていった。私は少し遅れて帰路につく。
するとバンガローまでの道のりを半分も行かないうちにシャワーが大粒になったような雨が降り出した。幸い先に帰ったWolleがかばんを持って行ってくれた。ポケットにも何も入っていない。
そんな雨が降り出してすぐに観念した。どっち道濡れちゃうじゃん。

土砂降りの雨の中を急がずに、むしろ気持ちよくのんびり歩いて帰った。
私の服は当然、まるで海にそのまま飛び込んだかのような濡れっぷり。
時々両手を広げて空を・・・いや雲を・・・?・・・仰ぎながら雨を浴びる。なんだか子供のころを思い出すようでとても気分がよかった。
もちろんその後はちゃんとホットシャワーを浴びました。

雨に濡れないように・・・なんて思うのは大人の固い頭が考えることなのかもしれない。だって大雨の中を歩くのはあんなに気持ちよかったから。
ただしもちろん濡れた後にちゃんと体を温めるっていうのも、大事な大人の考え方だけど。