2011/04/28

ふるさとを感じる

石巻にいた最後の2日、同じお宅の清掃をした。
1日目は、門から玄関まで、ざっと歩く道を作る。そして、屋内の片付け、泥だし、家具や畳の撤去。
2日目は、1日目に終わらなかった屋内の作業の残り、そして屋外、要は庭の片付け、ヘドロの撤去等々。

この2日目、前日訪問・見学させていただいた湊小学校に集まっていたボランティアの方々が、作業を手伝いに来てくれた。
もともと、このお宅の片付け、湊小学校に拠点を置いている自転車修理のボランティアの方が個人的に持ってきた話。ちょうどその日に雨が降り、石巻ボランティアセンターからは作業がもらえなかったのをいいことに、有志だけで始めた作業。

それを聞きつけて1日目から作業を手伝ってくれた方もいた。その方が2日目に10人ほどの手の空いているボランティアの方を連れてきてくれたのだ。

これはとてもうれしい驚きだった。
2日目は初日8人いた仲間が、5人に減っていたところ。
庭の瓦礫やヘドロは、物置を壊すときに業者に一緒にさらってもらうのがいいんじゃないか、という案が出ていたところ。
それが、10人増え、しかもその10人は石巻に着いたばかり、あるいは泥だし作業が初めての、まだ体力が十分ある人たち。庭の泥や瓦礫は見る見る片付いていった。

彼らの腕には一様に「愛知ボランティアセンター」の腕章。
私は愛知県出身とはいえ、小さなころは埼玉の祖父母の家にいたし、県内も転々としている。そのためか、私のふるさと、と言えるはっきりとした場所も意識も無い。
それなのに、普段何も感じない「愛知県」という腕章がとてもとても、うれしかった。
どうしてだろう。
理由なんてわからない。知らない地にいるというだけで、そんな気分になってしまったのかもしれない。

とにかく、初めて味わった気分。
悪いものでもなかった。

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