2009/03/09

アンコールワット


Siem Reapに到着して2日目。私たちはトゥクトゥクでアンコールワットに出かける。
一般に「アンコールワット」と呼ばれているけど、その周辺にもたくさんの寺院の遺跡がある。とても1日で回りきれるような広さじゃない。

その遺跡群のゲートで入場許可証を買う。
1日、3日、1週間とある。私たちは1週間のチケットを買う。何日もいるんだし、1週間持ってればいつでも行ける。

トゥクトゥクは多少揺れはするものの、風を感じながら快適に遺跡まで行ける。多ホコリっぽいけど・・・。しかも、ドライバーを1日雇うことになるので、好きなところに好きなだけいることができる。プライベートのツアー。

まず最初に迫ってくるのは、まさにアンコールワット。その横顔。
アンコールワットを囲む水掘りをぐるっと回って正面へ。
きたきた。写真で見るのと同じ・・・かな。とにかくアンコールワットだ。
小さなころから遺跡が好きだった私にとっては、夢だったとは言わないまでも、長いこと、見てみたいものの一つだった。
堀に渡る橋。遠くに見える3つの塔。
あれ。真ん中の大きいのが修復中だ。なんか雰囲気ずれるけど、まぁ、たいてい古くて有名なところっていうのはどこかしらを修復してることが多い。
しかもここは18世紀くらいに発見されて以来、特に最近は常にどこかしらを修復しているはず。入り口の端も半分修復が終わったところみたいで、右半分と左半分がぜんぜん違うなりをしている。

寺院の外は照りつける日差しと埃でくらくらしそうなほど。
それが一歩中に入ると、別世界への扉をくぐったかのようにひんやりとして、心地のいい風が回廊を吹き抜ける。
石の建築だ。

近くに立つと見上げる塔は今では進入禁止になっている。おととしくらいまでは塔の上まで登れたんだそうだ。
アンコールワットは18世紀に欧米人の人に発見・・・・って言う言葉はあってないと思うけど、そう言われてる、いわゆる世界的に有名になったのをきっかけに、その後この地域が安全な限り、修復作業が続いてるらしい。
まず最初に、地雷の撤去作業から始まり、それが完全に終わって間もなく修築が始まる。
その修復作業はもちろん旅行者がいる中ですすんでいくので、一度にひとつのお寺全部を閉鎖して短期間でするのもではない。
建物の一部にやぐらが組まれ、その部分を修復し、またやぐらを組む、っていう作業を延々続けてるみたい。
だから、たいていどこのお寺に行っても、どこかしらにやぐらが組まれている。

ところで、遺跡の修復っていうのはどこまでするのがいいんだろう。
完全にもとの形に戻してしまうことばっかりがいいわけでもない気がする。実際、出来立てのころの見た目が記録されているような遺跡ばっかりでもないから、どっち道不可能な話なんだろうけど。
でも、今の技術でできるだけ完全体に戻そうと思えば、かなりきれいな遺跡になるだろう。だけど、ピッカピカの遺跡じゃあ味がない。
金閣寺の金を張り替えたばっかりのときに、なんだか本物っぽく見えなかったのと同じになるんじゃないかな。
でも、タイのアユタヤの遺跡が修復を始める前まで、ただの瓦礫の塔だったように、何もしなければいずれ風化してしまう。
エジプトのスフィンクスは、少し前から修復を始めたらしい。修復に着手する前までは、あと60年くらいでただの砂の山になるって聞いていた。外にあるから、というか立地条件のせいでどうしようもないんだ、とも聞いてた。でも、現在は少しずつ修復されてるらしい。スフィンクスもピカピカだったら、あんまり味がない気がするけど、それもどこまでするんだろう。

これはまぁ、修復作業をする団体の考え方次第になるんだろうと思う。ピカピカにするのか、それともそこそこ遺跡っぽさを残すのか・・・。

いくつもの疑問がなげられつつも、アンコールワットの遺跡群はやっぱりダイナミックで、一言で感想を言えば「行ってみてよかったなぁ。」というところかな。

いつもぶらぶらしてるわりには、観光っぽいことをあまりしない私としては、今回まさに「ホリデー」って雰囲気の小旅行で楽しかった。
しかも、Siem Reapなら多少年齢の上の人たちも十分楽しめるところなきがする。きれいになってるし、遺跡めぐりもトゥクトゥクなんかがあるし。

いつか母と一緒に来たいな。

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