2009/07/15

北海  ~Sailing Trip Denmarkの海~

セーリング出港の朝。朝の天気は上々。

Hanne Marieには全部で4枚の帆がついてる。・・・4枚って言うのかなぁ・・・。ボートには専門用語が多くてよくわからないね。
船尾にあるのは操縦席。
特に波のあるときなんかは、運転が結構難しくて、私はボートの運転自体があんまり好きじゃない。でも、ここならちょっと気持ちいいかも。ボートの景色も含めて・・・。
ボートは定員12名のボート。
ボートの内部にはキャプテンのものも含めて12のベッドが用意されてる。
今回私たちは全部で7人だから、ちょっぴり余裕を持っていられるってことかな。

港に着く度に、ボートの模型を外に出して宣伝する。「僕たちとセーリングしませんか??」って。
かなりの数の人が立ち止まって看板とボートを観察して、しかも話をしていく人もいる。こうやって一緒に乗る人を探していく。

船内のキッチンは大きく、揺れるボートで料理をするための工夫が沢山ある。
例えば、レンジはオーブンごと四角い部分が横軸を中心に揺れるようになってる。
最初これを見つけたのはハネスと私。調理中に突然レンジが揺れだしてあわてた。キャプテンに聞いてみると、揺れに対処するための、逆に特別なものを使っているとのこと・・・。
なるほどね。
確かにボートが移動中は水気の多いものはほとんど調理不能。せいぜいやかんくらい。それを軽減するものなのね。
mmm。ピピのElectric Blieにもついてたらちょっと楽なのに・・・。

出港。
今のところ天気はOK。朝一番の晴れっぷりはなくなっちゃったけど、十分あったかい。

港を出て、陸から離れると、急に天気が変わった。
風が強くなって小雨が振り出す。
もちろんセーリングにとって風は大歓迎。
キャプテンの支持で帆が揚げられていく。帆の角度とか揚げる大きさとか、やっぱり経験から判断してるんだろうなぁ。

私もWolleもよくわからないなりに動きました・・・。
ボートで仕事をしてることがあるから、全く何もわからないわけじゃないけど、やっぱりセーリングボートは違う。なんていったって、ロープの数が・・・。しかもどのロープにも違う名前がついてる様子・・・。ドイツ語もわからないのにさらにわけのわからない専門用語で指示される。
私にとっては視覚で判断して、動作に移るって感じになる。でも、帆を揚げ下げするような力仕事には、私はやっぱり軽すぎるんだよね。力いっぱい引っ張っても、しっかり体重をかけてないと自分が持ち上がりそうになる。
そして結果は・・・誰かが私の後ろに駆けつけて、一緒に引っ張ってくれて、そのうちその人一人で引っ張り始めて・・・私は自分でできないのが面白くなくて、スネる。こんなパターンだ。
どうして一人でさせてくれないんだ~!!
できないんじゃなくて、がんばってるところなのに~~~!!!
な~んて文句いいたくなるけど、がんばってるってことは、きっと時間がかかってるんだよね。
いいな~。力がある人。

陸を離れてから降り出した雨は、日中ずっと振り続けた。
寒くて、とても外にいられない。
キャプテンとアンドレアスを残して、他のクルーはみんな船内にこそこそ逃げ込む。ゴメンよ~、キャプテン、アンドレアス~。帆の冷たい雨と風、私には無理でしょう。なんせ寒さにも風にも圧倒的に他の人より弱いんだから。

な~んて、船内で揺れながらのそのそしてるうちに・・・・いやきっと外にいた二人にとっては、ものすごく長い時間だったのかもしれないけど・・・予定の港に着いた。

港の外側にあるビーチに、昔・・・戦時中とかかなぁ・・・敵の侵入を攻撃するための場所が残ってる。って、ハネスが言うんで行ってみた。
こういうの日本語でなんていうんだっけ?名前があるよね。防空壕じゃないけどそんな感じの。

ビーチ全体は、今はテトラポットが並んでて、もちろんこの壕は使ってない。でもしっかり形は残ってて、中にも入れる。
いやぁ。今は何もないとはいっても、こういうところに入るのはドキドキするね。その頃のことなんかを想像すると。



私が抱えているのは太陽です・・・。
数日間、港につくと天気がよくなって夕焼けもきれいに見える。
でも翌朝になると天気が悪化してる、というパターンだった。逆も嫌だけど、日中天気が悪いのは、寒がりの私にとって致命的。


何日目かの港で、アンドレアスがムール貝が沢山採れることに気がつく。ひざをついて手を伸ばすだけで、片手にこぼれ落ちそうなほどの貝が採れる。
でも・・・。こんな水の港で育ったムール貝・・・大丈夫なの?

その日はすでに食事を用意してたので、ムール貝は翌日へ持ち越し。
私とWolleは、どうしてもその貝が信用できなくて違うものを食べる。だって~。おいしそうだけど、これから何日かボートにいるのに体調崩したくない。
私が見る限り、ハーバートとニコルは貝の怖さなんか知らなさそうだ・・・。翌日、みんななんでもなかったからよかったけど、おなかの弱い私だったらわかんないな。・・・と、言うくらいの港の水は濁っていたよ。

天気がよくないせいか、元々なのか、北海は波があり、ボートは常に揺れてる。
外は雨が降っているし風も強いけど、揺れの話だけをすれば船内にいるよりもデッキに出てたほうがいい。

私は仕事柄ボートに乗る機会は多いけど、寒いところでボートっていうのは初めて。
実はアンドレアスからトリップに誘われたとき、Wolleも私も勝手にピピ島ーランカウイ間のセーリングトリップみたいなものを想像していた。二人で私のショートパンツを買いに出かけたくらいだもん。
それが・・・こんなに寒くて過酷だとは・・・。これを過酷って読んだら笑う人も沢山いるだろうけど、私にとって、寒さ冷たさは「過酷」の条件に入るぞ。

北海。
名前に北ってつくくらいだもんね。トロピカルなトリップを想像した私たちが間違ってることは明らか・・・。

0 件のコメント: