今Magdeburgで居候しているのはLalleのうち。
Wolleの大学の頃からの友達で、2年前にピピ島にも来てたから、パーティなんかで会っても、私も気安く話せる人の一人だった。
私がMagdeburgでドイツ語のコースを取ることになったときに、居候させてもらうことを快く引き受けてくれた。しかも、今は毎朝大学まで車で送って行ってくれる。・・・なんともありがたいこと・・・。
その代わりといってはなんだけど、Lalleに食事を作ったり掃除をしたり・・・。でもそんなことは私にとって全く負担にならないので、私にとっては居候させてくれる、それだけで十分なこと。どっちみち、私一人だってふたりだって食事を作ったり掃除をしたりすることは同じことだ。
時々Lalleの13歳になる息子も遊びに来たりして、英語ドイツ語ちゃんぽんでとても楽しい時間をすごしてる。
Lalle曰く「できる限り、何でもいいからドイツ語で話したほうがいいよ」・・・。そんなこたぁ、わかってるよ。今のところ1ヵ月半しかドイツ語勉強してない私にとって、言えることの限界がここまでなんだよ。
なんて、これまた英語ドイツ語ちゃんぽんで反論してみた。
当然、1ヶ月の間に記憶した語彙数なんて、普通に話されてるドイツ語の語彙数を考えたら指先ぐらいにしかならない。それを限界まで使ったところで、言えることなんてたかが知れてる。でも、Heinrichのキッチンでちょっと慣れたから、それを限界まで使えるんじゃないか~。
な~んて、いいわけみたいな反論をしていたら、Lalleが突然立ち上がった。
そして、一緒にビールを飲んでたテーブルの上にあるものをかき集める。
さぁ、練習してみよう。簡単なことから練習するのが一番いいよ。
・・・え・・・?
今からドイツ語のクラスが開かれるの??
Was ist das,Yasko??(これはなんですか?)
うおぉ~。本当に今からですか。
こういう質問て、単純な会話をしてるよりもずっと難しい。だって、これって正しく答えなくちゃいけないんでしょ?
しかも、並べられたものの名前なんてほとんど知らない。
mmmm。
Das...sind...zwei...wöeterbuche...(これは2冊の辞書です・・・。)
Genau!(そのとおり!)
Das...ist....hahaha...ein bier!!(これは・・・はっはっはー、ビールです。)
Nein! Das ist eine Flasche bier!!(違う!これは1本のビールです。)
は~。正しく言うと序数みたいなものまで入れなくちゃいけないのね。普通の会話ではそんなこと言わなくてもよさそうなのに・・・。
テーブルにある物の数は徐々に増えていって、気が付いたら10種類以上のものが並んでる。しかもひとつのものが複数のケースもある。序数もいくつも入ってる・・・。
単数・複数を混ぜながらひとつひとつ口にしていく。
すごいぞ、Lalle。初級終盤くらいのドイツ語の先生にはなれるかも・・・。
そんなことに感心しながらLalle先生の質問に答えていく。・・・でも結構疲れる。だって~。すでに半日教室で戦ってきた後だも~ん。
だけど、私のレベルにはすごくあってるのかも。単純なことを正しく言う練習。その部分は今のドイツ語のクラスには完全に欠落していて、しかも私がしたことのない練習。
その練習を・・・20回くらいは繰り返しただろうか・・・。
いいかげんLalleも飽きたのか、あるいは私の疲れた顔が影響したのか・・・やっと終わる。
おい!疲れたぞ、Lalle!!
って、言いたいところだけど、実はすごくありがたい。先生つきの居候だ。
ドイツ語上手になるためにここにいるんだから。
さて、じゃぁ、これは終わり。ってなったら、リベンジだ。Lalleが時々使う変な英語を復習~。LalleもWolleと同じで、英語を話すって言ってもそれほど流暢に話すわけじゃない。
もちろん内容は私のドイツ語よりも上級だけど、間違った言葉の穴埋めをしていく。
はっはっは~。今度はLalleが辞書を引いて確かめる番だよ~ん。
これはこれで、ドイツ語を教えてもらうっていう一方的じゃないだけに楽しいぞ。
一緒においしいビールを飲みながら、しかも一緒に一生懸命になることができる相手と過ごす時間なんて、私たち誰にでも、どれくらいあるだろう。
学生の頃だったらまだしも、今30歳後半に入ろうとしてる私にとって、それほど頻繁にある時間じゃない。全くの赤の他人同士で・・・しかも私のほうがよりお世話になっていて、これほど私のことをリラックスさせてくれるには、きっとLalleのなんかしらの影の努力があるんだと思う。
いや、本当に感謝します、Lalle。
私が居候する条件は「僕をこれ以上太らせないこと」っていうんだったけど、感謝の気持ちをこめて太らせます。何でも食べたいものは言ってね~、いくらでも作るから。
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