数日前、水中で。
何か撮るものはないかときょろきょろしてると、あ!ウミウシ!
私が岩の外側を回ってくるダイバーを先回りして撮るために、普通はダイバーが泳ぎたがらない泳ぎにくいチャネル(そこだけ狭まっていて、比較的流れが出るところ)がある。今日はダイバーが回ってくるのを待ってるわけじゃないから、これは撮らねば。
しかも産んだばっかりのウミウシの卵とウミウシちゃんが近くにいるじゃないか!!
これは撮らねば~。
チャネルのサージ(行ったりきたりするする流れ)で撮りにくいけど・・・。ここはちょっとがんばって・・・。
1ショット。
1ショットを私は基本的に8秒以上とることにしてる。短いと使える映像にならないけど、長ければ編集できるから。
でも息をこらえながら、動かずに8秒以上のショットを撮るのって結構大変なんだよね。いつもふらつく。
で、1秒。2秒。・・・・5秒。6びょ・・・。
誰かが私にぶつかった。・・・ってことはこのショットは確実に揺れた。
使えないじゃん!!
体当たりされた時点ですでにカチンと来てる私は後ろを振り返る。
こういう時って、ガイドしてる人じゃなくて、お客さんのダイバーが多い。しかも特に他のお店の人。うちのお店のスタッフは私がフィルミング中にぶつかると、ものすごく怒る事を知ってるので基本的には私にあまり近寄らない。
と、いうことは、他の店のダイバー・・・?
後ろを振り返ったところで、水中では実際に真後ろを向くには体ごと動かさなくちゃいけない。右から見ても左から見ても後ろに見えるのはお客さんらしきダイバーのみ。
なに?
ということは、私に体当たりしてきたのはガイド??
ビデオグラファーに水中で体当たりするような馬鹿がガイドをしてるのかい?
しかも、こんな狭いチャネルですでに人が映像を撮ってるのに、そこを通ろうとしたのかい?
そして体当たりかい?
するとすぐにそのガイドが私の真上すれすれを泳いできた。私はその狭い狭いチャネルで横にずれる。・・・じゃなくちゃ、後ろのダイバーたち通れないでしょ。
と、その体当たりダイバーが私を揺さぶる。
なんだよっ!
で、私のインフレーターホース(水中で浮力を調節するための器具に、空気を出し入れするボタンがついたホース)を持って・・・あっ!ウミウシがいない!
どうやら私が体をずらした瞬間にホースがウミウシをあおっちゃったらしい。
しかもこのガイド、この前うちの店でフリーランスで1日だけいたフランス人のじいさんだ。しかも怒ってる。私がウミウシをあおったから。
なに?怒ってる?
怒ってるのは私だっ!!!
どうしてこんな狭いチャネルに、すでに人がそこでビデオを持って止まってるのに、入って来るんだ、馬鹿者!私がフィルミングしてるものを見たいんだったら、私が移動してからにするのが常識だろうが!!
怒るなら自分に怒りなさいっ!
結局このウミウシは映像には使われず、しかも私のホースにあおられ、申し訳ないことに散々だったに違いない。卵産んだばっかりで疲れていただろうに・・・。
申し訳ない。
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