2009/05/09

祖母の着物

祖母が自分が持っている着物を処分しようとしていた。
もう着ることもないし、たんすの中いっぱいでどうしようもないから。

ずいぶん前に一度着物を全部見せてもらったことがある。確かに相当な量で、まさにたんすの肥やしだ。
でもそれ全部捨てちゃうの~??

ってことで、着られるわけじゃないけど私が全部いただいちゃうことにした。孫娘は私一人なので誰に気兼ねも要らない。
で、前回祖母のうちに行ったときに、いくつかの段ボール箱にそのままごっそり入れて郵送した。

祖母は、この処置に至極満足な様子。お嫁に来たときに親が用意してくれた着物を大切に保管していたんだから、捨ててしまうのは悲しかったんだろう。それが、どんな形であれ孫が引き取ってくれるというんだから。なんていい孫だ。

ただ、それをここのうちでどうするのか、っていうのが実は問題。このうちだってそんなにゆったりといらないものを収納しておくスペースがあるわけでもないんだけど、もらってきちゃったんだからしょうがない。

祖母は呆れるほど沢山の樟脳を着物の間に挟んで保管していた。
ダンボールがうちについたとたん、箱を開けてもないのにすでに樟脳くさい。
今時樟脳の匂いなんてよっぽどじゃないと嗅ぐことなんてない。匂いのない防虫剤を使うのが一般的だ。
だけど、祖母はにおいがしないと効果がないような気がするのか、毎年のように樟脳をたんすの中に足していたようだ。

mmmmm・・・。
どこにしまうにしても、この樟脳の匂いを取ってからじゃないとうち中がにおう。

じゃあ、着物を干して匂いを取りましょう、ってことになったんだけど、一度に全部の着物を干すのも大変だしそんなことをしたら一日中、いやきっとその後までうちから樟脳のにおいが取れないんじゃないかということで、2枚ずつ干している。
2階の廊下側を締め切って、各部屋の間のドアを全部開いて風を通す。

数時間も風を通すと樟脳の匂いは消える。
それをたたんでいく。
この着物をたたむという作業がめんどくさいけど。特になぜか、私は羽織をたたむのが嫌い。

祖母の着物は数もあるからだろうけど、思わず見とれてしまうような素敵な柄のものが沢山ある。まぁ、それを知っていたからもらってきたんだけど。
これ、私の着物に作り直せたらいいのになぁ、なんて思う柄もいくつも。
当然なんだけど、「和」のいい味がにじみ出るようなものばかり。これを「素敵だねぇ。」って思うのは私が日本人だからだろうか、それとも外国人が見ても素敵なものは素敵なんだろうか。

さて、この着物たち一体どうなるんでしょう。
羽織なんて綿を入れたらそのままちゃんちゃんこになるんじゃないの?なんて思うのは素人だから?

個人的には着物をリサイクルにしたブラウスなんかは趣味が悪いように見えるんだけど、布はいいものなんだからデザインをどうにかすれば素敵なものになるのかもしれない。
ただ、流行物の形で作ってしまうと、長いこときられないという欠点はあるかも。
じゃあ、暖簾なんてどう?
mmm。いいような気もするけど、こんな素敵ながらで暖簾作っちゃうの・・・?
いい案はなかなか浮かばない。

さて、どうしたものか。

0 件のコメント: