2年前にピピに戻ってきたときに、水中で見られる生物に少しだけ変化があることに気づいた。
2006年年末は水温が低かったってほかのダイバーも言ってたけど、私が2年前に感じたのはそのせいだけでもないと思う。
シーズンを通して、水温が下がっていることは確か。当てになる記憶とは言いがたいけど、私の覚えてる限り、シーズン終わりごろには、1度くらいだけど水温上昇のためにサンゴの白化をよく見た。で、そのままローシーズンに水温が下がってくれないと、そのまま死んじゃうっていうのも聞いた。そのころの水温は29度~30度あったと思う。
今は27度平均。ここ何日かは26度にまで下がる日もある。シーズンの初めは28度あったのに。
27度だと、私にとっては3ミリのウェットスーツだけでは1時間持たない。------あ、そういえば、私のウェットスーツこの前着ようとしたときにぽろっ、ってジッパーのレールを通す要の部分が取れて壊れた。あ、そんな話じゃなくて。
とにかく、水温のせいかそうじゃないのか、生物が変わってきてる。
名前は知らないけど、本当は知ってなくちゃいけないんだろうけど、貝の種類でウミウシみたいなやつ。ここでは何人かがBlack Diamondって呼んでる。図鑑によると、モルディブにしか生息しない貝を時々見るようになった。
モルディブでは確かにちょこちょこどこでも見かけるもの。初めてモルディブでダイブしたとき、大きいウミウシだと思った。
2年前には1ヶ月くらいの間だけ、頻繁にデビルスティンガを見かけた。
このデビルスティンガ。名前のとおり、ひどい毒をもったヒレで刺す。もちろんウェットスーツの上からさされただけでもひどくはれてすごく痛い。
生徒さんに砂地に座ってもらうとき、ドキドキだった。生徒さんの初めてのダイブでそんなものに刺されたらシャレにならない。
去年、ビダノックのディープサイドでツノダシの群れを発見。
遠くから見えたとき、「へー。ピピにもムレハタタテダイいるのねー。」なんて思ってて、近くまで来てびっくり。
ハタタテダイじゃなくてツノダシじゃん。
この2種類は体の模様がよく似ていて、始めてダイブする人には同じに見える。でも違う。
ところで、ムレツノダシ。
そんなのいるの??普通は多くても5,6匹で泳いでるのに。しかも絶対に100匹はいるような群れ。
今年はそれをビダノックのシャローサイドでも、パロンでも見かける。
これってピピの固有種なんじゃない??
「ムレツノダシ」
ただ、当然のことながら、見られなくなってるものだっている。見ないでいると忘れちゃうけど。
例えば、レオパードシャークのメイティング(交尾前のダンスとか、追いかけっことか)なんて、今じゃめったに見ない。
まぁ、前だっていつも見られたわけじゃないけど、今ほどは珍しくなかった。
サンゴはウミウチワが前よりもきれいになっている気がする。数も増えてる。
こうやって、そうやって、少しずつ生態系って変わっていくものなんだろうか。
クマノミしかイソギンチャク(アネモネ)に住めなかったからクマノミの英名はアネモネフィッシュって言われる。でも今では、ほかの魚も体のシステムを変えはじめて、イソギンチャクに住めるようになっってきてるって、何かの本で読んだ。
新しいものを見つけるとうれしいけど、気づいたらアレを見なくなったって言うのは少し寂しい。
でもそういうもんかな。
新しいものに喜んでいればいいのかもしれない。私に変えられることじゃないから。
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