2012/04/02

Cavern speciality course ~カバーン・スペシャリティ・コース~

今シーズン自分で好きなコースを3つほど取った。

最近、ともすると新しいインストラクター達からものすごい経験ダイバーのような扱いを受けることがある。
私が本当にすごいダイバーだっていうんだったら問題ないんだけど、実際には時間ばかり経っていて、それほどいいダイバーでも、インストラクターでも、なんでもない。
だけど、周りにそう扱われると、だんだんえらくなったような「気」になってしまう。怖いことだな、と思う。
そこで間違って天狗になってしまわないように、毎シーズン自分のためにコースをとることにしている。

今年取った3つのコース。
セルフ・リライアント・スペシャリティ・コース。カバーン・スペシャリティ・コース。そしてTEC40。
最初のセルフ・リライアントのことはすでにブログに書いた。

今回のトピックと写真はカバーン・スペシャリティ・コースのもの。

一見そうは見えないけれど、実はピピ島周辺の海には水中の洞窟がたくさんある。
スイムスルーにちょこっと毛が生えたようなトンネル上のものから、奥まで行けば島の真ん中に出られるようなものまで。
 
 今回のコース。またしても仲良しのPhilに教えてもらう。
彼はコース・ディレクターというインストラクターとしては最高峰の資格を持ち、なおかつテクニカル・ダイビングのインストラクターでもある。
毎日一緒にいて、ビール友達でいるだけじゃもったいない。
彼から学ぶことは山のようにある。しかも、私があれこれ教わろうとするのを面倒がらずに教えてくれる。
ちょっと珍しいコースを取りたがっている人がいると、あるいは自分が新しい資格を取ってきて、誰かにコースを取ってほしいとき、たいていは私に最初の声が掛かる。・・・これは実際とてもありがたい。

今回、誰がカバーンのコースを取りたいと言い出したのかは知らない。
受講者は4人。私とバディのTomはインストラクター。もうひとつのバディチームのMeganとDabieはダイブマスター。
以前みんな同じ店で働いていたこともあって、よく一緒にいる顔ぶれでもある。

さて、カバーン。
よく聞かれることが「カバーンって何?」という質問。
洞窟に入るダイビングのコースで「ケーブ(Cave)」と「カバーン(Cavaern)」と二つあるから。
カバーンは「ケーブに入って、何処かしらに自然光が見えるところ」。これが簡単な定義だ。ちなみにPADIでは深度20m、奥行き20mまでと決められている。



コースでは全部で4本のダイブ。
そのうち1本は、初めてスペアタンクを持つ人のために、カバーンには入らず、10mほどの浅瀬でラインを引く練習をする。
と、同時にスペアタンクを持ってバランスよく泳ぐことに慣れておく。


ちなみにラインを引く練習は前日に店でも練習している。
どんな風に、どんなところに、どんな形でラインを引いていくのか。
これは、ごくごく簡単なルール。

ただ、このラインは何か緊急事態が発生したときのライフラインになるものでもあるので、とても大切なもの。
普段のダイビングでは必要ないスキルは、これまで長いことダイビングをしていてもそれほどたくさん持っているわけじゃない。

こうやって自分が知らないことを習っていくのは本当に楽しい。
Tomは最高のバディだった。
普段一緒に働いていてもわかることだけど、気が利くし、気がつくし。インストラクターだから、もちろんスキルも伴ってる。

この写真。
実はコースを取っている4人とPhilプラスToyoさんが写真係でついてきてくれた。
というか、新しくカメラとハウジングを買ったToyoさんが喜々として同行してくれた。私たちにとってもコースの写真が撮ってもらえてうれしい。


この日のこのカバーンの中。
ブラックティップシャークが2匹泳ぎ回ってた。
どうやら彼らはケーブの中にいるロブスターを食べていたらしく、真新しいロブスターの残骸が・・・。
そのおかげで、カバーンにしては透明度の悪い状態だった。

一般にケーブの中は非常に透明度がいい。
流れもない。
したがって、中に入ったダイバーが下手なフィンキックで巻上げでもしない限り、気の遠くなるような静けさとクリアな水の中で泳ぐことになる。

そういうダイブが私はとても好きだ。
自分まで静かに、そしてクリアになっていくような気持ちになる。

12月にビデオを持ってケーブについていったときには、急遽一緒に来ることになったダイバーがケーブ内でもこもこに巻き上げてくれた・・・。インストラクターだというのに・・・。

今回はサメがかき回してくれてた。

・・・。ここんところケーブ内の透明度はついてないみたいだ。


カバーンから出た後、コースの最後に、各自持っているスペアタンクを使う練習。
ちなみにこのタンク。使うときまではバルブが閉じてある。
「あ、エア切れだ。」ってことになってからバルブを開ける。そんな練習だ。

仲のいい人たちと一緒に取ったせいもあってか、楽しいコースにだった。
次回はケーブのコースかな・・・。

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