この前の私の誕生日。
Wolleの家族とお昼を食べているときに、家族の誰かが「Yaskoはゲーテと誕生日が一緒なのよね」。
ドイツ語で「ゲーテ」というと、もちろんカタカナで「ゲーテ」というのとは違って聞こえる。「え??ゲーテって誰?」ってWolleに聞くと、「君が知ってるゲーテだよ。」・・・たまたまちょっと前にWolleとゲーテの話をしたことがあったのです。
え。そうなの??私の誕生日ゲーテと一緒なの??はぁ、38年間知らなかった。
だからって、ゲーテの恩恵が受けられるわけでもないのに、ちょっぴり誇らしく思ったりして・・・。
ああ、でも、ちょっと待って。
私ゲーテの作品なんて、ここ20年以上読んでませ~ん。
確かファウストは途中で挫折した記憶すらある。
唯一ページを最後まで繰ることができたのは「若きウェルテルの悩み」のみ。それはきっと本の薄さのおかげ・・・。しかも、今思えばどこまで理解していたのかなんて、怪しいなんてもんじゃない。いや、怪しいというより字面を追っていただけではないのか・・・?
確か、「おぉロッテ、ロッテ!」ってやつだよね、位です・・・ごめんなさい。
ところで、最近ドイツ語に関することに敏感になっているせいか気がついたことがある。
「若きウェルテルの悩み」って言ったらたいていの人は同じ小説を想像すると思う。
じゃぁ、「若きヴェールタの悩み」って聞いたらどうだろう。
同じ小説を想像するだろうか。なんだかパロディ映画のタイトルみたいだ。
これ、私の辞書に載ってた・・・なんていうと辞書を熟読しているように聞こえそうだけど、そんなわけない。たまたま開いたページに・・・しかも表紙の裏・・・格変化の例として使われてた。
「Die Leiden des jungen Werther」というのがこの小説のドイツ語の原題。
このWertherというのが一般のウェルテルという名前の部分。
どうやら、日本でこの小説が最初に訳されたときに「ウェルテル」と訳されたので、日本ではそれが通常の読み方になっているらしい。が、実際ドイツ語では「ヴェーテァー」みたいに聞こえる。
それが最近訳す人によってウェルテルじゃない読み方に変られている、というわけだ。
どうしてドイツ語のWの発音を本来の「ヴ」じゃなくて英語読みのように訳したのかはなぞだけど。
最近富みに外国文学を訳しなおして再出版するということがある。私はまだ手にしていないけど、ロシア文学が顕著らしい、って事を聞いた。
そんな影響のせいか「若きウェルテルの悩み」も一見タイトルが違うものになってることがあるみたい。
そんなこんながきっかけで、今回日本に戻ってから、本棚を漁ってみた。
数年前家中の本棚を整理したときに、外国文学、日本文学、しかも作者が同じものを並べてみたりした記憶がある。
あった、あった。「ファウスト」と一緒に。あ、でも「ファウスト」は一部しかない・・・一部の時点ですでに挫折していた模様。
時間もあることだし、読んでみることに。
書簡の形態をとってるこの小説。ウェルテルの心の動きが友人ウィルヘルム・・・この名前だって最近の訳だったら違うのかも・・・に延々とつづられている。
20年も年をとったんだから、ちゃんと読めば前よりは少しは理解できるかも・・・なんて思いながらゆっくり読みました。
でも、時代の差というか、国の違いというか・・・。
日本文学を時間がたってから読み直すのとはやっぱり少し違う。結局小説の後ろについている解説の部分を読むまで、よくわからなかった。
この小説、この時代に書かれたから意味があったのかなぁ。当時は小説というのは娯楽として楽しむためにのみ書かれていたらしい。それが「苦悩」を題材にしたところが斬新だった、と。
そういわれたからって、理解できたとは言えないんだけど。
でも最終的に自殺したウェルテルに習って、自殺まで流行したっていうんだから、当時は相当センセーショナルなものだったに違いない。
私が今習ってるドイツ語のレベルとは程遠い話で、まさに気の遠くなるほど先の話だけど、いつか原文でこの小説が読めたらいいなぁ、なんても思う。
そうしたらもう少し、ほんのちょっとはウェルテルの悩みも理解できるようになるかもしれないなぁ、なんて思ったり・・・。
あ、それは別の話かな・・・。
ウィキペディア ゲーテ
ウェキペディア 「若きウェルテルの悩み」
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