2010/07/16

食事の温度

私が日本で料理を作ったり食べたりする感覚で言うと、一般には「出来立てのアツアツがおいしい」という概念がある。

天ぷらは揚げたて。ご飯はほかほか。ステーキはアツアツ。

この考え方は日本だけなんて、海外でご飯を作るようになるまで知らなかった。
アツアツの出来立てのほかほかをテーブルに並べると、みんなこぞってしばらくいい子に待つ。
どうもアツアツのものは彼らの口には合わないらしい。・・・というか、出来立てでそんなに熱いものを口に入れることはできないらしい。
テーブルに並ぶものは、冷たいとは言わないけれど、適度に冷めたもの。

私のような猫舌ちゃんにはぴったりの温度。
どうしてレストランに「猫舌サービス」がないのかずいぶん前から不思議に思っていたけど、必要なのは日本でだけみたいだ。

カナダで友達家族と食事をしてるときに、テーブルで食べるまでとなったスープが熱いといって、作ったお母さん自らスープに氷を入れているのを見たときには心底驚いた。
その熱さって、猫舌の私でも食べられるほどのものだったから、なおさら。
でも氷入れちゃったらスープの味変わっちゃうじゃん。でも、作った本人がそうしてるんだから、ま、いいか。

ここドイツでもテーブルに出てくるものはすべて適温の料理。
ちょっと前に作り終えて、あったかくした・・・あるいは、まだあったかいオーブンにお皿ごと入れておくみたい。
そうしておけば、みんながテーブルにつくころには適度にさめて、それでもまだあったかい、ということになる。

私がWolleと私の二人のために料理を作る時、どうしても食事の時間に合わせてアツアツの状態にしようとしてしまう。
そんなことをしていたとき、Wolleのお母さんが来て、早く作ってこうしておくものなのよ、なんていってくれた。
な~るほど。
でもそれって、ご飯作り始める時間が早くなって、作り終えてから食べるまでの妙な時間が空くのでは・・・?

日本人みたいに、何でもアツアツを好むわけではないから、それでいいわけだ。
なんだかそんなことをしていると、手抜きをしているみたいで後ろめたくない気もしなくもないけど・・・。

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